石油タンカーの衝突・沈没事故に関するお願い(日本共産党宛) | しずおかハートnetのBlog

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日本共産党へ「石油タンカーの衝突・沈没事故に関する要請書」を出しました。

*ひな形はご自由にお使いください。

内容は以下の通りです。

 

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日本共産党 田村貴昭議員 

ならびに同党 衆議院議員・参議院議員各位

 

石油タンカーの衝突・沈没事故に関するお願い

 

 2018年2月15日   

           全国有志(18名)   

            

 

 2018年1月6日発生の中国沖における石油タンカー・サンチ号(イラン)と貨物船・CFクリスタル号(中国)の衝突ならびに日本沖における沈没事故について、日本各地の住民から、日本への環境被害を懸念する声が上がっております。グリーンピースによる本年1月15日付概要報告書にあるように、被害を最小限に食い止める努力と、現状把握が必要と考えます。そこで、市民有志によりこれまで、SNS等で情報共有を行い、現状把握や報道調査等を行ってきました。

 

 政府による情報公開は後手後手であり、事前に予測できたにも拘らず、官邸の対応は今月1日に奄美大島、沖縄の海岸複数に糊状やオイル状の漂流物が着岸した後の、2日に始まったばかりです。海上保安庁は2月6日の国会での野党からの質問を受け、少しづつ資料を開示し始め、現在4種類の資料がインターネットに公開されています。しかしながら、事故から一か月間の巡視船一隻と空からの監視に関する情報開示は未だされておりません。にもかかわらず、住民への説明なども十分でないまま、除去作業委託入札準備のための現地視察が始まったことにも、不信感を募らせています。

 

 現地では、漂着物による環境被害を懸念した善意の市民が自発的に回収作業をはじめましたが、一方で、漂着物の安全性や回収工程が確認できていないことから、一時ストップするなどの混乱も生じています。既に、ウミガメやコウノトリへの被害も確認され、この事故による環境汚染は、海や大気、水産業や消費者に多大な被害をもたらす懸念があり、一刻を争う状況であると考えます。住民からは海産物への風評被害を懸念する声も出始めており、住民の分断を招きかねない状況が始まっています。十分な調査と情報公開を徹底することこそ、環境影響、健康被害、産業への影響を最小限に抑える手立てと考えます。

 また、船舶保険会社が査定のために被害状況調査を各地でおこなっていますが、日本政府は査定内容のチェックが必要ではないでしょうか。

 

 つきましては、下記4点のご検討をお願い致します。

 

                     記

1.関係省庁を対象とした合同ヒアリングの開催とその報告

2.政府関係機関への早急な対応の働きかけ

3.国会・委員会質疑、質問主意書等による政府ならびに担当官省による対応の追及

4.本件レクチャー致しますので、窓口をお知らせください

 

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関連資料リンク集はこちら→東シナ海石油タンカー事故関連の時系列整理(随時追記)

 

これに先駆けて、2月6日には立憲民主党にもお願いしています。

石油タンカーの衝突・沈没事故に関するお願い(立憲民主党宛)

 

他政党への要請も、準備を進めています。

 

現地の方が直面している様々な問題を、大石あやかさんがFacebookで投稿されているので、ぜひ、リンク先へ飛んでお読みください。

【あれから、奄美大島で起こっていること】#1

【あれから、奄美大島で起こっていること】#2

【あれから、奄美大島で起こっていること】#3

 

そして、専門家も動き出しています。

 

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グループのトップ固定記事転載】

後藤真太郎教授(立正大学地球環境科学部)

ナホトカ事故以降、科学技術振興機構の事業で3度油汚染関係の研究を行いました。その中の「油流出事故の危機管理システムに関する研究」でナホトカ事故の事例を元に被害補償の基本をまとめたものをアップします。これから、(加害者側の)サーベーヤーが被害補償の算定を行いますので、言いなりにならないようにする必要があります。網走市を舞台にして作ったものですが、被害補償システムは幸か不幸か20年間変わっていませんので今回にも適用できる部分が多くあります。ご一読ください。そのほかにも防除計画そのものの膨大な資料がありますので必要な方は連絡いただけましたら提供させていただきます。

 

 

海岸・渚・海辺の環境保全に関わる西隆一郎研究室

 

美しい自然と、そこに生きるものたちの被害が少しでも食い止められますことを、願ってやみません。

 

(大石あやかさん撮影)