18世紀の金星太陽面通過観測 | 変わった地球儀を輸入する人のブログ

変わった地球儀を輸入する人のブログ

ちょっと変わった世界の地球儀、インテリアにピッタリなアンティーク地球儀や、大航海時代から18世紀にかけての航海術の進歩、世界の地理のこぼれ話などをご紹介いたします。

18世紀、1761年、1769年における金星の太陽面通過観測の最大の目的は、太陽系の大きさを測定するためでした。

こんにちは。変わった地球儀を輸入販売する世界の地球儀ドットコム 店長の地球儀プロです。

太陽系の実際の大きさを正確に測定するための手段として、金星の太陽面通過の観測があります。

提案者はイギリスの天文学者 エドモンド・ハレーです。
ハレーの名前はハレー彗星で有名ですね。

ハレーは1716年に論文を発表し、1761年と1769年に金星の太陽面通過が発生することを予測し、その天文現象を世界各地で観測しようという呼びかけをしました。

論文を発表した自転でハレーはすでに60歳。

1761年の太陽面通過を自身で観測するには105歳まで長生きしなければなりません。
当然それは現実的には無理と言わざるを得ないことはハレー自身もわかっていたので、ハレーは論文という形で後輩の天文学者に周到な準備をしてほしかったのです。

太陽面通過を世界各地で観測する、という意味は、実質はヨーロッパ各国から世界各地へ出かけていくことになります。

太陽面通過は、地球上のできるだけ離れた地点で同時に観測したデータが、太陽系の大きさを計算する上で有効となります。近い地点での観測結果を比較しても誤差が大きくなるわけですね。

当時、世界各国に出かけていくには、命を賭した危険な航海をすることを意味します。


つづきはぼちぼち