『女必殺拳』(山口和彦監督) | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『女必殺拳』

 

 

1974年日本映画 86分

監督:山口和彦 

脚本:鈴木則文、掛札昌裕

企画:吉峰甲子夫、高村賢治 

撮影:中島芳男 録音:長井修堂 照明:元持秀雄

美術:中村修一郎 音楽:菊池俊輔

編集:田中修 助監督:深町秀煕 記録:高津省子

擬斗:日尾孝司 スチール:藤井善男

進行主任:志村一治

装置:小早川一 装飾:酒井喬二

美粧:住吉久良蔵 美容:花沢久子

衣裳:河合啓一 演技事務:石原啓二

現像:東映化学

 

出演:

志穂美悦子(李紅竜)

千葉真一(響征一)

早川絵美[新人](早川絵美)

宮内洋(紅竜の兄・李万青)

大堀早苗(琉球湖城流空手・湖城しのぶ)

石橋雅史(犬走一直)

内田朝雄(少林寺拳法東京道院長・藤田徹道)

天津敏(セントラル貿易社長・角崎重臣)

近藤宏(紅竜の伯父・李玉堂)、日尾孝司(殺し屋・赤沢剛丸)、小菅秀男(東京道院門弟・大林友幸)、佐藤一司(同・内藤剛)、佐藤晟也(角崎側近・村上)、山本昌平(同・林亮三)、土山登志幸(同・黒川)、小池良一(沖縄古武道二丁鎌・上江州鉄心)、斉藤一之(蒼心流武術・スピンゲル(佐倉))、エバ・パリッシュ(南半球空手チャンピオン・エバ・パリッシュ)、アマゾネス・セブン[タイ女子キックボクサー](タイ式キックボクシング・アマゾネス7)、南俊夫(日本元流棒術四段・馬八元)、久地明(中国古武道トンファ・ネレー)、相馬剛三(香港警察署長・毛楊徳)、南条達也(玉堂の息子・李治郎)、謝秀容(麻薬取締官ファン・シン)、山本良々(角崎の情婦)、橘なみ(玉堂の娘・李麗子)、亀山達也(角崎の手下・志村)、ジャパンアクションクラブ[J・A・C]、溝口久夫(高砂流吹矢・鉄頭僧)、山浦栄(東京道院高弟・桜井正明)、宮地謙吾(犬走の手下・木崎)、畑中猛重(チンピラ)、沢田浩二(角崎の手下・中島)、西本良治郎(チンピラ)、高月忠(犬走の手下・吉川)、清水照夫(角崎の手下・浜野)

 

STORY

日本人と香港人を親に持つ娘・李紅竜は、三ヵ月前東京で謎の失踪をした兄・万青の安否を気づかって来日した。万青は香港警察の麻薬Gメンで、日本の麻薬組織を捜査中だったのだ。紅竜は拳法の恩師で、兄が世話になっていた少林寺拳法道院長・藤田徹道を訪ねた。そして、藤田より、女拳法の達人・早川絵美と、拳法の天才で用心棒や私立探偵をやっていた響征一を紹介された。二人は紅竜に同情して、いつでも力になろうと約束する。紅竜は、響が匿っている、組織に麻薬患者にさせられた香港の女麻薬Gメン、ファン・シンから、組織の秘密の一部を知らされた。早速、紅竜は組織の本拠である角崎の屋敷に乗り込むが、角崎の雇った凄腕の武道家たちの攻撃にあい、断崖から突き落とされた。紅竜は危く一命をとりとめるが、角崎は紅竜の伯父玉堂を脅迫して紅竜をおびき寄せ闇討ちしようとした。しかし紅竜の必殺拳は、急襲してくる角崎の配下を一瞬のうちになぎ倒してしまう。卑劣な角崎の裏をかいて、本拠の潜入に成功した紅竜は、地下の鉄牢で麻薬のため廃人同様にさせられた兄・万青を発見した。二人が言葉を交そうとした矢先、一味に感づかれ、紅竜は激しく応戦するが万青は殺されてしまう。怒りを爆発させた紅竜は、必殺“乱花血殺”を炸烈させるが、多勢な角崎一派の前に一歩一歩後退を余儀なくさせられた。その時、響、絵美たちが駆けつけ形勢は逆転、再び壮絶な死闘が展開された。そして紅竜の必殺拳はじりじりと角崎を追い込んでいった。【「KINENOTE」より】


『女必殺拳』シリーズ第1作。

『直撃!地獄拳』に続いてTOEI Xstream Theaterにて鑑賞。

 

私にとって志穂美悦子さんは『欽ドン!』の人。
なのでアクションスターだった頃はリアルタイムでは知らないし、生まれる前に公開されたこの作品も観るのは初めて。
先日亡くなった千葉真一さんが春日太一さんとのトークイベントでおっしゃっていたのだけど、志穂美悦子さんがJACのオーディションを受けに来た際、周囲は口を揃えて反対をしたが、千葉さんだけが採用を主張したんだとか。
 
本作での志穂美さんの役どころは香港人と日本人のハーフで、さながら『ストリートファイター』の春麗(ちなみに本作の英語タイトルは"Sister Street Fighter")。
さすが千葉さんに鍛えられただけあって、動きは本格的。
敵方は格闘マンガよろしく個性的な面々(ただ出てきただけというのもいるけど)。
そんな相手と真っ向勝負で挑んでいく姿は実に痛快。長渕剛さんより強いという説も納得。
こういうアクション映画もたまには作ってほしいよねぇ。