自分がFEエンゲージにハマれなかった理由 | 司法書士のゲームブログ

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■外伝 蒼炎の勇者

 

「忠義尽くさん」「絆永久に」をアレンジしたBGMが最高にイカす。

 

マップ構成も懐かしく、蒼炎の軌跡8章をオマージュしたものとなっている。下の通路はポールアクスを持たせたボーレかティアマトで塞ぐのが鉄板だったなあ……などという話はともかく、アイクが強いので右と下は封鎖する程度にして左に戦力を集中するのがいいかも。

 

アイクは武器やスキルで耐久を高めてくるので計算を狂わされやすく、中々倒しづらかった。

 

 

■エーティエ

 

より破壊力を高めるため、力のしずく×1、はやての羽×1を使用。さらにカムイの紋章刻印を施したことで必殺率が65に。ほとんど全ての敵を1発で沈める。

 

 

 

■ロサード

やや物足りない初期値を補うため、竜の盾×1、秘伝の書×1を使用。

 

 

■クロエ

CCボーナスと必死のドーピングが活きたのか、最近強い。強いのだが、このマップでは大して高くもなさそうな壁を越えられないのが気になる。移動力もあまり高くないし、本作の飛行系は風花と違って育成必須という程ではないか。

 

 

■アイク

「紋章士は1作品に1人」という本作の法則からすると、このアイクは蒼炎アイクのはず(暁はミカヤがいるため)なのだが、どう見ても暁アイクにしか見えない。このマップのBGMも暁だし、アイクの見た目も完全に暁準拠のムキムキ体型だし。

 

 

MVP:クロエ&ルキナ

 

 

 

 

■17章 砕かれた平和

 

風花雪月チックで壮大なBGMがイカす。

 

キャラ設定を反映したものなのか、グリがいきなり単騎特効してくる。次のターンに続く部下たちが慌てて追いかけてるみたいで面白い。

 

マロンの獅子紅蓮焔舞で地形を変えられ、移動を大幅制限されるのが厳しい。そこで囮役を1人だけ待機させ、レスキューで救出する戦法をとった。

 

 

 

■クロエ

対魔導士ではさすがに強く、対グリをものともしない。

 

 

 

■エーティエ

持ち前の必殺率でボスも強引に撃破可能。正直、今や自軍で最も頼りになるアタッカー。

 

 

 

 

■外伝 導き手

 

ペラペラ喋りまくるベレトにすごい違和感。さらに先生だけあって(?)頭もよく、スキルで再行動させたり、ワープで敵を送り込んできたりと中々小癪な真似をしてくる。

 

戦闘をスキップしていたら敵のワープを見逃し、水晶を1個壊されてしまった。

 

 

 

■エーティエ

まるで命中率のようなノリで必殺を出す。基本的に1人1殺なので、リンの「速さの吸収」ともすこぶる相性がよく、低めの速さを補ってくれる。魔よけ×1を使用。

 

 

 

■ジャン

上級Lv.8で速さ17。ルイ並に遅く、基本的に追撃は取れないので火力も低い。

 

 

MVP:エーティエ&リン

 

 

 

 

■18章 冷たい海路

 

FEではお馴染みの船上マップ。

 

従来の船マップのように四方八方から飛行ユニットが飛んでくるわけではないので、難易度は低いほうか。リンデンを仲間にするのだけちょっと面倒だった。

 

 

■ロサード

体格が上がりやすく、リーフの指輪を装備すればハンマーも速さを下げずに使える。成長率も高く、初期値の低さによる出遅れを取り戻しつつある。

 

 

 

■主人公

成長率もよく、ステータスも隙なく強いはずなのになんか地味に感じるのは、間接攻撃手段を持たないからか。

 

 

■シトリニカ

はやての羽×1を使用。

 

 

MVP:クロエ&シグルド

 

 

 

 

■外伝 聖騎士

 

残っていた外伝マップを消化。

 

橋をかけると大量の増援が出てきてビビるが、シグルドが1人で単騎特効してくるおかげでほとんど相手にしなくて済む。逆に、経験値を稼ぎたいときは迷惑かも。

 

というか、この状況で単騎特効って脳筋すぎないかシグルド。

 

 

MVP:クロエ

 

 

 

 

■外伝 未来を選びし者

 

出撃枠がたったの8しかない。

 

最初は川に隔たれており敵に近付かれにくいが、途中でカムイが竜脈によって地形を変えてくる。初見殺しだが、最近のFEには巻き戻し機能があるのでこういった初見殺しも対処しやすいのがありがたい。

 

 

MVP:主人公

 

 

 

 

■19章 死の港町

 

地形が瘴気ばかりでビビる。民家を訪問すると異形兵が出てきてさらにビビる。

 

1ターン目にレスキューで主人公を上に引き上げ、ザフィーアを説得。砲台要員に2発ずつ弾を撃たせて瘴気を払う。特に中央の砲台は敵の足止めにも使えて便利。

 

 

■シトリニカ

素の回避は130弱。魔攻、速さも高く、気が付けば自軍で最も強力な魔法ユニットになっていた。

 

 

■セリーヌ

火力、速さともにシトリニカに劣る。いつの間にかちょっと物足りないキャラに。

 

 

■ザフィーア

最初みたとき新キャラかと思った。完全に存在を忘れていた

 

 

■ロサード

成長率が高く、最近割と安心して前に出せるようになってきた。体格の成長率も高く、今やモーヴ(体格12)よりデカい。

 


■エーティエ

硬いモーヴを難なく撃破。

 

 

■クロエ

総合力が自軍で最も高く、弓以外には隙がない。

 

 

 

■ジャン

後方でずっと大砲をぶちかましていた。このほうが普段よりむしろ活躍できているのが悲しい。

 

 

■ルイ

速さがたったの15でカンスト。いくら何でも低すぎる。これならグレートナイトにしたほうがよかったか……?

 

 

MVP:クロエ&シグルド

 

 

 

 

■外伝 暁の巫女

 

「強き思いここに」のアレンジ……だと思うのだが、アレンジが効きすぎてもはや別物。最初何の曲か全然分からなかったぞ。

 

マップのほうも暁3部13章を元にしていると思うのだが、段差システムがないので大分ベツモノ。

 

ミカヤの隣にはサザを意識したっぽいシーフが、さらにミカヤが「私の本気を~」と言った後は「それっぽい」増援が出てくる。

 

ソドマス、スナイパー、ウォーリアー、ハイプリースト、この辺は何を意識したのか分かりやすいが、ブレイブヒーローとドラゴンマスターはちょっと何を意図したのかよく分からない。そこはハルバーディアじゃないのか……?

 

 

■エーティエ

ほぼ必殺ばかり出すので、力アップが実質3倍の恩恵がある。

 

 

■フラン

2回攻撃のおかげで、相手を選べば割とダメージが出せる。物攻に関していえば何気にロサードより高い。しかし耐久がないので、迂闊に前には出せない。

 

 


■シトリニカ

魔攻46、速さ30。しかも回避が123もある。今のところ魔法4人衆の中で一番優秀。

 

 

 

■セリーヌ

魔攻43、速さ27。シトリニカ、クランに比べ足の遅さがやや気になる。

 

 

■クラン

魔攻38、速さ29。シトリニカ、セリーヌに比べパンチ力不足が気になる。

 

 

■ジャン

魔攻38、速さ18。魔攻もさほど高くはないのだが、それ以上に速さが冗談みたいに低い。実質他のユニットの半分以下の火力しか出せず、かなり使いづらい。

 

 

MVP:クラン

 

 

 

 

■20章 王なき城

 

蒼炎20章を彷彿させるタイトル。グリが暗闇の中に潜んでビビるが、復活の石を1回割ったら大人しく玉座に戻っていった。

 

こういう索敵マップだとどこに弓兵が潜んでいるか分からず、クロエやロサードの使い勝手が悪くなる。結果的にこのマップには全然弓兵がいなかったので、もっと強気で前に出してよかった。

 

 

■シトリニカ

速さがもう上限に達してしまった。回避キャラとして使っているだけにもっと速さを伸ばしたかったのだが……というかはやての羽を損した

 

 

MVP:クロエ&シグルド

 

 

 

 

■21章 帰還

 

蒼炎終章を彷彿させるタイトル……って妙に蒼炎を彷彿させる章タイトルが多い?単なる気のせいか?

 

敵のハイプリーストが動き出すあたりで、鬼のように増援が沸いてくる。隅っこで何ターンかやり過ごしてみたが、一向に敵が減る気配がない。ひょっとして無限沸きか?

 

 

敵の沸きが激しすぎてまったく状況が好転しないので、巻き戻して速攻でヴェイルを倒す作戦に切り替える。しかし敵が多すぎるせいで1回では巻き戻せず、4回ぐらい連続して巻き戻し機能を使うハメになった。

 

そして章クリア後、またも主人公が指輪を奪われる。物語の最重要アイテムなのにホイホイ敵に奪われすぎ……というか、指輪は各キャラが個別に装備してるんじゃないのか?

 

 

■エーティエ

倒せない敵がいない。最強アタッカー。

 

 

MVP:エーティエ&リン

 

 

 

 

■22章 神竜と邪竜

 

終盤の盛り上がりステージで、なかなかの燃え展開あり。主人公はここでクラスチェンジでも良かったんじゃないか?それだとゲーム的には遅すぎるけど……でもロイなんかもっと遅かったぞ。

 

マップ的には前の章のような怒涛の増援もなく、どうという事のないステージ。

 

 

■フラン

火力はまあまああるが、命中に大分難がある。せめて紋章刻印をつけないと使いづらいか。

 

 

MVP:エーティエ&リン

 

 

この後、残っていた外伝マップを全て消化した。

 

 

■外伝 賢王

はやての羽持ちの敵が逃げるのでワープ&レスキュー。あとはターン制限もないのでゆっくり進めて弓砲台の玉切れを狙う。橋を落とす演出だけちょっとビビる。

 

クロエとロサードは弓砲台ばかりなので満足に動けず、残敵処理に専念。

 

 

 

■若き獅子

事あるごとにドラゴンの増援が沸いてくるのが面倒。山地形が多く、クロエ&ロサードは前マップとうって変わってイキイキと動き回る。

 

 
 

■外伝 碧き風空

さすがに挑むタイミングが遅すぎたのか、適当に突っ込ませてもまったく味方が死なない。経験値もほぼ入らない。格下ばかりなので全く攻撃が当たらず、回避率の高いシトリニカが大活躍。

 

 

 

■外伝 慈愛の王女

外伝はこの曲ばっかりアレンジされるなあ……いい曲なんだけどこうも毎回擦られると食傷気味。

 

セリカがワープライナで急接近してくるので短期決戦で終わる。増援の経験値も入らないので長期戦になっても困るのだが。

 

 

 

■外伝 英雄王

宝箱を盗られそうになって焦るが1つも大したものがない。下にいる秘伝の書持ちの盗賊だけ倒せば十分かも。

 

 

 

 

 

■23章 四狗

 

火山弾がこちらの動きを読んでいるかのごとく適切なタイミングで落ちてくるので鬱陶しい(笑)。

 

火山弾で大ダメージを受けるとか言われるのでビビったが、言うほど大ダメージでもなかった。守備31の主人公が9食らったので攻撃力40だろうか。

 

火山弾を避けながらチマチマ進めていたら19ターンもかかってしまった。

 

 

■ルイ

火山弾を受けてもノーダメージ。

 

 

■フラン

攻めるときの攻撃力は素晴らしい。が、一転受けに回ると脆い。

 

 

■ヴェイル

とりあえず重要キャラなので余った枠に入れているが、速さが低いし、武器が重すぎて追撃取れないのが痛い。体格はリーフの指輪で補う。

 

 

MVP:主人公&エーデルガルト

 

 

 

 

■24章 追憶

 

前の章に続きマップ兵器が鬱陶しい。しかも今回は範囲が広いのでうまく回避するのに頭を使う。

 

ターン制限のあるマップはFEでは定番のイメージだが、本作ではこれが初?いきなりターン制限に関する説明が始まって「なんで今さら?」と思ってしまったぞ。

 

 

■ロサード

移動に制約がかかりやすいマップなので、移動力が高く、いつでも山に逃げ込める飛行系のユニットが活躍。はやての羽、ブーツ、秘伝の書×2を使用。

 

 

■ジャン

うっかり雪崩に巻き込まれその後何もできず。

 

 

MVP:クロエ&シグルド

 

 

 

 

■25章 最後の門番

 

宝箱を狙うシーフは沸くし、後半敵は無限沸きだしで急がざるを得ないマップ。

 

ボス周辺は敵が固まっていて近寄りづらいのだが、かといって追いつかれた増援をいちいち相手にしていられない。

 

ユナカの竜脈で煙幕を張り、ルイ、シトリニカと共に下の通路を封鎖。増援を食い止めてくれている間にボスを倒した。

 

 

 

■エーティエ

流星群で厄介な異常杖持ちを強引に潰す。

 

 

■フラン、クラン

試しに戦わせてみたら、ルミエルとの特殊会話が発生した。多分ヴァンドレにも会話があるのだろう。ここまでヴァンドレを使い続けてる人がどれだけいるかは分からないけど。

 

 

■主人公

そろそろ終盤なので誰を支援Sにするか考えなければならないのだが、支援Aになってるのが現状クランしかいない。このままだとクランしか支援Sにできないぞ……。

 

というか他のキャラは軒並み支援Aまで達成しているのに、なんで主人公だけこんなに支援の進みが遅いのだろうか?必要な支援値が他のキャラより多く設定されているのだろうか。

 

最序盤からいるフランですらBまでしか行ってない。

 

 

MVP:ルイ&マルス

 

 

 

 

■26章 ラストエンゲージ

 

ムービーから戦闘開始に至るまでの流れがなかなか熱い。

 

第1形態。敵の装備がS級武器ばかりでめちゃくちゃ豪華だが数は少ないし、ソンブルもわざわざこっちに特攻してくるので取り巻きは無視できる。ソンブル自体、取り巻きと比べてそんなに強くもない。

 

第2形態。各シリーズ(紋章士)に対応するボス級キャラクターが登場。これには意表を突かれ「おおっ!」となった……のだが、見た目が汎用グラフィックでしかないのが残念。

 

これで見た目も原作再現してくれた激アツだったんだけどなあ……まあ、たった1章きりの敵キャラのためにそこまで労力は割けないか。

 

ちなみにこのボス紋章士、対応するシリーズの紋章士で攻撃することで特効ダメージになる。マルスが「近付かないとどいつが有利キャラか分からない」的なことを言うので「なるほど、最終決戦は過去シリーズを熟知しているほど有利に戦えるんだな!」と思っていたら、普通にステータス画面で「〇〇からの攻撃が特攻」と表示されるので笑ってしまった。

 

 

そもそも有利キャラが特攻というだけで、他キャラの攻撃もふつうに通るので、わざわざ対応する紋章士にこだわる必要もない。特殊会話が発生するのが一番の見どころ。

 

4人の紋章士を倒し、ソンブルのバリアが剥がれたところで総攻撃を仕掛け、ゲームクリア。
 
 
 
 
 
 
えっ、これで終わり??この流れなら当然全員分のボス紋章士が出てくる流れだと思ってたのに……。
 
調べてみると、ソンブルのバリアが剥がれた後、2ターン経過すると次の紋章士が出てくるらしい。でも普通、そんな事になる前に倒しちゃうよなあ。
 
っていうか、これが終章だったの??終章なら「終章」って書いてくれないと……「26章」なんて書かれたらまだ続くのかと思っちゃうじゃん。
 
いや、展開的にはもう最終決戦だし、章タイトルも「ラストエンゲージ」だしで、この章が終章である事自体には違和感はないのだが、「終章」と書かれていなかったばっかりに「ここからさらにもうひと捻りあるのか!」と無駄に期待してしまったのである。でもそんなものはなかった
 
 
という訳で、若干の肩透かし感が残りつつ、エンゲージ1周目をクリア。

 

 

■クロエ

これで終わりだと思ってなかったので、最後のトドメをあっさり持っていかれる。

 

 

MVP:エーティエ&リン

 

 

 

 

■全体の感想

 

あんまりハマれなかった、というのが率直な感想だろうか。買ってからクリアするまでに4ヶ月もかかってしまった。

 

決してつまらなかった訳ではないのだが、前作「風花雪月」が買って一気に5周遊んだ(他のFEも、だいたい3周以上は遊んでいる)ことを考えると、今回のFEは客観的にみて「あんまりハマれなかった」んだろう。

 

何故クリアするのにこれほど時間がかかったかと言えば、22章「神竜と邪竜」をクリアしたタイミングでモチベ的に大ブレーキがかかり、再開するのに3ヶ月以上開いてしまったためである。

 

では何故モチベにブレーキがかかってしまったのか。これは端的に言えば「ストーリーがつまらなかったから」である。

 

元々本作は「紋章士」というシステムを売りにし、完全新作でありながら過去作キャラの人気にあやかろうとしているように見えて、第一印象からして良くなかった。

 ⇒ しかもその紋章士の扱いが「マルスとその他大勢」ぐらいの格差があり、シリーズファンからしても「まーたマルス優遇か」とゲンナリさせられる代物。

 

しかしそれは一旦置いておくとしても、物語の最序盤でルミエルが「各地に散らばった紋章士の指輪を集めろ」と言い出したとき、自分は嫌な予感がした。

 

要するに、「各地に散らばった紋章士の指輪を集める」という「クエスト」が序盤に発行され、それを達成するだけで物語の大部分が消化されてしまうのではないかと危惧したのである。

 

そしてその予感は悪い方向に的中する。物語の大半は指輪集めに終始し、集めきったときにはもう終盤、ヴェイルから「3つの邪竜紋を壊せ」という新たなクエストが発行され、そのままラスボスまで一直線で終わる。

 

 

これは「指輪を集めるだけの単純な物語だから悪い」と言っている訳ではない。自分の好きな蒼炎の軌跡だって、簡単に言えば「亡国のお姫様を傭兵団が助け、国を取り戻す」という単純明快な物語である。

 

しかし、蒼炎の場合は「じゃあどうやって一介の傭兵団が国を取り戻すのか」という過程と内容が気になるのであって、だからこそ「もう夜遅いけど、あと1章だけ!」と先を読み進める手が止まらないのである。

 

しかし本作の場合「各国に散らばった指輪を集める」という「主人公のやるべき事リスト」が与えられ、そのタスクを処理するだけで物語は進んでいく。ルミエルに「指輪を集めろ」と言われたから指輪を集め、ヴェイルに「邪竜紋を壊せ」と言われたから邪竜紋を壊す。本作のストーリーはこのタスク処理に終始しており、基本的に意外性が入り込む余地はない。だって本当に各国を巡って指輪を集めていくだけだし。

 

先ほどは「ストーリーがつまらない」と言ったが、より正確に言えば「予定調和」「先の展開が読める」と言ったほうが正しい。

 

さすがに「覚醒」や「if」のように破綻している訳ではないが、かといって特に先が気になる事もない無味無臭なので、ヴェイルが「3つの邪竜紋を壊せ」と言い出した時点で「ああ、この物語はあと邪竜紋壊してラスボス倒せば終わりなのね……」と途端に続きが気にならなくなった。

 

 

そんな予定調和の物語でも、テキストと演出によって巧みに面白さを表現するのが「力量」というものだが、残念ながらストーリー以上に出来が良くないのがこの2つである。


死にかけのキャラが長々と喋り続けて緊張感がないし、最重要アイテムであるはずの紋章士の指輪も簡単に奪われたりして妙に扱いが軽い。今まで悪逆非道の限りを尽くしてきた敵が、死に際になっていきなり「自分には実はこんな一面があって~」とか語りだすのも逆に萎えるだけなので止めてほしい。

 

中でもテキストに関しては「風花雪月」から一変、「覚醒」「if」を彷彿させる軽いノリに逆戻りしており、予定調和の物語がさらに薄っぺらさを増してしまっている。

 

 

自分も風花雪月のシナリオを信奉するつもりはないし、むしろあれも大分粗の目立つ内容だったのだが、それでも「楽しかった学園生活から一転、かつての学友とも殺し合いを迫られる戦争の無情さ」が軸となって骨太の物語を構築できていたし、実際それが多くの人にウケていたようにも思う。

 

まあ、風花雪月は元々周回前提の作りをしていたというのもあるが、それでも5周続けて遊ばせるゲームは、それだけ惹きつけられるもの、パワーを持っていた証拠でもあると思っている。

 

本作にはそれだけのパワーがなかった。少なくとも、シナリオ面に関してはそう思う。

 

 

 

最大の欠点はそんな所だが、自分が遊んでいて気になった不満点が他にもいくつか。

 

まずルナティックの仕様。成長率の方式が固定成長しか選択できないとは何事か。

 

そもそも自分がFEを遊んでいて最も嬉しい瞬間は「ユニットが神成長したとき」である。あの喜びは何物にも代えがたい。その楽しみを固定成長で奪うなど言語道断である。

 ⇒ そういえば蒼炎の軌跡にも固定成長があるが、13周遊んで1回も選んだことがない。

 

だいたい、どうしても固定成長を搭載したいならランダム成長との選択式にすれば済むハナシである。18年前に発売された蒼炎の軌跡さえそれが可能だった。対戦ゲームならまだしも、FEという1人用ゲームで「ルナティックでランダム成長」を選ばれたら何が困るというのか?強制的に固定成長を選ばせてわざわざプレイヤーの遊びの幅を狭めるなど実に独善的だし、そんな仕様にする意味がない。

 

実際、自分は1周目をクリアした後2周目ルナティックで遊ぼうと思っていたのだが、この仕様を知った瞬間一気に遊ぶ気が失せた。これが22章でモチベーションが下がった2番目の理由でもある。

 

その他にも本作には周回意欲を削ぐような仕様が多い。その最たるものは引き継ぎ要素がない事だろう。絆の指輪なんてどう見ても1周でコンプリートできるような代物じゃないのに、新しく始めるたびに1から集め直しなど到底やってられない。せめて絆の欠片と絆の指輪、できればSP、所持金等も持ち越しできるようにすべきである。閲覧済みの支援会話がマイルームでしか確認できないのも不便すぎる。

 

 

スキル関連もよくない。一見、豊富な種類のスキルがあって様々な戦術を試せるように見えるが、SPは消費式で付け替えが効かず、しかも大半のスキルは消費SPが重すぎてまともに取得すらできないので、結局安価で汎用性の高いスキル(ぶっちゃけ再移動)を付けるのがド安定となってしまう(というか消費SP5000とか何考えて設定したんだ?これ)。

 

一部UIもよろしくなく、紋章刻印は今どの武器に付いているのか分かりづらいし、蚤の市は数百個の在庫があるのに1つずつしか購入できない。蚤の市に関しては本当にテストプレイしたのか怪しいレベル。

 

 

それとシナリオに関してもう1つ、自分が大きく評価を下げたのが11章「撤退」である。

 

 

世界の命運を握る重要アイテムをあっさり敵に奪われる迂闊さも酷いが、それは百歩譲ってまだいいとしても、このイベントの都合上、自軍はこれまで集めた紋章士の指輪を全て失ってしまう。

 

これの何が困るかというと、セリカやミカヤといった魔法キャラの指輪を失うので、魔法系で育てようと思っていたキャラが魔法の素質を習得できなくなってしまうのである。

 ⇒ 他にも色々と弊害はあると思うが、自分が遊んでいて最も手痛いと感じたのがこれ。

 

そうでなくとも「ストーリーの都合を優先してプレイヤーに不便を強いる」というやり方が自分は嫌いなのだが、そこまでしてやりたかったのがあのしょーもない展開なの?と思うとますます悲しい。

 

正直、ストーリーの終盤は(記事にも書いたように)熱くていい展開もいくつかあった。しかし、この中盤の大失点といい、これまでのマイナス評価を覆すには至らず、口が裂けても「良いシナリオだった」とは言えないかな……。

 

 

 

欠点ばかりをつらつら挙げたが、良い所がない訳ではもちろんなく、FEシリーズとしての面白さはキチンと押さえられている。自分は先が気にならないシナリオのせいでブレーキがかかってしまっただけで、ゲームとしては十二分に面白い。

 

特に3Dモデルの出来栄えは間違いなく過去最高。顔の造りが平べったいせいか光の当たり方によっては「ん?」となる場面があったり、服装が妙に現代的で世界観にそぐわなかったりするものの、全体的な出来はとてもよい。

 

今回、イラストとしての立ち絵がなくなったが、モデルの出来がいいのでまったく違和感なく見ていられた。アニメ絵を見事に3Dモデルに落とし込んでおり、この辺のこだわりはさすがFE。モーションは最初ちょっと大袈裟かなと思う場面もあったが、すぐ慣れた。

 

戦闘アニメもかなり気合いを入れて作り込まれており、見ていて飽きない。単純にモーションの数が豊富だし、リアルさと派手さが絶妙なバランスで両立されている。今までFEの戦闘アニメはGBA3部作が最高だと思っていたが、今回はそれを超えたっぽい

 

音楽も相変わらず素晴らしい出来だし、キャラは魅力的だし、本当に、シナリオさえ除けばかなり得点の高いゲームなのである。あとはシナリオさえ改善されればなあ……。

 

 

 

 

いつまでもシナリオの不出来さを嘆いてもしょうがないので、以下、戦績発表。

 

 

 

 

■12位 ヴェイル(37戦29勝)

 

戦績としては自軍最下位となったヴェイルだが、これは仕方がないだろう。そもそも加入が遅すぎる。

 

ストーリー上の重要人物だし、ちょうど枠も余っていたしでとりあえず入れてみたが、戦力的にはこれまで育ててきたキャラに比べてふた回りほど弱く、1軍として使うには物足りない。

 

あまりに弱いので、ノヴァを持たせて2回攻撃ができるようにしてみた。その結果多少火力は上がったが、貴重なS級魔法なので、他のユニットに持たせたほうがパーティ全体の戦力は上がっただろうと思われる。

 

 

 


■11位 ジャン(73戦48勝)

 

大器晩成、振るわず。「レベルアップ時の神成長」を見るのが何より好きな自分は、この手の大器晩成キャラ(サザ、ドニ、モズメ、ツィリル、ジャン)を毎回期待して育成するのだが、見事に毎回裏切られている。

 

システムに見放された蒼炎サザ、本編ならエースを張れるドニはともかく、モズメ、ツィリル、そして今回のジャンと毎回微妙な奴らばかり。

 

一応彼らも全く使えないという訳ではなく、育てればそこそこ活躍できるだけの能力はあるのだが、この手の大器晩成キャラは「最初は弱い」「育成するのが大変」というのが常。

 

それを無理して頑張って育てたのに、最終的な強さが「そこそこ活躍できる」では、かけた労力に対してリターンが見合っていない。

 

このジャンはまさにその典型とも言えるタイプで、打たれ弱く、前線を任せられるようなキャラではない。

 

特に速さの伸びがヘタれてしまったのが致命的で、追撃が取れず、火力が出せない。

 

最終的に、ジャンの仕事は「単発攻撃による削り」と「杖による回復」が主。でもこんなん誰でもできるんだよなあ。大器晩成に期待して育成したユニットとしてはあまりにも残念な結果である。

 

毎度毎度大器晩成という「原石」に惹かれ、「今回こそは!」と奮起しては失敗ばかり。我ながらいい加減学習しろよと思う。でも次回作も「大器晩成」キャラがいたらやっぱり育てちゃうんだろうなあ……

 

 

 


■10位 フラン(71戦59勝)

 

今作最もシステムに見放されたユニット。魔力の伸びがよく、魔法系としての活躍を見込んで育成していた。

 

ところが物語中盤に自軍の指輪をすべて奪われるイベントが発生。魔法素質のないフランは適性を得られず、魔法職にクラスチェンジする事ができなくなってしまった。

 

仕方なくマスターモンクとして育成したが、このジョブ、上限がイマイチだと思う

 

技が25しかなく頻繁に攻撃を外すし、速さも30なのでせっかくの格闘武器なのに4回攻撃が取れない。力の数値も、物理職で38は低いと思う。

 

使い勝手としては、回復できる代わりに攻撃性能をごっそり落としたウォーマスターという感じ。フランは力の初期値が低いので、相当気合いを入れて育成しないとまともにダメージが通らない。

 

仮に上限まで育てても38なので、アーマー等の守備が高い相手には手が出せない。そのうえキラーナックル+のようなぶっ壊れ武器もないので、前作のウォーマスターに比べると攻撃性能はだいぶ大人しめ。

 

自分から攻撃した時のみ追撃という格闘武器の性質といい、フラン自身の打たれ弱さといい、こっちから攻める分には強いのだが、受けに回ると途端に脆い。

 

そのため「後方で残敵処理もできるサポート役」というのがフランの立ち位置である。チェインガードはハードだとあまり使わないが、それでも最初の1発をスカせるのは便利で、壁役の安定感が大きく変わる。

 

正直ユニット性能としてはそこそこなのだが、最序盤からの仲間であること、(クランもそうだが)主人公を「神竜さま!」と慕ってくれるのが可愛いので、ついつい愛着が沸いて使ってしまう。この辺は最序盤キャラの強みか。

 

 



■9位 ロサード(101戦77勝)

 

他の斧使いがことごとく2軍落ちしていく中、「自軍にまったく斧キャラがいない!」という事で白羽の矢が立った後半加入キャラ。

 

ヴァンドレ … 露骨なジェイガンポジション。使うわけがない

ブシュロン … 早々にヘタれた

アンナ … 初期値が低く育てにくい。枠も足りない

ジェーデ … 壁役の絶対エース、ルイに大きく見劣りする

ボネ … 速さ低すぎ

パネトネ … 登場マップ1ターン目でやられて育てる気が失せた

 

そんな中、枠もちょうど増えたタイミングでの加入だったし、ロサードは運もよかった。

 

斧使い、という観点でいえばハード帯だとそこまでブレイクを意識しなくてもごり押し可能なので、別に斧使いを育てなくても良かったんじゃないか、とは思う。

 

しかしロサード自身の使い勝手は決して悪くなかった。地形無視の飛行ユニットは特定マップでかなり便利だし、体格が神成長したおかげで、トマホークを(指輪込みで)速さを下げずに使えるのも大きい。後半加入のユニットにしては、十分活躍してくれたほうだと思う。

 

ただし、後半加入キャラの宿命として、叩き上げキャラに比べると若干ステータスが物足りない。

 

特にドラゴンナイトとしては守備の値が低く、竜の盾などを使って補強してはいるものの、安心して前線に出せるほどではない。

 

 

 


■8位 ルイ(179戦92勝)

 

壁役の絶対エース。特に守備の値は2位の主人公(32)を大きく引き放し、他の追随を許さない。

 

物理盾としては最後まで安定した強さを見せてくれたが、中でも味方が育っていない序盤は「これ、ルイなしでどうやって乗り切るの?」と思うような場面が何度もあった。まさに自軍の守護神。

 

感覚としては暁の女神のブラッドに近く、周りが打たれ弱いユニットばかりなので、前線は安心して前に出せるルイに頼りっぱなし。ステータスだけ見ると何の変哲もないいつものアーマーなのだが、このゲームではそれが強い。これほどアーマーが頼りになるFEは、if暗夜とエンゲージぐらいではないだろうか。

 

ただしルイに関しては速さと魔防の上限が極端に低いため、育てようにも早々に頭打ちとなり、ストーリーが進むほど敵の魔法が怖くなってくる。そのため、後半は前に出せる機会が減る。

 

敵の攻撃をずっと一手に引き受けていた印象なのに、思ったほど戦績が伸びていない(300戦ぐらいしてるかと思った)のは、恐らくそれが理由だろう。また、追撃が絶望的なので攻撃面においては基本削り役であり、そのため撃破数も伸び悩んでいる。

 

それでもルイがいなければ成り立たなかった場面は多く、自軍の中でもその存在感は大きい。撃破数こそ伸び悩んではいるが、その活躍は準MVPクラス

 

 
 


■7位 ユナカ(175戦107勝)

 

前半アタッカー、後半回避盾として活躍。

 

前半は優秀なステータスと移動力5が便利、さらに本作の短剣は威力が高く、射程1-2の汎用性も相まって他の剣使いの存在意義を食ってしまいかねないほどのユニット。

 

ただし力の成長率はそこまで高くなく、クラスチェンジボーナスもないので、後半はやや力不足が目立つようになってくる。

 

1人1殺できるだけの火力は基本的に出せないので、後半は専ら削り役か、「隠密」「竜脈」を活かした回避盾として活躍。素の回避率も高いので、魔法を含めほぼ全ての攻撃を受けきることができる。

 

短剣や竜呪によるデバフもボス相手に効果を発揮し、力不足になってからもキッチリ仕事はこなしてくれた印象。

 

ただ、今回扉は全て破壊できるし、宝箱も誰でも開けられるようになったので、シーフを育成する意味自体が若干薄れてしまったような気はする。

 

 

 


■6位 シトリニカ(148戦121勝)

 

この辺から、壁役が引きつけてくれた敵を返しのターンで倒していく「火力要員」という扱いになる。そのぶん、撃破数も他のユニットより多い。

 

クラン、セリーヌに続く第3の魔法ユニットとして育成したが、初めのうちは速さも低く使い勝手が悪かった。

 

しかし武器に暁の紋章刻印を施したことで状況が一変。回避率が高く、前線に積極的に出していける魔法ユニットに大化けした。

 

過去シリーズを見ても「前線に出せる魔法ユニット」というは総じて強力であり、射程1-2かつ火力があるので反撃で敵の数をどんどん減らしていける。より回避率を盤石にするため、ユナカと組んで2人で回避盾を務める場面も多かった。

 

身も蓋もない言い方をすればシトリニカが強いというより暁の紋章刻印が強いだけなのだが、クラン、セリーヌより遅れて参戦となったぶん、何か個性を出そうと画策したらそれがカッチリ嵌ったという感じ。

 

シトリニカ自身は速さの上限値が低く壁役向きのキャラではないので、回避盾として使うならもっと適性の高いキャラは他にいくらでもいる。しかし「強いユニットを使いたい」のではなく「シトリニカを活躍させたい」のであれば、オススメの運用方法なのでぜひお試しあれ。

 

 

 


■5位 セリーヌ(161戦132勝)

■4位 クラン(168戦133勝)


 

この2人は役割もステータスもほぼ同じなのでまとめて記載。戦績もほぼ横並びである。

 

自軍の「火力」として中核をなすことが多い魔法ユニットだが、本作ではこの2人がその役割を担う。その頼れる火力ぶりは、撃破率の高さ(セリーヌ82%、クラン80%)にも表れている。

 

2人のステータスを比較すると、魔力の伸びがよいセリーヌに対し、クランは速さが伸びやすい。上限の関係で最終的には逆転したが、中盤まではずっと「一撃のセリーヌ、追撃のクラン」という図式だった。

 

また、クランに関してはHPや守備の伸びも悪くなく、守備に関してはルイに次いで自軍2位だった時期さえある。このまま耐久が伸びてくれれば「前に出せる魔法キャラ」として頼れる存在になったと思うのだが、上限の関係であっという間に頭打ちになってしまったのが残念。

 

特に、中盤過ぎまでクランの火力はセリーヌに比べると大分物足りず、(セリカの指輪の有無という差があるとはいえ)長らく「劣化セリーヌ」という印象が拭えなかった。

 

速さが伸び始めたことでようやくその悪いイメージは払拭され、最終的には遜色ないユニットに育った。能力のメリハリが激しい最近のFEにおいては、厄介なアーマー系を潰すためなくてはならない存在である。

 

 

 


■3位 主人公(179戦135勝)

 

地味主人公。ステータスの伸びは決して悪くなく、守備を含めた全ステータスがバランス良く上がる。

 

なのだが、アタッカーとしてはエーティエや魔法キャラに劣り、壁役としてはルイに劣り、特に秀でた部分もないのでどんどん印象が薄くなっていく。魔法や杖も使えず、使えるのは間接攻撃のしづらい剣と格闘だけなので、前衛としてはロサードより印象が薄かった感がある

 

それでも自軍の中では特効を受けない貴重な前衛なので、部隊を2つに分けたとき(ルイがいないとき)に前衛を務めたりと、地味~に活躍してくれた。

 

エーティエでキラー武器運用が強いと分かるや否や倭刀を持たせて鍛えたりもしてみたが、間接攻撃できず、素の火力が遠く及ばないのでこれも地味な印象のまま終わる。

 

それでも最序盤からずっと使っているキャラなので戦績も稼ぎやすく、こっそり3位に入賞。そんなところも地味。

 

キャラクターとしてはともかく、ユニット性能としては歴代でもトップクラスに地味な存在だったと言えるだろう。もっと竜脈とかエンゲージ+を使ってやればよかったかな。

 

あと、(この画像もそうだが)立ち絵の表情がずっと不機嫌そうでモヤッとした顔なのは何故だ。他のキャラは大体笑顔か凛々しい表情してるのに。

 

 

 


■2位 クロエ(202戦161勝)

 

空のエース。ただし、エースとして運用できるようになるまでには大分時間がかかった。FEの花形と言ってもいいペガサスナイトだが、クロエに関しては序盤火力も耐久も足りておらず、戦場を縦横無尽に駆け回るエース運用には疑問符がつく。

 

そもそも本作は飛行ユニットのエース候補が少なく、自分のように後衛の数が多いとアイビーやオルテンシアを入れる枠がないため、16章でロサードが加入するまで実質クロエしか候補がいない。この辺はジョブチェンジを積極的に活用して、適性の高いユニットを見つけるべきかもしれない。

 

しかし1周目では誰がどんな成長をするかも分からないのでそれも難しく、無難に序盤からいるクロエを使い続けた。

 

頭角を現し始めたのはクラスチェンジ以降。グリフォンナイトは上限値も優秀なので、ドーピングアイテムも使い甲斐がある。

 

最終的には素の状態でも回避率が121とシトリニカ並みに高く、苦手な斧は基本命中率が低いのでまず当たらない。火力も錬成手槍で十分、シグルドの指輪補正と再移動で戦場を縦横無尽に駆け回る、まさに「空のエース」が完成した。

 

育てるのには苦労したが、それだけの見返りはあったキャラだと言えるだろう。

 

 

 


■1位 エーティエ(222戦193勝)

 

近接攻撃のできない弓兵だけに戦績は伸び悩むだろうと思っていたら、まさかの戦闘数・撃破数ともに堂々1位。終盤いかにエーティエに頼りっぱなしだったかが分かる。名・実ともに文句なしの自軍最強ユニット

 

しかしこのエーティエ、最初からこんなに強かったわけではなくむしろ序盤は2軍落ちスレスレまでいった時期もある。

 

初期値が貧弱でまともにダメージが通らず、敵のザコ弓兵相手にタイマンで打ち負けるなど散々な有り様。数少ない間接攻撃ユニットだからという理由で何とか食らいついている状態だった。

 

そんなエーティエがここまで覚醒した理由は、ひとえに「力の成長率」と「錬成キラーボウ」の存在だろう。

 

そもそも敵から反撃を受けることなく運用する弓兵において、耐久はさほど重要ではなく、力と速ささえ伸びれば後はどうとでもなる。そこにきてこのエーティエ、キャラの設定を反映したのか力だけが面白いようにグングン伸びていく。

 

全体的な成長率は、総合力を見ても分かるように褒められたものではない。しかしエーティエに関しては弓兵に必要な能力がしっかり伸びるので、まったく問題なく運用できてしまう。力の数値に関してはルイを上回り自軍1位であり、「女アーチャー=非力」というFE伝統の図式を完全に覆した。

 

その圧倒的な攻撃力に、錬成キラーボウの必殺率40と紋章刻印の必殺率30が上乗せされるのだからどうなるかは想像に難くない。後半、エーティエの攻撃を受けて耐えられる敵は(ラスボスを含めて)ほぼ皆無。

 

撃破率はクラン、セリーヌを上回る87%であり、エーティエが攻撃を仕掛ければほぼ確実に相手を沈めていた事になる。その圧倒的な確殺力は、厄介な敵を優先して排除するため自軍になくてはならない存在。

 

さらに後半はリンというエーティエの強さをもう1段階押し上げる指輪が登場。「速さの吸収」によってやや低めの速さを補強し、「攻め立て」によって反撃さえ受けなくなるためどうにも止まらない。遠距離から危険な敵を排除できる「流星群」も高い利便性と汎用性を持つ。

 

何より、一度2軍落ちスレスレまでいったキャラがここまで見事に返り咲くというのは過去のFEを振り返ってみても例がなく、無理やり使おうとして結局足手まといのまま終わる(蒼炎のワユ、ifのリンカなど)事のほうが大半である。そういう意味でも前代未聞で面白いキャラだったと言える。

 

これだけ頼もしくなってくるとキャラにも愛着が沸いてくるし、支援会話も面白いものが多いしで、最終的にどんどん好きになっていったキャラクター。でも衣装はクラスチェンジ前のほうがよかったなあ