3年振りの全国ツアー
前回、2019ドームツアー「Against All GRAVITY」からはや3年。
コロナウィルスが世界中で猛威を振るい結果、多くの人の生活に影響や制約を与えた。
今回のライヴもそういった制約の中で行われたのだけども、フタを開けてみれば過去に例がない位、多くのオーディエンスで埋まってたと思う。
5月4日、こどもの日の前日、名古屋公演最終日のバンテリンドーム(ナゴヤドーム)に行ってきた。
入場は14時から、開演は16時予定だけども、12時にはすでに周辺には多くのファンが訪れている、いつもの風景。
カップルや家族、お友達同士、年齢も70代から小さなお子さんまで幅広い年齢層。まぁ、これはミスチルに限ったことではないけども、でも、こうした幅広く愛される曲を提供し続けてきた彼らの良さ、凄さを改めて感じた。
30周年記念ツアー、「半世紀へのエントランス」。
半世紀、50年へ向けた入口に彼らと共に向かう。そんな感じだろうか...。
改めて感じる、コロナの影響
夏日のような天気。
開演50分程前に入場。階段を上がりステージとアリーナに変わったグラウンドを見渡すと、うっすらとスモークが掛かる漆黒のステージに異様な高揚感を感じる。
場内に流れるビリージョエル。さあ、久々のライヴが始まる。
ほぼ予定通り、16時開演。
オープニングムービーからの1曲目、「Brand new planet」ですでに会場はMAX。
ちょっとしたMCが入るだけで21曲目、エソラまで2時間以上突っ走ったライヴ。
アンコールのラスト、今夏、公開となる映画キングダム2の主題歌である、「生きろ」では声も嗄れがれ、まさに全身全霊、満身創痍で歌い上げる桜井。こんな姿は初めて見た。
彼らの今回のツアーに対する熱量は凄まじかった。
タガタメ
アルバム・シフクノオトからの1曲。
有名になったのはカップヌードルのCM、「NO BODER」。境界がないという意味だ。
後にこの曲は愛知万博の赤十字ブースでも流されていたタガタメ。今回のツアーで演奏されたことの意味は深い。
タガタメとはつまり、誰がため。
タガタメ タタカッタ。
誰がため戦った?
今日までなお続くロシアによるウクライナ侵攻。
少なくとも普通の人よりも戦争、そういった武器や兵器と呼ばれる物を使用した結果が何をもたらすのかを知る者としてはどちらも加害者であり、被害者であり、そこには何も生まれない。
唯一、生み出されるものは憎悪という憎しみだけだ。
単なる社会風刺や反戦ソングといった類ではない、「タガタメ」。
東欧の地に早く至福の音が響いてほしいと思う。