そりゃないぜセニョリータ | 想い出づくり。

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生田衣梨奈推し/ドラマ・歌謡曲/落語・演芸

ケーシー高峰さんがお亡くなりになりました。
85歳。

黒板を使いエロネタを絡ませながらの医事漫談でお馴染み。
福島在住で近年は東日本大震災の被災者に寄り添いながらの芸能活動であったでしょうが、突然の訃報でありました。
芸風は胡散臭くてネタがエロだけに危なっかしいのだが面白く各局演芸番組の常連で、つい最近までテレビ出演していたと思うのだが。
残念ながら生で観た事はありません。

漫才師としてスタートしたのは今回の訃報まで知らなかった。
漫談家としては遅めのデビューだけど、独りになってからはブレイクも早かったのでしょうな。
ワタクシが物心ついた時には既に第一線で、俳優としても活躍したのはご存知の通り。
水谷豊主演刑事ドラマでの刑事役やビートたけし主演刑事ドラマでの刑事…まあこちらは「刑事ヨロシク」ですが、刑事もいろいろ。
シリアスからコメディまで幅広く映画・ドラマで活躍したケーシーさん、俳優としても一流でありました。

印象的だったのは1981年放送、NHKドラマ人間模様「夢千代日記」
山陰の寂しげな温泉町で置家を営む芸者・夢千代、そして訳ありの芸者達の人間模様を描いたドラマで、ケーシーさんは何と町の人たちに慕われる、医者役。
とはいえ実は医師免許を持たない偽医者で、子供が出来ない女性たちに訳ありの赤ん坊を斡旋していたという…なかなか凄まじい役柄ですが、味のある演技で存在感ありました。
まさに悲劇と喜劇は表裏一体。

思えば昨年、このドラマに関しては脚本の早坂暁追悼として当ブログでも触れましたが、出演者やスタッフに物故者も多い中で「なかには佐々木すみ江のように高齢ながら今でもお元気な方もおり(中略)ケーシー高峰は今だに福島と東京を行き来してインチキ医者を演じてらっしゃる」「そういえば樹木希林、お身体は大丈夫であろうか」
この1年で三人とも亡くなってしまいました。
はかないものです。
合掌。グラッチェ。