再会、最後の夜 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

きょうはマスオさんの話です。
と言っても、サザエさんのウチのことではありません。

久しぶりに会って、酒を酌み交わす親友のようでした。
ゆうべのふたりは、そんな光景を思いおこさせます。
マスオさんとアナゴさんではありません。

  ◇

直居隆雄 & 増尾好秋、ギターのデュオのライブ
@横浜関内「Jazz is」です。

もう40年近くもN.Y.で活動している増尾さんが日本に来て、
45年の仲の直居さんと演奏する最後の夜だったんです。

  ◇

ふたりは交互に
近況を語るようにソロをとったり、
相手の言葉に耳を傾けるバックに回ったり、

シノギを削るようなバトルというより、
ゆとりと緊張感のある音のやりとり。

あうんの呼吸とは、こういうことを言うんだな、
と思わせる、ゴキゲンな演奏でした。

  ◇

「ねぇ、ムネさん、やろうよお。」
増尾さんが甘える子どものように、
このライブにかけつけたギターの大御所に声をかけます。

何人かのミュージシャンも聴きにきていたんです。

お向かいのライブ・スポットの出演者が、
休憩中に顔を見せにきたり、
横浜関内ならではの光景です。

  ◇

「この業界は意外と狭くて、
 人と人のつながりで、けっこう仕事しているんです。」

ライブの冒頭で、直居さんがそう言っていました。

実は
Jazz isのマスターも増尾さんと40年ほどのおつきあいだとか。
この日のライブは、人と人のつながりから生まれたんですね。

聴きにきてよかったあ。


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