ホメオパシーを学び始めた人が、まず最初に勉強するレメディの一つです。
レメディの女王と言われています。
女性的なレメディの代表格。
古くから多くの人に使われてきて、実績のある症状の数がとても多いレメディです。
7月の初級コースでは、このレメディを学びました。
授業では、まず、自然に野山で咲いている動画を見てもらいました。
奈良の若草山のようなところが映し出されていました。
そもそも、この花の原産地は、北欧、ロシアなどの寒冷地。
冬枯れの季節から、緑が芽吹こうとし始めた早春。
風通しのよさそうな傾斜地です。
タンポポくらいの背丈で、いろんな方向から吹き付けてくる強い風にも負けずに咲いていました。
雨が降ると、容赦なく雨にたたきつけられそうです。
でも、白くやわらかい毛に、花も、葉も、茎もおおわれているので、平気。
地面は、白亜質で、やせていて水はけはよさそうです。
群生して、開ききった瞬間以外は、うつむいて、うなだれた様子に見えます。
可愛いけれど、決して目立つ感じではありません。
このレメディにマッチする人の気質と体質は、自然界の中で、このように生育するこの植物の姿そのままを反映しています。
Puls.の人は、涼しい空気を欲しがります。
人ごみや、密閉した空間は苦手です。
ウインドウ・フラワーという名も持ちますが、風が大好きです。
吹かれるままに、花びらをの向きを変えます。
「変わる」ということが、このレメディの中心でもあります。
気持ちも、症状も、「変化」が激しいという特徴があります。
植物の姿は、かわいく、幼い感じがします。
女性と子供によく使われますが、症状が激しく「変わる」というのであれば、男性の老人でも、改善がみられることもあるようです。
養分が少なく、水はけのよい土壌を好む植物ですが、Puls.の人も、喉が渇かない、水分を必要としない人です。
濃厚な食べ物を嫌い、さっぱりとしたものを欲しがります。
消化器の弱い人でもあります。
写真で見ることはできませんが、この植物、根っこがすごいのです。
地上の何倍もの大きさで、地下に根を張っています。
ですから、水分をしっかり貯えています。
Puls.の人は、喉が渇きません。
何かを飲むより、涙を流したり、排尿することによって、楽になる人でもあります。
また、根っこがしっかりしている人ですから、いろいろ症状を訴えますが、芯は、丈夫です。
大病はしない人。
精神的にも、そんな人です。
見捨てられないように、あれこれ訴えますが、芯はしっかりして、ぶれません。
反抗はしないけれど、かなり頑固。
人とは、ぶつからず、上手に、自分の思いを通します。
根っこが張っていることは、良いことばかりではありません。
この植物は、植え替えに弱いようですが、Puls.の人も、引っ越しや、環境が変わることは苦手です。
思春期や、妊娠中、生理中など、身体的に変わっていく時期に不調を訴えることが多い人です。
CHK専門コースで使っているマテリアメディカ“FOCUS”には、このレメディを表現するホメオパシー英単語と言えるような言葉が、太字で並びます。
これらは、レパートリー(レメディ検索辞書)に症状として並んでいるものです。
ホメオパスとしてやっていくためには、この辞書になじむことが必要です。
精神症状の主なものだけを、ご紹介しておきますね。
・FORSAKEN FEELING 見捨てられた感じ。
このレメディの中心的な感情です。子供なら、お母さんべったりの甘えっこ。
いつもは、そうではないのに、何か不調を訴えるときに、精神的にも、こんな風だったら、このレメディが必要になります。
Puls.は、逆子のレメディとも言われています。
レパートリー(レメディ検索辞書)には、以下のような症状が載っています。
FEMALE; FETUS; position, abnormal : 婦人科系;胎児:位置の異常
ここには、Puls.が一番大きな文字でいます。
あとは、Acon.(アコナイト)とArn.(アルニカ)
最近の私の経験では、特に、第2子や第3子に多いようです。
お母さんが家事や育児に振り回され、お腹の子供に気持ちが向かなくなったとき、よく逆子になるような気がします。
そんなとき、Puls.200c.を飲んで、おなかの赤ちゃんに言い聞かせると、ほぼ、100%の赤ちゃんが、戻ってくれる経験をしています。
赤ちゃんの、「見捨てられたくない。」という気持ちが、逆子という表現をとるのかもしれません。
・AFFECTIONATE 愛情深い。 MILD 穏やか。 TIMID 内気。 YIELDING 従順。
穏やかで、恥ずかしがり屋。うつむき加減の花の姿を反映した精神症状です。
・FASTIDIOUS 好みが難しい。
大声で、自己主張するような人ではありません。
しかし、この植物が大地にしっかりと根を張っているように、Puls.の人も、自分をしっかり持っていて、気に入らないものは、頑として受け付けない頑固さも持っています。
キンポウゲ科の植物ですが、このグループのレメディたちは、神経の過敏さが特徴です。
何事にも敏感に感じ、激しく反応する人でもあります。
・CONSOLATION> 慰めで好転。
レパートリーには、「慰め」という項目があり、好転するレメディ群と悪化するレメディ群が、それぞれに並んでいます。
Puls.は、慰めて欲しいレメディの代表格です。
最後に、このレメディを急性的な症状のときに使った経験を書いてくださっているブログをご紹介します。
CHKの卒業生です。
https://ameblo.jp/hariyo-patti/entry-12302972087.html
いかがでしたか?
ホメオパシー的な視点が、わかっていただけるかと思います。
CHKでは、昨年、一昨年と、毎日インドで100人の患者さんを診察されているDr. Sarkar.に来ていただきました。
私は、Dr. Sarkarが、彼女のブログをを見たら、きっと、”This is homeopathy"と、言ってくださると思うのですが。