●昔から味がまとも(?)だった韓国のピザ
若き日の思い出の街を紹介する「楽しい淑大ライフ」シリーズ、今回は、韓国人とピザの不思議な関係についてです。♪ヽ(´▽`)/
前回ご紹介したように、私が来た当時、韓国の「洋食」というと巨大な皿に載った薄いとんかつをナイフとフォークで食べるのがほとんどすべてでした。もちろん、スパゲティーなども食べることは不可能でしたし、ハンバーガーもロッテリアなどがあるのはあったけど、それ以外にも独自の個人ブランド店がいくつかあって、それらはなんか怪しい味であり、気を許すとすぐにキムチを挟んだライスバーガーが「新発売!」してしまっては、それが世界的な大発明であるかのようなふれこみになってしまう、そういう時代でした。
そういう中で、なぜか韓国人が、オリジナルのまま最初から大好きで、正当な形でふつうに食べられた不思議な洋食が、このピザだったわけです。それは韓国男性がイタリア男性と気質が似ているとか、同じ半島国家であるとか、どんな理由があるのかは知りませんが、ニンニクとキムチの延長線上にニンニクとチーズの組み合わせがあるかのようにして、いわば、当時からピザ屋だけは、韓国人からそのまま愛され、味も「かなりまとも」なものだったわけです。
私が初めて訪れた1988年当時は、たしかにピザが食べられるのは梨泰院のピザハット1号店くらいでしたが、1990年代初めにこの淑大前に住み始めた頃には、すでにピザハットもチェーン展開して50店舗くらい存在していたし、「プルコギ・ピザ」という独自メニューも登場してヒットを飛ばしていました。そして、それ以外にもまともなピザが食べられるレストランが、別途に存在していたのです。
●甥が「ピザだけは食べるな」といった理由
1990年代半ばに、妻と私が一緒に住み始めた恩平区の碌磻駅の近くに、ピザレストランがあったのですが、妻の小学生の甥っ子が田舎から遊びに来た時に、「ソウルに来たんだから、何でも食べたいものをいいなさい」といって、「ピザ!」ということになりました。彼もまだ食べたことがなかったわけですが、その雰囲気のいいレストランで、ピザを1枚頼んで飲み物と一緒に食べました。その時、本当に基本的なものだけが載ったチーズたっぷりのピザが1枚15,000ウォンでした。
しかし、韓国での洋食に失望していた私には、それは驚きの美味しさでした。甥っ子は味よりも、ピザ1枚が15,000ウォンもしたということが驚きだったらしく、それ以来、自分の家族に「ピザだけは食べるな。メチャクチャ高い」という話をしていたということです。たしかに当時はチャジャン麺を2000ウォン代で食べる時代だったからそうなのですが、その値段はその後もほとんど変わらず、かつてのバナナがそうであったように、物価が上がっても値段が変わらないもの(物価の上昇に合わせて安くなったもの)が、韓国のピザのようです。
ということで、今やピザは韓国のデリバリー食の代表だし、店もブランドも数多く存在していますが、それが韓国人が昔から大好きな食べ物であり、それは、けっこう料理の遺伝子的に近い位置にあるからじゃないかという話です。ただ、今はさすがに健康志向に押されて、各ブランドごとに苦戦しているようで、この淑大入口駅前のピザハットも、最近は、「ピザ&サラダバー食べ放題+飲み物」で9900ウォンという破格のイベントをずっと続けています。まあ、ここは味も昔からずっと変わっていない感じですからね。(^ヮ^;)
【行き方】 淑大入口駅5番出口を出てすぐです。
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