時折、絵のネタを探してネットをさまようことがある。
最近の最重要調査対象は、古代ギリシャ人の画像だったりする。
Google先生に画像検索を頼んでみよう↓
以前取り上げた「バタフライ・ブラッド・インク」、あのレシピでは、実は書いた後「ほとんど見えない」のだそうだが、「空気の精霊、並びに妖精を召喚するのに使われる」とのこと。
見えるか見えないか分からないようなインクで書かれた魔法円で妖精を召喚するなんて、何だか萌える。
さて「妖精の姿形」というと、田舎の農民風のグノーム族、わけの分からないキメラ類風のアイルランドの妖精群とともに、「ひらひらした服をまとった、蝶の羽を生やした小さな美少女」というのが一つの定番ではないだろうか。
この「ひらひらした服」、元ネタはずばりギリシャ神話のニンフたちで、あの当時の縫い目のない服をスケスケにした類のものなのだ。
「人に危害を加えない妖精=古代ギリシャ=スケスケ」という観念は、どうやらルネサンスの影響らしい。
シェイクスピアの「夏の夜の夢」に出てくる妖精女王の名は「ティタニア」であるが、このティタニアはギリシャ神話の「ティターン族」から採られたと言われている。
他の「オベロン」や「パック」は土着の説話や伝説から採られたらしく、彼らが片肌脱ぎ乳首丸出しの、いわゆる古代ギリシャ風の衣装で登場したという演出の記録は、私の浅い知識では見つけられなかった。
シェイクスピアと言えば、「テンペスト」では空気の精霊・エアリアルも出てくる。空気の精霊は、空気に溶け込むほどのスケスケでなければならない。
「妖精を召喚する魔法円」、たやすくネット上に転がっているものではない。
なら、似姿を描いちゃえばいいじゃない?
そう、宿らずにいられないほどにそっくりな似姿を。魔法のインクで。