「天空の城」として一躍有名になった兵庫県の竹田城。播但線の沿線にあるということで、JR西日本が1両のキハ40形を観光仕様に改造の上導入しました。
「竹田城跡号」と称しまして、外観では前面に竹田城のラッピングを施しています。
こんなのとも並びました(殴)
運用は基本的に固定されていて、臨時普通列車「天空の城 竹田城跡号」の他、その前後の定期普通列車でも運用されます。
車内です。JR各社でトンデモ改造を受けたキハ40系列が大量に増えつつありますが、JR西日本のキハ40系列の中で、これほどまでに大変貌を遂げた車両があったでしょうか(しばらくするともっと凄いのがでてきますが)。
ドアです。JR西日本の体質改善工事施工車共通、化粧板などは特に貼られていません。また播但線の低床ホームに対応する為にステップも残っています。
半自動スイッチも備わっており、外側はあけるボタン、内側は開閉両方のボタンがあります。
乗務員室部分です。木目調となっており、落ち着いた配色となっていますが、乗務員室自体は工事前と変わらずエメラルドグリーンのままなので幾分浮いています。
手前の仕切りにはテレビモニターも設置されており、竹田城の美しい景色がエンドレスで流されています。
その下にはマガジンラックが備わり、パンフレットが置かれています。
天井です。わざとトンネル通過時に撮影しました(^^;; 照明は蛍光灯から暖色のスポットライトとなっています。この辺りはJR西日本のお得意な手法ですね。現状、夜間の運用は存在しませんが・・。その他、荷棚がガラスを使用した前飾りつきの板状のものになり、つり革も黄色のものが増設されていますね。
天井その2。冷房装置は相変わらずデカいくせに効きがあまりよくないもので、以前は荷棚の上にデーンと乗っかる「…」な状態だったのですが、今回の改造に際して荷棚もろとも撤去されてしまっています。潔いというか開き直っているというか・・。ちなみに、送風補助の扇風機がなんとラインデリアとなっています。これにはさすがにビックリしました。
窓です。現在の形態になる前から体質改善工事は実施されており、上段上昇・下段固定の姿にはなっていましたが、それに加えて柱などの周辺の意匠が改められています。
和田山方を向いて左側の窓です。左に何やらスイッチのようなものが見えますが・・。
というわけでアップで見てみます。・・なんとラインデリアの操作スイッチです。扇風機時代からスイッチは存在していましたが、ラインデリアを乗客側から操作できる車両はおそらくこれだけかと(※北海道には「クールファン」なるものがあるようです)・・。
座席です。まずは和田山方を向いて右側から。全国のキハ40系列で初めて転換クロスシートが搭載されました。ありそうでなかった組み合わせにチョット感激。モノ自体は225系と同様のもので、モケットも赤色系統ながらブロックパターンであることに変わりありません。
座り心地も平板チックなもので評価はあまりいいものではないのは確かです。しかし「キハ40+転換クロスシート」という数式だけでかなり味付けがされているように思います。いや、そりゃあ「キハ40といえばボックスシートだろう!」と思われる方が大多数だとは思われますが・・。ちなみに窓枠はそのまま変わらないため、眺望が思いっきり殺されている座席(画像だと後列の席が当てはまります)が存在します。
ドア横は固定クロスシートです。座面がこちらの方が優れているように思います。
優先座席です。ヘッドレストカバーが上半分を緑色にしたデザインとなっています。
そして和田山方を向いて左側の座席です。こちら側は竹田城跡が見えるということもあり、展望席となっています。座面となるクッションを菱形に配置し、背ズリをそれに合わせて設置する形となっています。この設置方法により、座り方ひとつで進行方向に向いて座ることが出来ると言う利点を持っています。何気にシンプルながら機能的です。
座り心地ですが、転換クロスシートとは違って座面が結構沈み込みます。1時間程度の乗車であれば十分ですね。
通路側をアップで。何やら背面にもちょっとしたモケット張りのスペースがあります。しかし座れるんですかね、これ・・。
車内中央にはこのような大型クッションが置かれています。
窓側にはテーブルも設置されています。
トイレです。大型化の上車椅子対応の洋式トイレへと改められています。
向かいには車椅子スペースも存在しています。
↑ ↑ ↑