『ビューティフルドリーマー』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:本広克之  原案:押井守

主な登場人物(俳優)役柄(『うる星やつら2』の役柄)

サラ(小川沙良)映画研究会部員。監督。

リコ(藤谷理子)映画研究会部員。プロデューサー。

カミオ(神尾楓珠)映画研究会部員。カメラマン。

ウチダ(内田倭史)映画研究会部員。音声。

シエリ(ヒロシエリ)映画研究会部員。衣裳とメイク。

モリタ(森田甘路)映画研究会部員。助監督と雑用。

サイトウタクミ(斎藤工)映画研究会OB。

アキモトサヤカ(秋元才加)アヤメ先生役。(サクラ先生)

イケダジュンヤ(池田純矢)アタリメ役。(諸星あたる)

フクダメイ(福田愛依)カチューシャ役。(ラム)

イイジマヒロキ(飯島寛騎)ボンボン役。(面堂終太郎)

マスタケシ(升毅)校長。(校長)

イオリモエ(伊織もえ)衣裳係。

カザリ(かざり)元自衛官。

タキガワエイジ(瀧川英次)赤いハットに蝶ネクタイの人物の大人候補(夢邪鬼)

ホンポカノン(本保佳音)白い帽子の少女。(白い帽子の少女・ラム)

サイトウジュン(斎藤潤)赤いハットに蝶ネクタイの人物の小人役候補。(夢邪鬼)

 

「大林宣彦監督に捧ぐ」

 翌日に迫った文化祭「先勝祭」の準備に追われ、先勝美術大学の校内は、学生達の熱気と喧騒に包まれていた。そんな中、例年通り文化祭で展示も発表もしない映画研究会の部室だけは、いつもと同じように、まったりとした時間が流れていた。しかしサラは「昨日夢に出てきた」と言いながら部室のあちこちを探す。サラは古い段ボール箱の中に「夢見る人」の脚本と演出ノート、16mmフィルムを見つける。さっそく映写してみると、海のシーンが映る。なぜかその映画は未完のままだった。演出ノートを見て、この映画にすっかり魅せられたサラは「これ、私達でやってみない?」と部員たちに猛アピールする。

 そこにふらりと現れたOBのタクミ先輩も、昨日部室の夢を見たという。脚本を見たタクミは、部員に「これは撮ろうとすると必ず何か恐ろしい事(機材トラブルや金縛り)が起こる、いわくつきの映画だ」と告げる。

 監督はサラが担い、プロデューサーはリコ、

撮影はカミオ、録音にウチダ、

衣裳とメイクはシエリ、

助監督とその他雑用をモリタが担当し、一致団結して初めての映画制作への挑戦が始まる。

 オーディションに来たアヤメ先生役のアキモトサヤカに、プロデューサーのリコは「アイドルをやられた経験は?」と尋ねる。

また巫女の扮装をして「世迷言もいい加減にせい!」の台詞を言ってもらう。

 アタリベツ役のイケダジュンヤには、「空から町に落ちてくる場面があるが大丈夫か」と尋ねる。また、コミカルな演技として犬のうんこを踏んだ演技をしてもらう。

 部室では、蝶の小道具を作り、銀色の入れ物を探す。

 ボンボン役のイイジマヒロキは剣道が得意と言うので、マイクスタンドを振ってもらう。また、「暗いの怖いよ~」の演技をしてもらう。カチューシャの従弟ピーター役のフミカも決定する。

 教室に喫茶店のセットを組み、アヤメ先生と教頭が対面で話をする場面を撮影する。窓の外には蝶の小道具。教頭役のモリタに綿を付け、

アヤメ先生のアキモトが「しかし、妙な話じゃな。」と話し始める。

続いて360度撮影。テーブルの中央に回転台に乗せたカメラを置き、テーブルの上に載ったカミオがカメラを回転させ、録音など他のスタッフも映らないように、音を立てずに移動する。教頭が「私ら、学園祭前日と言う同じ一日を繰り返しているんじゃなかろうかと。」と話す。アヤメ先生が「世迷言もいい加減にせい!おぬしの言う事は完全に常軌を逸しておる」と叫ぶ。カットが掛かり、撮影OKになる。

 部室に、映画コメンテーターの「赤ペン瀧川」ことタキガワエイジが「赤いハットに蝶ネクタイの人物」の大人役候補として、同じ役の子役候補の少年サイトウジュンを連れて来る。

「女子高生ミスコン」でグランプリを獲得した「日本一かわいい女子高生」フクダメイと、コスプレイヤーのイオリモエが、カチューシャ役のオーディションに来る。

2人に「責任取ってね」の台詞を言ってもらう。スタッフ全員も「責任取ってね」と言い、どんな意味か考える。白い帽子の少女役のホンポカノンも「責任取ってね」と言う。監督に「責任取ってね」の意味ではないかと結論する。

 教頭のアパートの部屋のセットで、モリタが納豆をかき混ぜる。アヤメ先生が部屋に入って来て、カビの綿に滑る。壁に手を付くと綿の下に納豆が現れる。アヤメ先生が教頭を投げ飛ばす場面は、アキモトが人形を投げ飛ばして撮影する。

 部室で、カチューシャ役はフクダメイに、イオリモエは衣裳係に採用する。部員が無駄遣いするので、資金が113円しかなくなる。クラウドファンディングで資金を募る事にする。監督のサラは本物の戦車にこだわるが、モリタが友達からリモコン戦車を借りて来る事にする。

 モリタが借りてきたリモコン戦車を踏んで壊す。

皆に土下座して謝り、髪を剃ろうとし、止められる。クラウドファンディング開始から5日たつが、応募は無かった。インターネットで戦車のレンタルがある事を知るが、ここに運べないので、現地で撮影する事にする。希望したモリタが1人で撮影に行く。

「恐ろしく美しい元自衛官」のタレントのカザリがモリタを出迎える。

モリタはカザリの美貌に舞い上がってしまい、カザリをビデオカメラで撮影する。

カザリが戦車を紹介し、彼女の父が操縦する。

 部室に帰り、ビデオカメラのデータを再生するが、カザリだけ映っていて、肝心の戦車が写っていない。モリタが録画ボタンではなく、停止ボタンを押したと思われた。クドウ先輩が言ったように、呪いだと言って、モリタが小道具でお祓いをする。

 中庭でアタリベツ役のイケダが大きな口を開け、その後ろでモリタが戦車の砲身の小道具を近づける。

 テーブルの周りにアヤメ先生役のアキモト、アタリベツ役のイケダ、ボンボン役のイイジマが座りお茶を飲む。

ボンボンが「こんな世界は物理的にありえん。もしあり得るとすれば」と話すと、アタリベツは「夢の中だけ」と答える。アタリベツが誰の夢か分からないので、ボンボンは「大笑い海水浴場。僕知ってるもん」と言う。監督のサラは「もっと盛り上げて」と注文する。

 アヤメ先生が「一介の高校生ならここにいる」と言うと、本物のアタリベツが出てくる場面で、代役のウチダが後ろ姿で登場する。その後、この場面を正面からイケダを使って撮影する。アヤメ先生が服を脱ぎ捨てて巫女姿になり、「この結界、破ってみるか」とお祓いする。

 部室で部員達が、ノーギャラのアキモトとイケダ、イイジマ達にホットケーキをご馳走する。でっかいネコの場面をどうやって撮影するか悩む。「でっかい」を「デッカード」と思ったウチダが「ブレードランナー」と言うと、アキモトは「メイズランナー」だと勘違いする。

 校長役のオーディションに、ウチダが知り合いの俳優マスタケシを連れて来る。監督のサラがマスに早口言葉「美術室、技術室、手術室」を言ってもらう。サラが「採用」と言うと、マスは「さようでございますか」と洒落を言う。ウチダはマスに、禿カツラをつける事を悩んで言っていなかった。

撮影当日、モリタはネコの着ぐるみで来るが不採用。香川県のツルきゃらの「うどん脳」に耳を付けて、こたつネコの代わりにする。マスがやって来て、シエリが禿カツラの説明を長々とする。マスはマネキンの頭とにらめっこする。

撮影が始まり、マスが長台詞「それは聞こえませぬ伝兵衛さん、と語り日清談判歌い踏み破る…。」を言う。1か所間違い、サラは「もう一度行きましょう」と言う。

 リコは沢山の風鈴を買って手入れする。それを見たサラは「いいじゃない」と感心する。リコの携帯に電話が来て出る。サラはリコに、シエリがカミオの事を好きだと知っていたか聞く。

 給湯室のセットでサラが準備していると、シオリ役をやるリコが来る。

2人で読み合わせをする。リコは「もう私ダメ。毎晩毎晩バカ騒ぎ。挙句の果てに、徹夜で後始末でしょ」と台詞を言う。「ある人がある人を気にして残っているんで、私としてはそのある人が気になるから残っている訳よ。ただそのある人が気にしているある人は、そのことに全然気づいていないわけ」の台詞を、カミオとシエリに例えるが、途中で分からなくなる。リコは「毎日、撮影は合宿みたいで楽しい」と言い。サラは「ずっとずっと映画を撮り続けていたいの。それが私の夢よ」と言う。

 

 中庭でサラがカチューシャ役のフクダに稽古をつけている。フクダの「何で私が」の台詞がおかしいとサラが注文を付ける。フクダは熊本出身なので、標準語のイントネーションが苦手だと言うと、サラは方言で行こうと言う。フクダが今度は「何でだっちゃ」と台詞を言うと、サラはいい感じだと言う。

給湯室のセットにセーラー服のフクダがやって来て、イオリに青い髪のウィッグを付けてもらう。

 給湯室にアヤメ先生がいると、セーラー服のシオリとカチューシャが来て、シオリが「もう私ダメ」と話す。

それに対し、カチューシャが「毎日キャンプしているみたいで、うち、楽しいっちゃ」と答える。カチューシャは「うち、ダーリンが好きなんだもん。皆とずーっとずーと楽しく暮らしていきたいっちゃ。それがうちの夢だっちゃ」「だから今、とっても幸せだっちゃ」と台詞を言う。

 部室でサラは絵コンテを書く。シエリは風鈴を繋げる。

 水たまりに空が写る。セーラー服のシオリが通路を歩いていると、風鈴売りの屋台とそれを追いかける白い帽子の少女が通り過ぎる。シオリが通路を歩いていると、沢山の風鈴の幻影が通り過ぎる。その様子を上の道路からサラとカミオが撮影し、サイトウが見ている。リコが電話を受け取り、慌てて出て行く。

 リコがどこにもいなくなる。携帯も繋がらないし、既読にもならない。皆は、呪いだと言う。

 部室でボンボンが「だが、シオリさんは戻らなかった。翌朝になっても」のナレーションを吹き込む。サラ「そしてリコも姿を消した。大切な仲間が消えて、映画作りは止まった。私たちは本当に映画を作っていたのか。私が夢を見ていたのか」

サラは、カメラを手に、空や廊下、水道の蛇口を取る。銀杏の大木を見上げる。部室にいると、カミオがやって来る。サラはカメラの使い方をカミオに聞く。

カミオは映画の学校に進学すると言う。サラは「カミオが取った絵が好き」と言う。

 中庭で部員がテーブルに、メチャクチャ金がかかったという校舎の模型を準備する。そこにリコが帰って来る。父が倒れて慌ててセーラー服のまま出て行ったが、携帯電話を落として割って大変だったという。最終カットを撮影する。

皆が「監督お願いします」と言うと、サラが「責任取ってね」と言う。サラが校舎の模型の時計塔のベランダに「ビューティフルドリーマー」の看板を掛ける。

(エンドクレジット)

 「予告編」アタリベツがインストラクターとスカイダイビング。回転する戦車の砲台に双眼鏡でのぞくボンボン。

DNAの模型。タヌキの置物とお好み焼き屋「ジパング」の模型。アヤメ先生が大きな瓶を見て「トランキライザー」と呟く。アタリメがカチューシャの寝顔を見る。「乞うご期待」。

(写真は「映画com」より)

 

 

 

 

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