かつてはイギリスをはじめとするヨーロッパの列強は世界各地に自国の国土の何十倍もの広大な植民地を持っていましたが、それらの大半は独立し、現代では植民地というのは歴史の教科書にしか出てこない言葉となっています、というのは早計であって、現代でも国土の何十倍もの植民地を持っているところがあります。
それがデンマークです。
デンマークの広大な植民地とは、グリーンランドであり、グリーンランドの面積はデンマーク本国の面積の実に50倍です。
グリーンランドはメルカトル図法の世界地図で見ると、アメリカ大陸をしのぐ面積に見えますが、地球儀で見ると、それほどでもありません。
とはいえ、それでもグリーンランドの面積は217万km2もあり、日本の国土面積の6倍以上です。
これだけ広いグリーンランドですが、さすがにその80%は氷河や万年雪に閉ざされ、人が住めるのはほんの沿岸部のみとなります。
そんな極寒の島ですが、なぜ、「グリーンランド」とよばれているのでしょうか。
それは西暦1000年ごろまで遡ります。
グリーンランドの名付け親は、ノルマン人。
彼らはグリーンランドの前に発見した島に「アイスランド」と名づけ、入植者を募集しましたが、人が集まらなかった。。
人が集まらなかった最大の理由を、発見した島に「氷の島」と名づけたからだと思い、次に発見した島を「グリーンランド」と名づけたのでした。
「緑の土地」という名に騙されて入植した人も多かったことでしょう。