Aqours 2nd Love Live! 「はじまり」と「これまで」と「これから」 | 肯定ログ

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ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR


名古屋公演と神戸公演を終え、ひとまず折り返し、というのか、ひと段落、というのか。(名古屋→神戸→埼玉だから地理的な意味でも"折り返し"で合っていてほしい)

半分過ぎているけど、ここまでの4公演をあえて"前半"として。
前半の4公演を通して感じたこと。

来たる埼玉公演を迎えるにあたって、ひとまず気持ちの整理がてら、いつものように雑記として書き出しておきたいと思います。



・「意表を突かれた」前半4公演

「意表を突かれた」

兎にも角にも、このひと言に尽きます。

そもそも、「意表を突く」ためには元となる地盤が必要なので、正式なナンバリングのあるライブを1度しか行っていないAqoursに対してこの表現はとんでもなく大間違いだとは思うのですが、こう表現する他ないのでこのように。

僕の中で一番の衝撃は、アニメ1期BD全巻購入特典曲を3曲とも披露したことでした。

「全員この曲知ってて当然でしょ?」と言わんばかりの挑発的な構成、勿論いい意味で少し腹が立ちました。

BDを全巻揃えるという行為自体、それなりにお金がかかりますし、それを3つとなると…と尻込みした方も多いのではないでしょうか。

でも、披露した。歌ってくれた。
「この曲知ってるよね?」と。
挑発ではなく、僕達のことを信じてくれていたのではないかと。

先代を引き合いに出すのはあまり好きではないのですが、「Aqoursは今まで無かったこと、やってこなかったことを平気でやる」スタイルなのが恐ろしいところです。

よく考えてみると2016年12月に行われた「みんなでシャンシャン♪」においても初披露の曲を何曲も演っているんですよね。

なによりも、その特典曲を歌うにあたってまさか「ユニットシングルのA面と入れ替えてくる」あたりは誰も予想してなかったのではないでしょうか。
ユニットシングルのジャケットをイメージした衣装で、A面を歌わない。
これに関しては完全に「意表を突かれた」としか言えません。


次いで、ステージ上のモニターの話を。

ステージ上部に鎮座する巨大モニターと、およそ2mくらいでしょうか、その下には9枚のモニター。
このモニターたちの使い方が本当にすごかった。

「少女以上の恋がしたい」のラストワンコーラスで2年生組がモニターの中に消えていくのを見て、映像とリアルのシンクロが大好きな身としては「ついに現実のAqoursがモニターの中に入ってしまった」と錯覚していました。
9枚がそれぞれ独立している出入口としても機能していて、数分後にはその9枚のモニターの上に2年生組が乗っていて。
平面的な演出だけでなく、立体的な演出にも使えるんだと非常に驚きました。そこ、乗れるんだ?と。

「空も心も晴れるから」では、アニメや実際の沼津で何度も見た三津浜の景色が映し出されたり、朝→夕→夜の変化をもたらしたり。

「恋になりたいAQUARIUM」では、イントロからまるまるPVのAqoursが飛び出してきたのか、もしかしたら自分たちがPVの中に入ってしまったのでは?と思わせるほどの水槽の再現度。

「Daydream Warrior」の特殊イントロがもたらす静寂から一転、メンバーカラーに染まるモニターと各メンバーのシルエットが写った時の、全身の鳥肌がスタンディングオベーションした感覚。

ことモニターにおいて最も度肝を抜かれたのが「G線上のシンデレラ」。
まさかサビが始まるまで一番大きいモニターに「演者を映さない」とは思いませんでした。
サビに入ると同時にカーテンが開き、サビが終わるとまた閉じる。
ゴージャスな船上パーティがテーマである「G線上のシンデレラ」の演出としてはこれ以上ないくらいだったのですが、こんな贅沢なモニタの使い方、あるか?と思いました。これだから金持ちは。

極めつけはラストサビ。
まさか学年曲に全員出てきちゃうなんて、誰が思いましたか。
9枚のモニターを使って風景を動かしているように見せることでくるくると回って踊っている演出にするあたりも「ありそうでなかった、してやられた」という感じでした。
所謂コペルニクス的転回というヤツでしょう。


知らずのうちに抱いていた固定概念がことごとくAqoursの手によってブチ壊されていく感覚。
aqua=水って、固形じゃなくて流動的なものでしょう、と。
そんな痛快さもこのツアーの魅力なのではないか?と思いました。
「序破急」でいう1stを「序」とするなら2ndツアーは「破」という印象も受けました。



・「はじまり」と「これまで」と「これから

前置きが長くなってしまいましたが、この記事のタイトルでもある本題に入りたいと思います。

ライブ終盤、レッスンの様子を収めた映像が流れ、1stシングルの衣装を身に纏った彼女達が歌った
「青空 Jumping Heart」
「SKY JOURNEY」
「君のこころは輝いてるかい?」
の3曲に、強いメッセージを感じました。

Aqoursにとってすべての「はじまり」だった「君のこころは輝いてるかい?」。

国内のイベントだけならず海外のイベントでも鉄板と言えるほどAqoursの「これまで」を象徴するとも言える「青空 Jumping Heart」。

このツアーの表題曲ともなっている「HAPPY PARTY TRAIN」の続きの物語、つまりAqoursの「これから」を示唆する「SKY JOURNEY」。

逢田梨香子さんがMCにて「SKY JOURNEYはHAPPY PARTY TRAINの続きの物語」という事を仰っていました。
(SKY JOURNEYについて考察していた身としては、公式サイドから答えを提示されることになんとも歯痒い思いをしたものです)

つまるところ「SKY JOURNEY」 は、「HAPPY PARTY TRAIN」を表題曲とした今回のツアーの未来のお話、とも解釈できるのです。

あえて先の項目で触れませんでしたが、「SKY JOURNEY」の演出も息を呑むものでした。
メンバーの手の動きに合わせてモニターにほとばしる光。
手の角度やタイミングなど、すべて正確でなければならない振り付けでした。
これも今までにないタイプの演出であり、Aqoursの「これから」を感じさせるには持ってこいの曲だと思います。


セットリストだけならまだしも、新調されていた「君のこころは輝いてるかい?」の衣装を着ていたことがとても意味深に感じました。

「はじまり」と同じ衣装を着ることで自分たちの「これまで」の成果を明確に見せつけ、更なる「これから」の可能性を示していく。
この3曲に、そんなメッセージを。


僕はAqoursの活動を当初から見ていたわけではなく、当然メルパルクホールでのイベントの様子は動画や伝聞でしか存じておりません。

伊波杏樹さんや高槻かなこさんがMCにて「走馬灯みたいだった」「メルパルクホールでのイベントを思い出してたといったことも口にしていましたが、僕にも同じ感覚がありました。
僕はその時の様子なんて、知らないのに。

たぶんこの感覚は、直前に見せられたレッスンの様子を収めた映像が、彼女達が葛藤を抱き苦難と乗り越えながら歩んできた軌道と重なるものがあり、直後に放たれた「青空Jumping Heart」によって「見たことない夢の軌道」だと見せつけられたところによると考えました。

アンコールを含め20曲に及ぶライブでしたが、僕はこの3曲にAqoursがギュッと凝縮されていると感じ、Aqoursの「はじまり」「これまで」「これから」を垣間見ました。



・埼玉公演までに

この記事のはじめのあたり、「意表を突かれた」というお話をしました。

Aqoursはいつだって僕の期待をことごとく、軽々と超えてきてくれます。

残すは終着駅の埼玉公演。
こんなにもひとつのツアーが愛おしくて、終わって欲しくない、でもまた自分の予想を飛び越えてくる彼女達のパフォーマンスが見たいと思うのは初めてです。


最終公演までになにか出来ることはないだろうか?

そう考えた結果僕は、できるだけ多く彼女達のことを考え、できるだけ多く過去のインタビュー記事などを読んで彼女達の考えを、部分的なものでも構わないから頭に入れ、とにかくすこしでも多く「想いを乗せたい思いました。

僕自身の性質が、数ある情報の中から点と点を結びつけたがるタチなので、過去に散らばっている情報を頭に入れておくことでツアーのラストに改めて感じるものがなにかあるかも知れないのです。

そしてもう1度あらためて、埼玉公演までにラブライブ!サンシャイン!!1期を見返したい。

13話の放送があったのが2016年9月24日。

ほぼちょうど埼玉公演の1年前であり、更には1stライブのBD発売も控えています。

1年経った今更見るのではなく、今だからこそ、なんです。

3人になったときは"キラリ"程度の小さな煌めきだったのが、
6人になったときには夢で夜空を照らしたいと思えるまで大きくなって、
9人が揃って航路を見据えたときには自らがヒカリに
なって未来を照らしたいと思えるようになった。

1st Step!で彼女達が見せたもの、伝えたかったものがなんなのか、いま1度しっかり受け止めてから埼玉公演に臨もうじゃないか、と。


そしてもうひとつ。
めちゃくちゃにハードルを上げてやろうじゃないか、期待をしまくってやろうじゃないか、と。

"期待でかがやく 瞳なら見えるよとおい駅で きっとなにかが待ってるね"

HAPPY PARTY TRAINの歌詞にもあるように、大いに期待しててもいいんです。

名古屋公演が終わったとき、「神戸はどうなるんだ?」「もしかしたらデュオトリオ」など、「期待」しましたよね?その時、ライブについてあれこれ考えるのも楽しくてライブが楽しみで、瞳も輝いていましたよね?

そして神戸公演を終えた今おなじように「埼玉公演はどうなるんだ?」と期待しています。

ライブのセットリストであったりこのブログ自体がそうですが、こういったことに思考を割いている時間って、実際のところ全く意味がなくて、でもすごく楽しいですよね。
長い電車の旅で車窓から景色を眺めるような、目的とは関係のないことだけど旅の途中の出来事すらも愛おしいと、楽しいと感じるのが旅の醍醐味なのです。


先述したように、いま出来るだけたくさん「想いを乗せて」、時期的にもすこし遠く離れた埼玉公演に「期待」する。

神戸公演から埼玉公演までたっぷり空いた1ヶ月は、今のうちにたくさん想い乗せておけよ、というお達しなのかも知れません。

そうすれば、とおい駅で"きっとなにかが待ってる"はずなんです。


来たる埼玉公演、ツアーを締めくくる最高に楽しいものになりますように。