スーパーでの地産品を探すためまずは関東圏内から始まって、新潟県、福井県、岐阜県、福島県、山形県、西日本の岡山県など段々と行くところが遠くなってきた。
ということで今回はLCCを利用して北海道に行ってみた。
ネット予約のジェットスター航空の新千歳往復料金は、オプションすべてなしで、約9000円。
何でこの値段で大丈夫なのかはよくわからない。
2年前にも同じく沖縄に行ったことがある。
思えば北海道に行き始めてからもう25年。
当時はLCCはおろか、格安運賃や早割予約などもなく、回数券のばら売りで2割引きがやっと。
往復4万円くらい払ったような記憶がある。
軍民共用の千歳飛行場に着くと、長いコンコースを南千歳駅まで歩いた。
あの当時と比べれば今は隔世の感がある。
思い出話はこれくらいにして、今回は自宅から成田空港へのアプローチを少し変えてみた。
いつものJR京浜東北線西川口~日暮里~京成線で成田空港ではなく、西川口~南浦和~JR武蔵野線東松戸~アクセス特急で成田空港へいう経路を試してみた。
合計金額は1600円。日暮里からのスカイライナー乗車より合計1000円ほど安い。
時間の違いは20分くらい。
東松戸でアクセス特急に乗れば、それからが早いのでもう着いたような気になる。
でも普通の日暮里~京成線青砥よりの乗り換えのほうが、料金、時間とも若干有利かもしれない。
成田空港へは早めに早めに行ったので、第一ターミナルの終点まで行き、南ウイングを見学してみた。
思えばあの頃、成田空港が開港したのは1978年5月。
本当は3月の予定だったが、反対派学生による管制塔占拠、破壊事件で2か月遅れた。
私が初めて成田空港へ行ったのは同じ年の8月12日だった。
この南ウイングを午前10時に出発するタイ航空のDC10型機で台北まで。
初めての海外旅行でもあった。
今は全日空機、スターアライアンスがならぶ南ウイング。
それからのたびたびの海外旅行は、ノースウエスト航空(デルタ航空)、大韓航空、シンガポール航空などすべてこの南ウイング発のものとなった。
北ウイングは日本航空が利用していた。
中森明菜のヒット曲『北ウイングは』は日本航空を意識している。
別に大したことではないが、搭乗前に必ず行うことがある。
それはターミナル内売店にローソンが開店して以来、そこで缶ビールとフライドチキンを買って、展望デッキで食べることである。
海外旅行の際にはすぐに機内食が出るし、国内の際には行った先で郷土料理を食べればよいので、これは小腹を満たす程度である。
ターミナル内には高校の修学旅行らしき集団がいた。
シンガポール航空のカウンターに並んでいたので、行先は多分そこだろう。
そういえばこのターミナルの格子状に組まれている天井。
1980年頃のもう何回目かの海外旅行のある日、ここにいたら結構大きな地震があった。
そうしたら上の天井から一斉にほこりやちりが、雲がたれこめるようにゆっくりと降ってきた。
館内すべてに薄くちりが積もった。
天井の掃除まではしていないのであろう。
ここに来ればいつもそのことを思い出す。
無料の連絡バスに乗って、新設のLCC第3ターミナルへ。
バスはターミナルのすぐ前に着く。
連絡通路のある第2ターミナルからだと通路を500メートルくらい歩かなければならない。
荷物が多い時などは、それより京成線の終点の第一ターミナルまで行って、そこから連絡バスに乗ったほうが楽かもしれない。
バスは常に時計回りの左回り。
この第3ターミナル、半分はジェットスター航空が占めている。
この時刻表によれば、ジェットスターで九州の大部分はいけそうだ。
海外もソウル、台北くらいまでは大丈夫。
レストラン街ではなく、ショッピングモールのフードコートと同じだ。
出店している店も同じようなもの。
驚いたのがこの第3ターミナルの裏が空港の外と非常に近いこと。
すぐそばまでホテルが迫っている。
ジェットスター航空はすべて安全性の高いエアバス320型機で運用している。
とはいってもバニラもピーチも春秋もすべてそうだが。
この1年の間にこの320型機がからむ墜落事故は3件あった。
昨年12月のエアーアジア機のインドネシアでの墜落事故。
今年3月のドイツジャーマンウイングス機の副操縦士による自殺を目指した故意的なアルプス山脈激突事故。
そして記憶に新しい、今月のロシアの321型機(320の胴体延長タイプ)のシナイ半島でのイスラム武装勢力による撃墜事件。
最近の10年間近くは320型機の事故はほとんどなかった。
でも機体が原因の一部ともいえる可能性があるのは、エアーアジア機の場合のみ。
まったく定時に飛び立った後は、雲海の上を新千歳空港へ向かう。
着陸のための降下に入り、雲の下に出てきたところ、そこには雪化粧をした北海道の大地が見えてくる。
実は前日、北海道地方は11月としては63年ぶりの大雪に見舞われ、札幌で積雪43センチを記録していた。
そのど真ん中に飛び込んできた。
北風は太平洋側では陸地からの風になり、うねりは起こらないので、風がおさまれば白波もすぐに消える。
苫小牧市の背後にあり、雪の斜面の白さがひたすら目立つ樽前山が何となく気を引く。。
陸地にさしかかれば、深い長方形型の切り込みのある苫小牧港とその周辺には石油化学工場、火力発電所があり、その煙突から流れ出る煙がすべて南向きの一定方向へ流れている。
手前には太陽光発電の施設もあるようだ。
閑散とした苫小牧の町のはずれの上空を通り過ぎれば、すぐに人の住んでいる気配のない原野の上空を通過する。
すでに主翼からはフラップがいっぱいに垂れ下がり、着陸準備は万全の態勢に入っている。
雪をかぶったゴルフ場、すでに落葉したのか雪の地面が透けて見える広い雑木林、少し端のほうが凍った湖、池の上を低い高度で通り過ぎた後、急に雪に覆われた空港敷地内に入ったかと思うと、無事新千歳空港へ着陸した。