これまで何度か、大航海時代までその存在が信じられていた南半球の道の大陸。
今回はその大陸が描かれている地球儀をご紹介します。
こんにちは。変わった地球儀を輸入販売する世界の地球儀ドットコム 店長の地球儀プロです。
南半球の未知なる大陸の存在について語るには、ギリシア時代までさかのぼる必要があります。
紀元前のギリシア時代。すでに地球が丸い球体であることは科学者の間では常識になりつつありました。
当時のギリシアの世界観では、南半球は未知の世界でした。
彼らの世界観は、地中海を中心とし、エジプトがあるアフリカ大陸の北岸、ペルシア、アラブ、インドくらいまでのものでした。
よって、彼らが知っている陸地といえば北半球が中心であり、地球全体のバランスを考慮すると、南半球にも広大な大陸があるはずだ、という仮説が出てきます。
その後、未知の大陸は1500年以上も発見されることなく、大航海時代が幕開けするのでした。
当時、道の大陸の兆しを発見したと言われていたのが、初めて世界一周を成し遂げたマゼランでした。
南アメリカ大陸南端近くの海峡、現在ではマゼラン海峡と呼ばれている海峡を航行中、海峡の向こう岸のフエゴ島こそ、未知の大陸にちがいない、と考えました。
このマゼランの考えを反映させた地球儀がこちらです。
地球儀の左半分、緑の枠で囲まれた陸地が南アメリカ大陸です。
その南アメリカ大陸の南端部の細長くなっている部分は、大きな陸地と接しています。
この大きな陸地が未知の大陸です。
未知の大陸は、古くは「テラ・アウストラリス」と呼ばれていましたが、この頃からマゼランの名前より、「メガラニカ」と呼ばれるようになりました。