スノーデン氏が提起した問題を忘れるべきではない | MATTのブログ ~ 政治・経済・国際ニュース評論、古代史、言語史など ~

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元新聞記者。 アメリカと日本を中心にニュース分析などを執筆します。

オリバー・ストーン監督の映画『スノーデン』をDVDで見たのですが、これは思った以上に深いです。

 

 

監視対象はテロリストだけではなく、世界中のあらゆる人々のメール、SNS、レンタルサーバー、電話がすべて盗聴され、自分のPCの内蔵カメラでさえ勝手に操作して撮影され、弱みを握られているという恐ろしい告発内容。とくにFacebookなどのSNSは誰と誰がどうつながっていて、どの程度親密か、何を会話しているかがすぐに分かるため、諜報機関にとっては宝の山というわけです。

 

 

スノーデン事件を受けてオバマ大統領はNSAによる大量個人情報収集を中止しましたが、米中露の情報戦が激化する中、個人のプライバシーがどれほど守られているかは怪しいものだという感想を持ちました。

 

非常に怖いのは、なんでも情報が筒抜けで弱みを握られ放題の日本は、「いまはまだ米国と同盟国だから良いが、もしもいったん敵対国になれば・・・」という下りです。

 

それにしても、スノーデン氏はえらく勇気のある人物ですね。

 

あの事件を世界中の人々が忘れかけている今日、どのような思想傾向の人も、この映画は見たほうが良いのではないかと思いました。