その不潔さとプライバシー皆無の中国トイレのおぞましさは、世界に鳴り響いていたが このところ次第に改善されつつあるらしい。
習近平が2017年に掲げた諸改革の一つである。 先進国ホテルなどのトイレが清潔であることを知った国家主席や党幹部は、未開な自国のトイレを「これではいけない」と思ったのだろう。 改革により大都市の一部の公衆トイレはきれいになって来ている。 これまでに4200億円以上が投入されて、約7万ヶ所の公衆トイレが整備されたという。
旧式トイレ 中国ではまだ圧倒的にこの凄まじいタイプ が多い
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中国の富裕層では、ウォシュレット式で便座が暖かいトイレに人気が集中しているらしく、彼らはきれいに整備された公衆トイレでもまだ不満らしい。 まあ気持ちは分かるが、あの旧式トイレから いきなりウォシュレットは飛躍がある。 まずは完全なる水洗が先だろう。 トイレットペーパーが同時に流せることも必須である。 これを最低条件として改革を進めるべきだろう。
何も公衆トイレが大理石である必要はないし、専任のトイレ内住み込み管理人や案内人を置いたり、トイレ個室の上部に「入室者の現在までの使用時間」をデジタル表示する必要もない。（これで入室の回転が良くなったそうだが） ところで公共トイレの管理人って一応公務員なんだろうね。
トイレ革命で建てられたもの
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また上海の最新トイレが人民公園内にあり、「観光名所」となっている。トイレに「顔認証システム」を導入、使用する前に機械の前に立ち、認証を受けたら自動で1回分のトイレットペーパーが出て来る。 それを持ってトイレ内に入る。（ロールペーパーを持ち帰る者がいるからだという） こんなことは市民モラルを正す方が先で、わざわざうれしそうに「認証システム」なんぞを使うところではない。
上海の最新トイレ 内部、右は専従管理人
顔認証で1回分のペーパーが出る 機械誤作動で連続して出てしまった！
2Fに上がると「トイレの歴史館」、 しかも係員の説明付 ・・・・ 。 我々は普通に落ち着いて用が足せればいいのよ。 もうこうなったらトイレ食堂で名物のカレーライスを食べ、トイレホテルで泊まれるようにしてはどうかね、ついでにトイレ温泉なんぞも設置して ・・・・ 。
なお周囲の住民は「家のトイレよりきれい」とばかりに、この公衆トイレを使っているという。
ただ 今使用してから2分31秒経過 2Fトイレ歴史館での説明員
2F歴史館の長机と椅子。 みなさん何に使うんでしょうか？
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中国の新式トイレを見ていると「視点のズレ」や 担当者達の力みが感じられる。 「ここまでやりました！」という、お上への媚も感じてしまう。 そして結果的に「蛇足」を生じているのだ。 本来のトイレ目的から外れ、余計な思惑などが作用しているから一種異様なトイレになってしまうのである。 何でここの民族は「さりげなく」近代化ができないのだろうか。
以前、写真で男子トイレの各ポジションごとに「液晶モニター」が設置されている光景を見たことがある。 たかが「立ちション」のわずかな時間に、一体何を見せるつもりなのか？ 全く意味不明である。 多分、トイレなんぞにビタ一文使うかイ、という意識があったのだと思う。 それが トイレ改革ということで、今までの反動が来たのだ。 何か近代的なものを取り入れようとしたのだろう。
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という訳で最新の中国トイレをご紹介した。 番組ではトイレの近代化を強調していたが、そこに一切批判的なコメントはなかった。 不浄であった場所が清潔になったのだからそれは良い事には違いない。
確かに以前の中国トイレは酷過ぎる。 （冒頭の2枚の写真ね） だが、少なくとも使用に際して生命の危険はない。
では最後に究極のトイレを紹介する。 下の写真左はズバリ命がけである。 無事であっても致命的な「戻り」がありそうだ。 もしその最中に高波が来て溺死したら・・・・ そんな死に方だけはしたくない、一世一代の恥じゃないか！ 右はおっさんなら引きこもりになるかも。 雨天などどうするのか？ 見ているだけでゆーウツになる。 我々の隣人は実にたくましいのだ。
