「it takes a little more to make a champion」について | チャンピオンマニアの視点

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チャンピオンTシャツ、リバースウィーブを中心にマニアの視点で50~90年代まで幅広いアイテムの細部を詳しく解説していきます!また、チャンピオンの魅力をIVYに始まる東海岸のカルチャー、70sの西海岸カルチャーの中から当時の写真を交えながら迫っていきたいと思います!

今日はちょっと地味なネタを取り上げます。

しかし、チャンピオンを語る上で重要なキーワードなんです。

Tシャツでたまに見かけませんか?

このロゴ。


チャンピオンマニアの視点


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it takes a little more to make a champion

日本語訳で

「チャンピオンをつくるにはもう少し時間がかかる。」です。

このロゴは1980年2月に特許申請され、翌年の12月は標章登録されているチャンピオンしか使えないロゴなのです。

チャンピオン好きでもこのプリントだけのTシャツだったらスルーしちゃいますよね。

自分もそうなのですがこのロゴをちょっと掘り下げたいと思います。


その前に比較で最初に話をしておきたいのが

ナイキで有名なこのロゴ


チャンピオンマニアの視点

JUST DO IT


ときは70年代、ジョギングブームにのり、西海岸でも東海岸でもナイキは一気に知名度は上がりました。

しかし、80年代中盤からのフィットネスブームでナイキは苦しい時代を向かえました。

そこでAIRを全面に押し出し、とにかく前に進もう「やるっきゃない」こうして生まれた言葉でした。

まさに、会社経営の再起をかけた思いがこの言葉に込められているのです。


ではチャンピオンのこのロゴはどうか?


こちらも時代背景をみると70年初頭、ベトナム戦争の影響で比較的キャンパスの元気はありませんでした。(当時のMENS CLUB増刊号 IVY特集でもそう書いてあります。)しかし、戦争も終結し75年ころからキャンパスにも活気が戻り、以前のブログテーマ「IVYからチャンピオンを語る 」でも話をしましたがカレッジチャンピオン全盛期をむかえていくのです。最盛期は76~82年くらいでしょうか。

ナンバリングのフットボールTも76~82って結構見ませんか?


しかし、70年代後半からナイキがカレッジTRACK TEAM向けに別注のシューズだけでなく、ウエアも作り始めます。風車のナイロンプルオーバーなんかはまさにそれです。80年代に入るとbasketball teamやfootball teamと契約結び、やり手のナイキはチャンピオンを脅かす存在となりつつありました。

そんな時代背景のもとにこのロゴが特許申請されているのです。


それを考えるとチャンピオンも自らの存在を再度このキャッチコピーで表現することで新たな1歩を踏み出そうとしていたのではないかと思います。

そんな思いでこのロゴを見るとちょっと見方も変わりませんか?

自分だけか。。。