加藤清正VS虎の本当の関係 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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かつて加藤清正といえば、槍を持って虎と対峙している絵が

ポピュラーになっておりました。朝鮮出兵の際に「虎退治」

をしたという話が、独り歩きしていたためかと思われます。

そして例の絵は、『絵本太閤記』に実際に描かれていたもの

なのだそうです。

 

この『絵本太閤記』というのは娯楽読物としてかなり誇張さ

れたものなので、信憑性は薄いものです。なので加藤清正の

虎退治にしても、架空の話とされてきました。

 

ただ実際には、全くのフィクションでもありません。絵にあ

るように虎と1対1で対峙したというのは、まず嘘と考えて良

いでしょう。

 

ただ大きくて猛烈に強い虎なので、その肉が強壮剤になると

いう話は当時信じられており、秀吉に虎肉を献上しようと諸

大名が試みたそうです。そして加藤清正は、それに成功した

ということです。

 

虎は戦うとライオンよりも強いし、人間が槍を持って臨んで

も勝てるとは思えません。ただし単独行動が多い動物です。

従って、かつての戦国武将たちが集団で作戦を練って臨むと、

単独行動の虎を仕留めるのは可能だったようです。

 

徳川美術館には、2頭の虎の頭蓋骨が、所蔵されているそう

です。ただ兵庫県宝塚市の伊和志津神社には、不確定情報な

がら加藤清正が虎を生け捕りにして連れて来たという伝説も

あるそうです。

 

果たして生け捕りにした虎を乗せて航海をすることが果たし

て出来たのか、疑問です。一方で、日本にいる秀吉に大陸の

明にいる虎の肉を腐らせずに保存して帰るというのも、難し

い気もしますね。ただし加工して氷で冷凍してという方法は、

考え出していたのかもしれません。なのでまだ、信じられま

す。

 

尚、生け捕りにした虎ですが、大坂城内で飼うのは無理で、

神社の境内の隣りにある藪の中で飼っていたというのが、伝

説の中味です。