変身、ちょっといい感じ | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

つい最近、同じオフィスで働く女性が、
長い髪をばっさりと切って出勤してきました。

きりっとボーイッシュな感じになって、
ずいぶんと印象が変わりました。

  ◇

休みの日に、近所のスーパーで買い物をしていたら、
同じ会社に働くベテラン男性を見かけました。

ふだん、仕事に厳しく、強面(こわもて)な彼が、
カジュアルな服装で、
奥さんとにこやかに話ながら肉を選んでいました。

  ◇

バイクよりひらり降りたる青年がヘルメット脱ぎ美少女となる
        安部 綾 「雪明りの坂」(2002年)所収

髪切り姫も強面翁も、
この歌ほど、一瞬にして変身したわけではありませんが、

ふたりの変わりぶりには、
あれっ? と思う印象のギャップがありました。
ちょっといいじゃん、と感じる変身ぶりです。

  ◇

第一印象が大切とよくいわれます。
中味はもちろん、見た目も、人に与える影響が大きいと。

ああ、そうかもな、と私も思っていたら、
ふたりの変身ぶりを目の当たりにして、
私の第一印象もあてにならないなあ、と感じました。

  ◇

「あれ? きょうお休み?」

先日、よく仕事帰りにたち寄るバーに行ったら、
いらっしゃい、の後に、こんな言葉が続きました。

その少し前にも、
もうひとつのバーで同じ言葉で迎えられました。

  ◇

どこがいつもの私とちがった印象だったんでしょうね?

どちらの店も、その前にたち寄ったときと、
私は似たような服装、同じ髪型です。

もしかして、
暑さで、私の顔がぼおっとゆるんでいたから?


[end]


資料;
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