水戸済生会総合病院 臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院 臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

あなたが研修医外来に出ていると、

消化器外科からのコンサルトが

回ってきました。

 

70歳台の男性で約半年前に

消化器外科で大腸の手術を行い、

本日は定期外来のための受診

でした。本人は特に症状もなかった

のですが、ルーチンの血液検査で

CRPが8.6㎎/dlと上昇していました。

 

外科の担当医からは「CRPが

上がっているので感染だと思う

んだけど、どの診療科にお願い

したらいいのか分からないし、

抗菌薬は何にしたらいいのかな?」

ということで研修医外来に回って

来たようです。

 

こんな時は外科の先生よりも、

各科をローテーションしている

研修医が力を発揮できる場面

ですが、あなたならどうしますか? 

ちょっと考えてみてください。

先日開催された松永先生の感染

症レクチャーのテーマが「感染症

診療の基本」でしたが、この中で

松永先生は「感染症診療を学ぶ

時は、抗菌薬の使い方よりも

感染症診療の流れを把握する

ことが重要」と繰り返されていました。

 

松永先生の言う「感染症診療

の流れ」とは、以下の6つのポイ

ントです。

 

①感染症? 感染症以外?

②診断の2つの軸

③治療の2つの軸

④抗菌薬

⑤経過観察の2つの軸

⑥投与期間の決定 

 

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J1のあなたが病棟にデビューして

1か月が経ちますね。恐らく、あっ

という間だったと思います。

 

学生時代と大きく環境が変わって、

目の前のことを覚えるのが精いっぱ

いで、ろくに昼食もとれなかった

かもしれません。でも1か月経って、

ようやく昼食を食べるタイミングとか、

それこそトイレに行くタイミングが

分かってきたのではないでしょうか?

 

働き方改革のおかげで編集長の

研修医時代と比べるとずっと良い

労働環境になったとはいえ、あなたに

とっては非常にストレスフルである

ことに間違いありません。そんな

状況の時だからこそ、体調管理に

気を付けていきましょう。

 

月並みですが、以下の3つのポイ

ントは実際にやれていないことが

多いことばかりです。改めて意識

してみてください。

 

・朝食をしっかり食べる

当直明けでも、何か食べないと

力も出ないし、頭も回りません。

タイミングによっては昼食が摂れる

とは限りません。しっかり食べましょう。

 

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総合内科の朝カンファから

 

 

 

4月30日に感染症の松永先生に

よる今年度最初のレクチャーが

開催されました。

 

感染症レクチャーのことは、この

ブログでは何度も紹介しています

が、今年で16年目となる当院の

コアなレクチャーの一つです。

 

J1にとっては感染症の何から手を

付けて良いのが分かる「感染症の

道しるべ」的なレクチャーですし、

J2にとっては症例を経験して苦労

したこと、疑問に感じていたことを

改めて整理できる「噛むほど味わい

深い」レクチャーだと思います。

 

松永先生のことを紹介すると、

東大医学部を卒業後に在沖縄

米国海軍病院インターン、東大

医学部附属病院内科研修医、

そして茨城県立中央病院内科

研修医を経て、2002年から米国

コロンビア大学関連病院St.Luke’s

-Roosevelt Hospital Center内科

レジデント、2005年からUCLA関連

フェローシッププログラム感染症科

臨床フェローを修了されています。

 

帰国後は東京医科大学病院感染

制御部を経て、2010年から帝京

大学医学部付属病院の感染制御

部の病院教授としてご活躍の先生

です。

 

当院には平成21年から感染症

カンファや院内講演会などでお越し

いただいており、現在も年5回の

研修医向けの感染症レクチャーを

お願いしています。

 

これだけ長い期間に渡って一人の

感染症専門医から教えを受ける

のは、なかなか無いことかもしれま

せん。実際に10年前に松永先生の

レクチャーを受けた先輩ドクターが

院内で一緒に働いていて、筋の

通った文化のようになっているよう

に思います。

 

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朝の回診で患者さんの

ベッドサイドに行ったとき

「おはようございます」の後に、

あなたは何と声をかけて

いますか?

 

例えば今日は手術がある、

検査があるというなら、その

話題を振ればいいですよね。

 

でも、手術から時間も経過して

退院が近くなってきたときには

その話題は使えません。

 

朝と夕の回診のたびに、「調子

どうですか?」だけだと、その後の

会話がイマイチ弾まないことを

あなたも感じているかもしれません。

 

そんな時はどうしていますか?

 

こんな時に役立つのが

クウネルカイベンです。

 

漢字で書くと・・・・・

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緊張のERでの診察

先週のことですが、編集長の

ところに新刊本が届きました。

 

当院で院外講師をお願いして

いる山中克郎先生が編集に

関わっており、発刊を記念して

くださったものです。

 

拝読しましたが、継続外来で

どうしたら良いかという切り口で

書かれた本は初めてでしたので、

大変面白く勉強になりました。

 

水戸済生会では、初期研修中の

外来研修を1年間継続する並行

研修方式を取っていますが、

最初から診る患者さんもだけ

でなく、他の先生から振られる

患者さんもいます。

 

そんな時に、なんでこの薬を

飲んでるのか? 止めても良い

のか? 今後の検査の頻度は

どのくらいなのか?といった

疑問が出てくる時があります。

 

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4月23日に”レジナビFairオンライン2024

6年生Week”に参加しました。30名以上

の医学生にご参加いただきました。

 

どうも有難うございました!

 

いつも通り前半は編集長が病院説明、

後半はJ2の友永先生も加わっての質疑

応答でした。

 

今回はホントに関東以外の全国から参加

いただいた方が多く、さらに質問をたくさん

いただきましたが、友永先生がバッチリ

答えてくれました。

 

特に当院の特徴である小児科と産婦人科

に関する質問が多かったですね。どうも

有難うございました!!

 

ご承知の通り、研修病院探しではレジナビ

は完全に定番となっています。20分という

短い時間ですが、毎回司会の方が上手に

進行してくれるので、沈黙の時間がなくて

我々としても非常にやりやすいですね。

 

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今回は友永先生♪

病棟で問診する際のコツの続きです。

 

3.場所に配慮する

個室に入院している場合は問題ない

かもしれませんが、大部屋の場合は

周囲の患者さんに全部話を聞かれて

しまいます。病気のことは誰でも聞かれ

たくないものですから、動ける患者さん

の場合は、病棟内のICするスペース

などに場所を変えて話を聞くと良いで

しょう。

 

また、場所を代えるということは患者

さんが「ちゃんと先生と話が出来た」と

認識してくれるきっかけになります。

 

特に女性の研修医は看護師さんと

勘違いされていて、十分話をしたはず

なのに、「まだ先生が来てくれていま

せん」なんて言われることが残念ながら

時々あります。こんな時は場所を代えて、

改めて自己紹介して話をすると上手く

いきます。

 

ただし、患者さんと二人きりになる環境

は可能な限り避けた方が良いでしょう。

たとえ相手が若い女性やこどもでなく

とも、昨今のニュースにもあるように、

患者さんと二人きりになると身の潔白を

証明できないこともありえることは覚えて

おく必要があります。

 

かといって、全ての患者さんにできる

訳ではないのも現実ですが・・・。

 

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4月も半分を過ぎましたが、

病棟では患者さんを担当して、

問診やオーダー、カルテ記載

など、毎日の仕事が忙しいと

思います。

 

そして、担当患者さんのことを

全然把握できない・・・・、そう

思っているあなたは心配いり

ません。最初からできる人は

いませんから、焦らずにやって

いきましょう。

 

さて、病棟では担当患者さんの

ところに行って話を聞きますよね。

指導医が外来などで記載して

いるカルテの内容を確認するのは

もちろんですが、それを鵜呑みに

せず直接患者さんに確認すること

が大事です。

 

そうは言っても、患者さんと何と

なく話しにくい、うまく聞き出せ

ないなんてことがありますよね。

家族だとなおさらかもしれません。

患者さんや家族から話を聞き

だすには、どんなことに注意

したら良いでしょう?

 

ここでは病棟での問診のコツを

紹介します。

 

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回診の一コマ

今回はインスリンの紹介です。

インスリンというと種類も多くて

良く分からない、スライディング

スケールしかやったことがない

という人が多いかもしれません

が、今回は実践的な最低限の

知識(と編集長が思っている)に

絞って紹介します。

 

【機序】

血中のブドウ糖を肝臓や脂肪

細胞、骨格筋などの細胞内に

取り込ませることで血糖値を低下

させます。

 

健常者では、主に肝糖産生を

調節して空腹時血糖を制御する

基礎インスリン分泌と食事による

食後血糖を制御する追加インス

リン分泌からなっています。

 

【適応】

<絶対的適応>

・インスリン依存状態

・高血糖性の昏睡(糖尿病性

 ケトアシドーシス、高浸透圧性

 高血糖状態)

・重症の肝障害、腎障害の合併

・重症感染症、外傷、中等症以上

 の外科手術

・糖尿病合併妊娠(コントロール

 不良の妊娠糖尿病を含む)

・静脈栄養時の血糖コントロール

 

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今回はJ2のあなた向けの

内容です。もちろんJ1にも

医学生にも役立つ内容です

ので、ぜひご覧ください。

 

あなたは「ほうれんそう」

聞いたことがあると思います。

 

もちろん、ほう(報告)・れん

(連絡)・そう(相談)のことです。

 

だれでも指導医などから「対応

に困ったら、すぐに連絡をくれ」

とか「相談してくれ」と言われた

経験があるはずですが、実際

のところすぐに連絡して、相談

しているでしょうか?

 

「なんか忙しそうで声をかけ

にくい・・・」とか「聞いたら怒ら

れるかな?」とか、ためらって

しまうことが多いのではないで

しょうか?

 

でもこれって、指導医の先生に

よるところも大きいですよね?

 

つまり、相談しやすい指導医と

相談しにくい指導医がいるの

ですが、いったい何が違うので

しょうか?

 

こんな時に思い出してほしい

のが「おひたし」です。

 

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ERの一コマ