原作とは違った「ヒロインめでたし」
ジェラルディン・マクイーワン様版ミス・マープルを、
ゆるゆると拝見しております。
ニュージーランドから、結婚後の新居を求めて、
婚約者より一足先にイギリスへやって来たヒロイン。
(原作では新婚。このドラマ版のアレンジ、「ほのぼの」に繋がってて嬉しい☆)
そして、思い描いた通りの、海が見下ろせる、ヒルサイド荘に一目惚れ。
即決する幸福。その次の瞬間、何かが彼女の中で不安を呼び覚ます。
で、勿論、それが過去の殺人事件へと結びついていき、
事件解決の為に、ミス・マープル登場という運びとなるのであります。
旅芸人一座が絡む当たり、横溝正史先生も入ってる感じでいいわあ。
草笛光子様が出て来ちゃいそう。
ソフィア・マイルズ様演じるヒロインが、美人なんだけど、
柔らかなふんわりした性格で可愛らしい。衣装も素敵です。
彼女を案内するよう、上司である婚約者に命令された部下を、
エイダン・マクアードル様が演じられて、これまた柔らかないい感じ。
(単にみどりの好み?ハンサムではないけど穏やか。)
ミス・マープルが、最後に「まだ結婚したわけじゃないわよ」と肩を押し、
彼に、プロポーズさせるラストの、未来への幸福感が、
アガサ・クリスティー様がミス・マープル最後の事件として書かれた当作品。
映像化作品ならではの晴れ渡った空の下、優しく描かれて嬉しい。
エイダン・マクアードル様は、ポアロ最後の事件の「カーテン」にもご出演。
英国の役者冥利に尽きるのではないでしょうか?
ジェラルディン・チャップリン様がご出演なのも、豪華なキャスティングでした。
+1枚。彼女の脳裏に浮かび上がってくる、絞殺される「若い女」・・・
どうも、バネッサ・パラディ様を想い出すお顔なのでありました。