こんばんわぁ~
ここ数日、青森に旅に出ていました。ここにも確実に「麻」の痕跡がありました。
青森は数々の有名人を輩出した地でありますが、その中の一人に、故・田中忠三郎先生がいらっしゃいます。
残念ながら数年前にお亡くなりになられましたが、先生の2万点にも及ぶ膨大なコレクションの中には貴重な昔の衣類もあり・・・・
「モノには心が宿る」
その信念を一貫して持ち続け、収集していた当時はいろいろな事も言われていたようですが、この方のお陰で貴重な文化財が多数保存される結果となったのでした。
その関係と、
三内丸山遺跡に、青森郷土博物館に、津軽三味線・・・ 果ては「奇跡のりんご」の木村さんの農園など、非常に濃い旅路となりました。
日本最大級の縄文遺跡、三内丸山遺跡のシンボルの塔。
野球場を建設しようと掘ったところ、なんと巨大な六本の木の柱が出土したため、野球場建設は中止になったそうです。
なんだか、出雲大社から出てきた柱と似ています。
縄文集落の集会所?もちろん復元ですが
今でいうコミュニティセンター?公民館でしょうか。縄文人も、「三丸公民館で集会だってよ~」などと言って集まったのでしょうか笑
体験コーナーもあり、縄文ポシェットも作りましたよ なんと300円で体験できます
なんで縄文ポシェット?というのは、遺跡の中から同じものが出土しているから。
木の実とか、これで集めてたようです。
夜は、津軽三味線の生演奏があるという、「甚太古」さんで懇親会です。
いいですね、津軽三味線! 穏やかに和やかに、津軽の夜は更けていきました。
有名な故・高橋竹山先生の愛弟子、西川さんの演奏でした。
師匠とお弟子さんのやり取りが、心打たれるものがあり、古き良き時代を忍ばせていただきました。
翌日は、郷土博物館へ。ここにも当然ながら、「昔の衣服」コーナーがあり、〝麻〝を使って糸を作り布を織り、「こぎんざし」でさらに美しく丈夫に仕上げ。そんな工程を確認することが出来ました。
津軽こぎんざし、ほんと、これはすごいです。神ワザです!一目一目、刺繍でこの模様を仕上げるのですから・・・
「水平リーベ僕の船・・・」
「いい国作ろう鎌倉幕府(しかも本当は1192年じゃないらしい!)」
小さい頃、こんなことをそらんじているヒマがあったら、小さいころから手仕事を習えばよかった!いつも、手仕事のすごいワザを見るたび、後悔することです。
ところで、津軽三味線は、曲名と歌詞を書いたリクエスト本が配られ、それで次々リクエストしていくのですが、それを見ていて思うのは、民謡の歌詞には意味不明のカタカナが多いですよね。ナニャドラだとか、ヤーレンソーランだとか
意味不明の囃子言葉は、どうやらヘブライ語としては意味が成り立つもののようで・・
そんなところからも、大変に興味深い土地ではあります。
もちろん、郷土博物館はじめ、確固たる麻の痕跡も、この目でしっかりと確認してきました。
昔、ここで麻が生活に根差した文化があったという意味です。
田中忠三郎先生については、書籍も出ていますし、東京、浅草のアミューズミュージアムでは
「BORO」という、世界に通用するアートとして華麗に展示されています。
もちろん、その根底に流れる精神は
「ものには心が宿る」
「布を切るのは肉を切るのと同じこと。」
そうした忠三郎さん自身が、母から受け継いだ、さらには先祖代々土地の記憶とともに受け継いできた心です。
本当に盛りだくさんの、北国への旅でした。
青森は無理でも、浅草アミューズミュージアムは行ける方も多いでしょうから、
興味があったら 浅草散歩ついでに、出かけてみてくださいね。
それでは、また。(^-^)ノ゛