ガールズウォーは、「関係性攻撃」 | やり抜くチカラを育てるバドミントンスクール

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福岡市・春日市で活動する
「ステラキッズ バドミントンスクール」
を運営しています。
ステラは恒星。自ら燃えて光を放つ星です。
こどものやり抜く力を育て
「子どもが自分で決める。考える。チャレンジする。」
姿勢を育てていきます。



かつて私は、大学で
心理学を専攻し
しかも、卒論では
脳に関して
左右差や性差を
研究したはずでした。

そんな事など
すっかり忘れ去って
就職、結婚、子育てを
してきましたが、

メンタルを学んだことで、
脳の左右差を
子育てやジュニア指導の中で、
脳の男女差を
あらためて意識することになってます。

まあ、我が子は、
男女両方を育てたし、
バドミントン指導でも
もちろん、男女両方を
みさせて頂いてます。

そして、我が子も含め
女の子同士は 複雑で厄介だなぁ。
って対処に思い悩む時が
結構あります。

女の子は、
気に入らない相手がいると
例え小さくても、
巧妙に「つるんで」
相手を孤立させようとします。

女の子の闘いは、
直接、本人に悪態をついたり
身体的に攻撃するのでなくて
「仲間関係を操作して
気に入らない相手に
ダメージを与える。」
という攻撃をしかけます。

この攻撃を
「関係性攻撃」って言います。

これは、女性として生まれたら
誰もが持ち合わせている攻撃性で、
「進化」の過程で生じた
脳の性差によるところだ
と考えられています。

だから、起こっても
当たり前ではあるけれど

大人が冷静にしっかりと
状況を判断しないと
大人も気づかずに
その片棒を担がされてしまうし

逆に言えば
つるむ人間がいなければ
大きな問題に発展していかないから、

大人こそがしっかりと
わかった上で
子どもに「こんな時にはこうしたら。」
ってアドバイスできれば、
問題が深刻にならなくて
済むんじゃないでしょうか?

発達心理学の研究によると、
この「関係性攻撃性」の
高い傾向にある子は、

仲間と同じ行動をしたいという
同調欲求が高いにも関わらず、
仲間への信頼感情は低い
という結果が出ています。

要は、
仲間を信じてないのに、
仲間づくりに精を出す訳です。
そして、自分が相手を信じてないから
相手にも
「信じてもらえていないかも。」
という不安が常にあるから、
共通の敵を作り出して
「共に戦う」ことで
自分を安心させるんじゃないでしょうか?

こんな事がありました。

「コーチ、最近 ○○ちゃんを
えこひいきしてると思わない?」
って、ある女の子が
友達の女の子に話をしました。
○○ちゃんの事だけでなく
コーチへの悪口が続き、
それを別な子が近くで聞いていて、
自宅に帰り、ママに話をしたことで
私の耳に入りました。

「えこひいき」って
言葉のイメージが良くないですが、
結局は、誰かに大切に扱われている
「特別な存在と思われてる。」
ってことですよね。

きっと、その子は、
自分が「えこひいきされたい
(特別な存在と思われたい)」から

自分じゃない誰かが
「えこひいきされている」
ように見えるし
「えこひいきしないで、平等に扱え!」
的な事を発言する。

しかも、一人で面と向かって
言えないから

「ねえ、ねえ あれって
えこひいきだと思わない?」
と、周りを巻き込み
自分の意見を
「○○ちゃんも、言っていたよ。」
って、みんなもそう考えていると
お母さんに話をする。

そんな展開が
女の子を指導していると、
度々、繰り返されます。

そうして、仲間うちで、
誰かが誰かを
「ハブいたり」
誰かが誰かのご機嫌をとる
などという行動がおこり
その結果、
誰かが傷ついてしまう

傷ついて辛くなり
クラブをやめる。
バドミントンをやめる。
学校にいけない。
なんて残念な結果になってしまう事も
あります。

実は、我が家でも起こりましたよ。

どうやって、
そんな行動を
そんな考えを
変えていけるか?
悩んでしまいました。

そういう考え方ややり方を
変えないかぎり、
うちのクラブという
小さな集団で起こっていることが
必ず他の集団でも
起こります。
いえ、起こすんです。

どうやって、対処しようか?
「コーチがえこひいきするのは
正しくない。」
「そんなコーチの間違いを指摘する
私は、正しい。」
「えこひいきされている子は
悪い。」
「えこひいきを正す 私は良い。」

私たちは、「正しい」か「間違い」
「良い」か「悪い」か
「常識的」か「非常識」か
を、物差しにすることが多いけど、

その物差しが
全てに共通するものでもないし、
その規準が一定でもないし
見ている方向や、時間軸が
違っていることを
わかって欲しいんだけど
どうやったら
わかってもらえるか
頭を抱えてしまいます。

今回は、違った切り口で、
「えこひいきは悪いことではない。
えこひいきされるような
人間になりなさい。」
と、子どもたちに
話そうと思います。

スポーツ選手として
「この子は、ひょっとしたら、
日本一になるかも!」と思えるような
そんな逸材になれば、
指導者から
えこひいきされるかもしれません。

でも、日本一になる可能性など
あってもなくても、
人から好感を持たれる人間なら、
間違いなく、
えこひいきされるでしょう。

選手だろうと
指導者だろうと
先生だろうと
人間 対 人間です。

人が見ていようと見ていなかろうと
同じ事ができる
裏表がない。
挨拶や返事をはっきり言える。
笑顔で明るい。
失敗したり、迷惑かけたら
すぐにあやまる。
人が話す時には、
目をみてしっかり聞く。
素直に柔軟に対応する
周りの事を配慮できる。
周りの人を大切にする。

いろいろありますが、
「人から愛され、信頼される」
ところがあれば、

バドミントンがうまかろうが
へただろうが
えこひいきされますから。

子どもたちにそんなふうに
話をしてみよう
と、思います。

それにしても、
大学を卒業して
随分と経った今の方が
もっと  まともな論文が
書けただろうって
思えるくらい
今の方が 脳のこと学んでるかも。