突然ですが、「平安貴族」と問われてあなたは何を思い浮かべますか？
私は、じゅうにひとえ男女の色恋沙汰に明け暮れ、苦しい民衆から搾取し、この世の贅を尽くしていた、そんなイメージをずっと持っていました。
蹴鞠（けまり）と和歌に興じるその姿は有名です。
そんなろくでもない貴族がこの世を謳歌した時代であるならば、当然天皇陛下もそうだったのでしょうか？
もう一つイメージして下さい。
縄文人とはどんな人たちで、どのような時代だったでしょうか？
多くの人はとても未開で原始的な人たちを想像しませんか？
しかし多くの発掘により、縄文時代の人々は、とても芸術性に富み、男性でも女性でも、高度なオシャレを楽しんでいた事がわかっています。
穴蔵で土人のような生活をしていたなどとはとんでもなく、とても衛生的で、争いのない調和的な社会が１万年以上も存在していたのです。
＜縄文時代前期、日本最古の櫛とされている＞
発掘当時、「取り上げた瞬間は真紅の櫛だったものが、5000年後の空気に触れたとたん、手の中でみるみる黒ずんだ赤色に変色していった。」という報告書の記述がありますが、それだけ良好な保存状態であったことを示しています。
このような高い芸術性を表現している縄文土器は有名ですが、鉄よりも固いヒスイを加工する技術は、当時からあったとも言われており、首飾りなどの装飾品も楽しんでいた事が見受けられます。
縄文時代は未開文化で、平安時代は色ボケ貴族に支配されていて、戦国時代は殺し合いが続き、江戸時代は貧しく、戦前は軍国主義で暗黒の時代だった。
私たちはそんな風に教わってきたのではないでしょうか？
これだけ聞けば、「日本の過去などそんなものか。」
「それが良いのか悪いのか知らないけど、なるほどね～」
こんな感じで歴史を学び、自分たちを知る事が希薄化してしてしまっている現状です。
しかしそうした誤った認識を持つに至る歴史教育は、戦後反日学者達に歪められ、真実が隠され、日本の歴史に、そして日本人として誇りを持てないようにされてきたのです。
世界で最も長い歴史を有し、素晴らしい文化や伝統を持ち、世界からいつの時代も賞賛を得てきた国のあり方や精神性は、戦後たった７０年で失われつつあるのです。
その結果、精神的な豊かさもわからず今だけしか見ず、経済こそ全てと言わんばかりに社会は成り立ち、人としてあるべき姿や生きる道を見失いつつあるのです。
それが自殺やわけのわからない殺人の根本的な原因です。
うつや引きこもり、無関心や無感情な人が増えている原因です。
日本は今、真実を見失い問題だらけの社会へますます進んでしまっているのです。
先の話に戻りますが、平安貴族は真剣に国を想い、民を想い、未来に命を懸けてくれていました。
１０００年前の人々は、交通手段も通信手段も全くない時代にあっても国家観をしっかり持っていたのです。
私たちは、日本の真実を取り戻す事によって誇りを取り戻します。
私たちの先人たちは、それだけのものを残してきてくれています。
その残してきてくれたものは、更に感動を与えてくれるはずです。
その感動が私たちの生き方を大きく変えてくれるはずです。
その答えが、百人一首の中に隠されています。
カルタや坊主めくりなどでなじみの深い百人一首。
しかしそこには１０００年の時を超えた先人たちの強く優しいメッセージが秘められているのです。
戦後残念ながらその解釈は驚くほど歪められてきましたが、その真実を伝えてくれる書籍があります。
小名木善行さんの、「ねずさんの日本の心で読み解く 百人一首」。
この本は、時代背景や当時の世相を良く表してくれており、百人一首の真髄をつまびらかにしたもので、敷居も低くわかりやすい内容になっています。
一首一首に込められた想いや感動が怒涛の如く押し寄せ、千年前の先人たちと時間と距離を超えた共感が生まれるはずです。
その先にある日本と言う国への感謝。そしてこれからの歩む道。
ぜひ感じて下さい。
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