フランスの暴動から3日後のパリ。見えてきた不可思議な事実 | 西方見聞録(旧パリレポート)

西方見聞録(旧パリレポート)

2015〜2020年パリ、2020年4月に本帰国しました。帰国後も”これは!”と思うものを探し、レポートしています!!

3日前に書いた《ジレ・ジョンヌ》の記事。

この記事の反響が大きくて、
そのページが何回見られたかを
カウントしてくれる
〈グーグルアナリティクス〉によると

3日前から今日、
この書いている時までで
少なくとも5782回。

3日半で見られた全ページ数が
1万3503ページだったので
実に私のブログに来てくださった方の
約42%が「ジレ・ジョンヌ」を
読みに来られた、と言うわけです。

アメーバから来てくださった方は
登録してくださっている方が
1日平均300名ほど、

アメーバ全体から来てくださった方は
全体の約25%となり、
その他の約75%は
グーグルから飛んできた方や、
GIGAZINEなどの
ピックアップサイトから来た方。

つまり、
「パリ デモ」という
検索ワードを打って飛んできた方や、

もしくはピックアップサイトが
パリのデモ記事をピックアップし、
その中から読みにきた方、

がほとんど、となります。

——————————————
そこから読み取れるのは、

わざわざ検索して記事を見に来たり、
デモ関係の記事を見に行き、
その中から来られた、ということは

日本人もフランスのデモに
かなり大きな関心を持ってるんだな、

ということ。

と言うわけで、
デモの件に関心がある方が多いようなので、
本日、暴動が過激化したエリアの一つ、

凱旋門の周りをぐるっと見て
どうゆう状況になっているか
確認して参りました。

—————————————-
今回、メディアの情報ではなく
実際に現場にいた方から
色々話を聞いて聞いていると、

特に過激だったのは
凱旋門の西側
凱旋門とポルトマイヨの間。
火のマークが集まっている所が凱旋門。そこから右下にまっすぐ伸びてる道がシャンゼリゼ

「私がいた所」は、
前回私がブログに書いた場所のことです。
この記事の一番上に、その記事は
リンクを貼り付けてあります。

ポルトマイヨとは
上の地図の左上。

そこから凱旋門に向かい、
さらにシャンゼリゼを歩いてみて
被害状況を見てみます。

——————————————
ちなみに、メディアの情報は
各メディアによって取り上げ方が
結構異なり、

「ジレ・ジョンヌ」側と感じさせる放送局と
「ジレ・ジョンヌ」にネガティブな放送局と
あって、彼らは報道したいことを報道するので
個人的にはあまりメディアの言うことを
鵜呑みにするより

やはり現場に行って
現場を見るのが一番だと思っています。

(日本のメディアが、偏向報道をしていないことを祈ります)
———————————————
まず向かったのが、
ポルトマイヨから凱旋門に向かう
《グランド・アルメ通り》。
遠くに凱旋門が見えます

結論的に言うと、
シャンゼリゼよりもこちらの方が
破壊されていた店が多く見られました。
グランド・アルメ通り、最も凱旋門近くにあるカフェ。ガラスは全て割られ完全に燃やされてます、、、

逆サイドのブラッスリー(飲食店)もガラスが割られてました

近くに住んでいて
現場にいらっしゃった方曰く、
「特にバイクの店が襲われ、
商品が盗まれていた」とのこと。
ガラスが完全な割られています

こちらはプジョーバイクの販売店

載せるとキリがないのですが、
バイクの店以外にも、カフェ、車屋、
そして銀行が襲われていました。
電動系の乗り物を扱う店(左上)、バイク屋(右上)、下二つは銀行です

そして、写真はありませんが、
知人に聞いた話ですと、
〈ジレ・ジョンヌ〉たちは当日、
堂々とスーパーに入って、

お酒などの商品をリュックに詰め込み
大量の商品を盗んで平然と
店を出て行った、

とのことです。

スーパーマーケットには
警備員がいますが、
警備員は見て見ぬ振り。

《ジレ・ジョンヌ》は集団なので
下手に手を出すと危険ですし、
警備員もわざわざそんなリスクは背負わない
わけです。

それは警察も同じで
基本的に警察も見て見ぬ振り。

逮捕しようと揉めると
自分が危ないですし、
棍棒などで叩いている所を
ビデオで撮られてネットで流されたら
それこそ大変ですから。

—————————————
このように、《グランド・アルメ通り》で
無傷でいられた店はかなりラッキー。

そして、
最も激しく損害を受けていたのは
凱旋門を囲む、超高級な建物たち。
凱旋門の下は本日は完全に封鎖されていました

この凱旋門を囲むように
豪華な建物たちが並んでいるのですが、
その北西側が激しくやられていました。
例えばこちらの建物

柵がなぎ倒されています

柵がなぎ倒され、
どうしたかというと、、、
建物の中に大勢で侵入し、破壊し火をつけるという最悪の行動をとったわけです

凱旋門を囲む
北西側の建物は半分ほどが
このように被害を被っていました。

そして、多くの壁に書いてあったのが、
「SMASH CAPITALISM」(資本主義をぶっ潰せ)

この反資本主義の件は
前回の〈ジレ・ジュンヌ〉のブログでも
書きましたが、

これは今回の暴動の大きな主張の
ひとつでもあります。

またよく落書きされていたのが
このマーク。
Aを丸で囲んだマーク

これは、〈アナキズム〉を
表しています。

〈アナキズム〉とは”無政府主義”のことで
つまりは”反権力”主義のこと。

もっと言うと、
反キャピタリズムで
反グローバリズムでもあります。

グローバル化による
国際資本家の富独占に
NOを突きつける主義です。

「なるほどー、
燃料税増税に反対だけでなく、
富の独占を反対する運動でもあるんだな」

と言うが分かります。
「マクロン、売春婦の子(マクロンのクソ野郎)」と書いてます

———————————————
と、《グランド・アルメ通り》から
凱旋門周りは
このような有様でしたが、

では、華やかなシャンゼリゼは
どうなっているのか?
と言うと、

多少被害はあったものの
《グラン・アルメ通り》ほどじゃない!

キャピタリズムに対する
暴動だとすると、
この通りにはヴィトンなど

キャピタリストが所有する
フランスを代表するブランド
『ルイ・ヴィトン』の本店、
そして『カルティエ』などがありますが

標的になって
大変なことになってるのでは???

と思い、行ってみると、
『カルティエ』。無傷!

この『カルティエ』は、シャンゼリゼで最も
凱旋門に近い所にある店。

真っ先にやられそうですが、
なぜか無傷です。

では、次は『ルイ・ヴィトン』。
『ルイ・ヴィトン本店』。無傷!

シャンゼリゼの顔、
『ルイ・ヴィトン本店』も無傷でした。

『ルイ・ヴィトン本店』は
ショーウィンドウの前に金網を張って
プロテクトしていましたが、

暴動ではそんな金網、
ぶち壊されて、店が破壊されそうですが
なぜか全く襲われた形跡がありません。

暴徒たちも『ルイ・ヴィトン』と
『カルティエ』は恐れ多くて
襲うのやめたのでしょうか?

ちなみに『ルイ・ヴィトン』は
ファッション業界世界最大手の
企業体『LVMH』の中核ブランド。

キャピタリズムの筆頭です。

———————————————
以上、《ジレ・ジュンヌ》被害の
レポートをお届けしました。

マクロン大統領は
税金値上げを半年据え置くことを
発表しましたが、

問題は解決していないので
また暴動が起こるかもしれません。

早く騒動が収まってほしいものです。

では今回はこの辺で!