『イン・ザ・ハイツ』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『イン・ザ・ハイツ』

In The HEIGHTS

 

 
2021年アメリカ映画 143分

監督:ジョン・M・チュウ

原案・作詞作曲・音楽・製作:リン=マニュエル・ミランダ

原作・脚本・製作:キアラ・アレグリア・ヒューディーズ 

撮影:アリス・ブルックス  美術:ネルソン・コーツ 編集:マイロン・カースタイン

衣裳:ミッチェル・トラバーズ 振付:クリストファー・スコット 

日本語字幕:石田泰子

 

出演:アンソニー・ラモス(ウスナヴィ・デ・ラ・ヴェガ)、メリッサ・バレラ(ヴァネッサ・モラレス)、レスリー・グレイス(ニーナ・ロザリオ)、コーリー・ホーキンズ(ベニー)、オルガ・メレディス(アブレラ・クラウディア)、 ジミー・スミッツ(ニーナの父ケヴィン・ロザリオ)、グレゴリー・ディアス4世(ウスナヴィの従弟サニー・デ・ラ・ヴェガ)、ダフネ・ルービン=ヴェガ(美容師ダニエラ)、ステファニー・ベアトリス(美容師カルラ)、ダーシャ・ポランコ(美容師クカ)、ノア・カタラ(ソニーの友人グラフィティ・ピート)、リン=マニュエル・ミランダ(ピラグア売り)、マテオ・ゴメス(ウスナヴィの会計士アレハンドロ)、マーク・アンソニー(ウスナヴィの叔父、ソニーの父ガーポ・デ・ラ・ヴェガ)、パトリック・ペイジ(パイク・フィリップス)、オリヴィア・ペレス(ウスナヴィの娘アイリス・デ・ラ・ヴェガ)、アナリア・ゴメス(ローザ)、ディーン・ヴァスケス(セド)、メイソン・ヴァスケス(ミギー)、バレンティナ(バレンティナ)、クリストファー・ジャクソン(ソフトクリーム屋のトラック運転手)、ルイス・ミランダ[カメオ出演](ワシントン・ハイツの住民)、ルス・タウンズ=ミランダ[カメオ出演](同)

 

STORY

ニューヨーク・“ワシントン・ハイツ”は、いつも音楽が流れる、実在する移民の街。その街で育ったウスナヴィ、ヴァネッサ、ニーナ、ベニーはつまずきながらも自分の夢に踏み出そうとしていた。ある時、街の住人たちに住む場所を追われる危機が訪れる。これまでも様々な困難に見舞われてきた彼らは今回も立ち上がるが―。突如起こった大停電の夜、街の住人達そしてウスナビたちの運命が大きく動き出す。【公式サイトより】


2005年に初演され、2008年度のトニー賞を受賞したブロードウェイ・ミュージカルを『クレイジー・リッチ!』のジョン・M・チョウ監督が映画化。

 

日本版の舞台は今年再演されたが、私は7年前の初演を観ている。

今回の映画版は尺の違いもあるので、当然のことながら舞台版とは設定が異なっている部分(ヴァネッサの母親がいないとか、ウスナヴィが昔話をする構成になっているとか)やカットされている楽曲もあるのだが、全体的にはニューヨークにおける移民コミュニティの実情がより伝わってくる作品となっていた。

 

一つにはやはり映像の力。

停電になってうだるような暑さのワシントン・ハイツの情景もさることながら、ラティーノたちが街角やプールで大挙して踊るシーンは圧巻。

更にはベニーとニーナのシーンで、窓から出て建物の壁に垂直に立って歌って踊る(部屋の中の子供がそんな2人を見て口をあんぐりしているのが可笑しい)といった映像ならではのマジックも。

 

ブロードウェイ版ではウスナヴィを演じたリン=マニュエル・ミランダさんがピラグア(かき氷)売りに扮していたけど、エンディングクレジットが終わっても登場するから席は立たないように!(あと、両親がカメオ出演しているようだけど、さすがによく分からなかった)