スキマスイッチがライブ中でのトークが原因で炎上していると言う。
秋田県民会館にてライブを行ったスキマスイッチが前日に行ったという料亭の実名を出しトークを行った。
秋田県の県魚でもある“ハタハタ”を1回でどれくらい食べるのか観客に聞いたところ「3匹」という答えが返ってきたが、昨日いったお店は1匹しか出てこなかった…という内容だった模様。
これに対し、そのお店の身内と思われる方が「スキマスイッチがお店に来たが、翌日のライブでお店の名前を出してディスったことに身内が大変心を痛めていてつらい」との旨をツイートしたと言う。
店側としてはスキマスイッチ側の色々な要求（来店時間が大幅に遅れて普段はやらない深夜まで営業したり、料理もライブ前日だからナマモノは駄目とかでコース内容も急に変更した）に対応して、心を尽くしてもてなした。
「ハタハタが1匹しか出なかった…」と言われたが、通常は2匹の所、予約したイベンターが予算の都合上で1匹にしてという指定があったので、1匹しか出せなかった。
…と言うツイートも行われ、拡散されていた。
ライブの後で来店したお客さんに「あ、あなたがあの弄られてた女将さんwwめっちゃ笑われてましたよ！」と言われ、身内の方はショックを受けたと言う。
ネット上では「まじかよトータルテンボス最低だな」と、何故か関係ないお笑いコンビに風評被害が及び、また東日本大震災の2日後に…
「スキマスイッチです。
今僕たちには、歌う事しかできませんが、音楽が何かの力になればいいなと思います」
…とYouTubeにアップされた動画が今になって批判されていると言う。
私も人前に立ち演奏するミュージシャンであり、演奏以上にMCに注力する身として、この状況は良く理解できる。
スキマスイッチは恐らく秋田ファンへのサービスとして、数少ない身近なネタを仕込んだだけなのだ。
ツアーで全国を回ると、1日の半分は移動である。
ステージでは輝かしいミュージシャンだが、ツアーの実状とは…
移動→食事→ライブ→打ち上げ→ホテル→移動→食事→ライブ→打ち上げ→ホテル→移動→食事→ライブ→打ち上げ→ホテル→移動→食事→ライブ→打ち上げ→ホテル→移動→食事→ライブ→打ち上げ→ホテル→移動→
…こんな生活が2ヶ月続くのだから、ミュージシャンと言うより、最早浮世の旅人だ。
余程の移動マニアで無い限り続かない。
土地土地の名所を周りたくとも、そんな気力など無く、地方名産を食べる位で1日は早々と過ぎて行く。
そんな楽しみも少ないミュージシャンが、MCのネタとして地方の名物食材を弄るのは鉄板である。
私もライブ開口一発「タコ焼きスッきゃネン！ほな、行こか！」とシャウトして大いに盛り上がった。
失礼を承知で言っているし、当然悪気など無い。
それが時に人を傷つける事も知っている。
しかし、スキマスイッチがこの店について「ハタハタが1匹しか出なかった…」と言う事の、何が問題なのだろうか？
キチンと3匹出ていて、それを「ハタハタが1匹しか出なかった…」と言うのは、ネタとしても問題かも知れない。
しかし、どんな事情が有れ、ハタハタが1匹出て来た事実に「ハタハタが1匹しか出なかった…」と言って何が悪いのか？
無茶な注文にも応え、おもてなしを尽くした店側としては本意では無いかも知れないが、スキマスイッチは店名まで出して宣伝してくれたのだ。
実際、MCを聞いたファンが店に行っている様だし、この際スキマスイッチ景気に乗れば良いだろう。
スキマスイッチセットとしてハタハタ1匹だけ出せば良いだけの事では無いか？
しかも200円位なら「あのスキマスイッチが200円w」と何だか笑えるし、コレこそがWin-Winの関係と言えるだろう。
更に言うとイベンターからの指定とは言え、秋田県の県魚でもあるハタハタを2匹から1匹に削るか？
どれだけの予算削減だったのかは分からないが、私が店の関係者なら、他で1品減らしてでもハタハタは削らない。
小魚1匹並ぶ程、寂しくみすぼらしい事は無い。
この当たりに店側の手落ちは有る。
恐らくこの料亭は、最高のおもてなしをポリシーとする由緒ある高級店なのだろう。
だからこそ、ミュージシャンとは言え、客としてのモラルを欠いた要求が許せなかったのだろうし、「ハタハタ1匹にしたのはイベンターの要求だろ！」となった。
この店には申し訳無いが、ミュージシャンのMCに一々目くじらを立てている場合では無い。
それなら今日のお客様に最高のおもてなしを提供頂きたいのだ。
スキマスイッチもライブに来てくれたお客様を楽しませる為に必死なのだ。
CDが売れない時代、ライブこそがミュージシャンの生命線である。
大目に見てやっては頂けないか？
そして、何より「まじかよトータルテンボス最低だな」との風評被害を受けたトータルテンボスである。
最近聞かなくなって久しいが、彼らがこのキラーパスをどう料理するのかが、一番の見物である。
かとぅ