夢のまた夢カード | 豊崎愛生と結婚への道

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あなたの太陽のような笑顔と共に生きたい  http://www.nicovideo.jp/mylist/29130422

戸松遥3rdライブツアーHarukarisk*Land 6公演目福岡公演を終えた当日のこと。

はるちゃんと同じ飛行機に乗って帰ってきました。

今回はそれに至るまでの経緯とその前後で起きたことを書こうと思います。滅多にできる経験ではないですものね。

ぼくが乗った飛行機の座席は2・3・2という構成でぼくは右の窓側から2番目の通路側でした。
その座席の左ななめ前に座った人、誰だと思います?

籠島さんです。
籠島裕昌さんです!


スフィアファンでライブに一度でも行ったことがあれば、もはや知らない人はいないでしょう。
今回のはるちゃんのライブツアーでキーボード担当の籠島さん。


そして、ぼくの3つ左の席(つまり中央座席の左寄り通路側)に座った人、誰だと思います?

武士です。

さむらいじゃないよ。
平井武士さんです!

これまたスフィア界隈では超有名人、ぼくらのヒーロー的存在タケシ(勝手に親しみをこめてこう呼ばせていただきます)。ギター&バンマス。
この方が投げキッスをしようものなら女性諸氏だけでなく、男性諸氏をも発狂させる万人に愛されるイケメン。
赤のジャケットに、シルバーのイカした髪形なので超目立ちます。

ちなみにぼくの席から後ろの列の2つ左の席は、今回コーラス担当の菊間さんがいました。


今日のライブでのぼくの座席、前から3列目のど真ん中だったんですが、それはそれで素晴らしいとて、飛行機の座席まで神がかってました。

そして、ぼくは考えます。
外薗さんと田中さんは?
機内にはいるのかもしれないがあたりには見当たりません。

では、大本命のはるちゃんは?
見回してもやはり見当たらない。
一泊して明日飛行機で帰るのでしょうか。
これだけはるちゃんを推していて、本人がそこにいて僕が気付かないわけがありません。ぼくが見当たらないと言えば見当たらないんです。

と思えど、諦めきれない自分もいて。
よく思い出せ、はるちゃんの髪形を。ライブ中と今じゃ髪形違うのかも。
よく思い出せ、はるちゃんの髪の色を。薄めの茶色だったはず。

そんなことを考えている内、飛行機は離陸体制へ。
ふと左を見ると、タケシがいたはずの座席に、色黒の眼鏡をかけたコワモテのおじさんが。なぜ席替えしたかは後程わかります。タケシは左ななめ前の席に移動していて、となりのイケメンなミュージシャン風の人と楽しげに会話をしていました。
その視線を少しずらすと、ぼくの座席からまっすぐ左、窓際の座席の髪の長い女性が飛行機の窓に張り付くようにして外を見ています。何か見るべき何かがそこに間違いなく存在している、という確信をもって覗き込んでいるかのようにぼくには見えました。離陸のため助走をつけて機体が走り出してもなお窓に張り付いている。そんなに面白いものがあるならぼくも見てみたいものだ。



…?

……??

………!!??


あの髪の色。

あの異常なまでに長く、かつ細い腕。

そして間違いない。あのマニキュアは。
そう、ぼくは今日のライブが3列目だったからはっきりと見えていました。赤と白の彼女のマニキュアを。

離陸を終えたあたりで外の景色は真っ暗で海か陸か見分けがつかない景色に変わったとき、同時にその女性は窓から離れ、その顔が見える。
そう、それは戸松遥以外の何者でもありませんでした。
ぼくの座席の5つ左隣があの、戸松遥なのです。
さっき気付けなかったのはたぶん、はるちゃんがすっぴんでかなり大きめのマスクをしていたからかと。


はるちゃんがこんなに近くにいることを自覚した刹那、胸の鼓動は異常なまでに高鳴り、いつもは絶対にしない貧乏ゆすりを無意識の内にしてました。

どうしよう。

まず考えたことはそれでした。考えた、と言ってもどうしたらいいかわからず迷ってただけですが。ぼくなんかがどうもしなくても、何事もなく飛行機は羽田に着きます。それは変わらない。それでも考えずにはいられなかったんです。

どうしよう。

次に、これは巡ってきたラッキーチャンスなのでは、と考えます。
これを逃す手は無い。こんなこと二度もあるものじゃない。

更にその次、有名人が、特に憧れの人が目の前にいたら普通どうするんだ、と考えます。
サイン、握手、写真…

そこまで考えたところで、脳内にそれを止めようとする議案が持ち上がります。
はるちゃんもライブ終わりで疲れてるだろうし迷惑では。今にも眠ろうとしているかもしれない。そもそもアイドルなのだから接触厳禁では。


脳内で起こる葛藤。
行くべきか、行かざるべきか。


結果、行くという結論に至ります。
駄目で元々。当たって砕けろ。やってする後悔よりも、やらないでする後悔の方が深く残る。

もしはるちゃんが寝ているようだったらやめよう。そうでなかったらゴーだ。

貧乏ゆすりをしながら(武者ぶるいとも言う)数々のシミュレーションを頭の中に巡らせます。まず何と言って話しかけるか、話せたらまず何を言うか、話しかけるとき目線が上からにならないよう膝をつかなければ、など。

一通り考えを巡らせ、今回のツアーグッズのスタンプラリーノート(サインもらう用)とボールペン、そしてカメラ付携帯電話(写真とってもらう用)を手に席を立ちます。もちろん左を見てはるちゃんが起きていることを確認して。

はるちゃんの席に近づけば近づくほど鼓動は高鳴り、頭の中で考えていたシミュレーションはかき消えそうになります。

ふぅ。

一呼吸置いて、はるちゃんの隣に座っていた女性に「すみません」と、両膝をついて話かけました。彼女はマネジャー(ちゃんきづさん?)でしょうか。彼女は振り返ると同時に、ぼくの鉄道パープルTシャツ(今回のツアーTシャツ)を見て瞬時に全てを理解し判断したのでしょう。ぼくが「戸松遥さんですk」全てを言い切る前に、「すみません、そういうのはお断りしてます」と身体を乗り出して制止してきました。更に、通路をはさんで隣の、コワモテのおじさん(全く根拠はないが串本さん?)がヒジをぼくの身体に無言で押し付けて後方へ追いやろうとしてくる。「どっかいけ」と言わんばかりに。タケシと席を替わったのは護衛のためだったのでしょうね。

今思うと不思議なのですが、何故かさっきシミュレーションをしたときに、失敗したときのことを全く考えてなかったんです。成功したときのことしか考えていなかった。

そのせいもあって、即座に断られてひるんだぼくは、すぐに立ち上がり「すみません」と一言残して去りました。
去り際にはるちゃんが目配せをしてくれたのに、情けないことに軽く会釈することしか出来なかった。一言も言葉を発することもできずに。そのときはるちゃんも鏡のように同じ動きで会釈を返してくれました。


席に戻り、一息。

ふぅ。

落ち込んでない、といえば嘘になります。でも、それよりも何よりも、ぼくの行動によってはるちゃんが嫌な思いをしたり、ガードが固くなってはるちゃんに不自由があったりしないか、ということが心配でなりませんでした。
ただ心配したって何にもならないと割り切り、機内にいる内にはるちゃん宛てに手紙を書き始めました。自己満足かもしれないですが、ぼくに出来うる唯一のこと(と当時思えたこと)は手紙を書くことでした。自分の気分をしずめ、はるちゃんに伝えたかったことを伝える手段。内容は、今日のライブもとても素敵だったこと、突然話しかけてしまい驚かせてしまったこと、上記の心配ごと、マネジャーさんっぽい人への謝罪。

いつも手紙はライブなどのイベント時にしか出したことが無かったのですが、今回初めてミュージックレイン宛てに封筒に手紙を入れて投函しました。もしかしたら中身を検閲された時点で廃棄され、もしかしたらはるちゃんの手元に届かないのかもしれない。それでもぼくにはそれしか出来ることがなかった。自己満足でもなんでも構わない。。




福岡へは鈍行列車に揺られ出発から28時間ほどで辿り着きました。

もし、「夢のまた夢カード」なんてものがあるなら、やり直したい。

せめてはるちゃんが目配せをしてくれたとき、笑顔で手をふれたら、と思う。

何か一言くらいなら去り際に言えたはずだ。ありがとう、くらい。

本当は君に伝えたかったな。好き。