殿様の茶碗 | 水戸済生会総合病院 臨床研修ブログ

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「殿様の茶碗」という話を

ご存知でしょうか?

 

ネットで検索すると、すぐに

見つかるので、ぜひ読んで

みてください。

https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51008_51567.html

 

あらすじは、

腕の良い茶碗職人が

技術的に難しい薄い茶碗を

作って殿様に献上しました。

 

立派なのですが、なにせ薄く

作られているのでご飯を盛ると、

熱くて持てない。要するに

実用的ではない茶碗でした。

 

ある時、殿様が外出先で

ごく普通の茶碗を使ったところ

熱くならず、使いやすかった。

いくら茶碗を高度な技術で

作ったとしても、使い手を思いやる

心がないと、何の役にもたたない、

と職人に諭した、といった内容です。

 

なんのこっちゃ、と思われるかも

しれませんが、この話の要点は、

「価値は顧客が決める」

ということ。

 

いいものを作ろうとするあまり、

作り手の独りよがりになって、

本当に必要なのかの顧客目線を

忘れてしまうことが多々あります。

 

ここで、顧客=患者と考えれば、

我々にも当てはまることが

多くあるのではないでしょうか?

 

例えば、安定狭心症に対するPCI。

 

ACSやSTEMIでのPCIは

予後改善効果がありますが、

安定狭心症に対するPCIは

冠動脈が狭窄していれば、普通に

行われていました。

 

でも、今は虚血があることを

他の方法で証明できた病変に

対してのみPCIが認められて

います。その結果、多くの病院で

PCIの件数が減少しました。

 

つまり、冠動脈が狭いから、

患者さんが心配するから

PCIをやっていたのであって、

ホントに必要ではない病変が

多くあったということです。

 

臨床の現場では、たとえ患者さんに

価値が分かってもらえなくとも

言い続けなければいけないことは

たくさんあります。

 

ですから、

常に「価値は顧客(患者)が決める」

わけでは、決してありません。

 

でも、独りよがりにならない、

価値は顧客(患者)が決める

という視点も重要だと思うのです。

(編集長)

PICC挿入もだいぶ上達♪

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