2015年で80周年を迎えるブエルタ・ア・エスパーニャは、ツール・ド・フランスを含めた世界3大自転車ツアーの最後を飾る一大自転車イベントです。

今年の参加選手は、大物がずらりと勢揃いしました。

クリス・フルーム、ヴィンチェンツオ・ニーバリ、ティージェイ・ヴァンガーデレン、ナセル・ブアニ、ペーター・サガン、ファビアン・カンチェラーラ、ホアキン・ロドリゲス、ジョン・デゲンコルブ、アレハンドロ・バルベルデ、ナイロ・キンタナ・・・

そしてこの中から今回の自転車レース界の大物が引き起こした珍騒動、これほどの選手がこんなことをしでかすとは!といった情けない事件のお話です。

に 

それは第2ステージの残り約31km地点でメーン集団内での大規模落車が発生したところから始まるのでした。

そもそもこの大落車を引き起こしたのはアスタナチームなのでした。
幸い同チームのニバリはケガこそなかったが、折悪しくサポートカーの対応も悪くバイク交換に手間どってしまい、大きな遅れを喫してしまった。

しかしそここからが問題、集団復帰を焦るあまり、ニバリがチームカーにつかまってしまったまま移動してしまったのだ。

ペースアップの助力行為を助けてしまった監督(ビノクロフ大佐)も甘かったようである。

まさか、上空を飛ぶヘリの画像はテレビ中継ではっきりと放送されたのでごまかしがきかないし、しかも、NTNクベカのスティーヴン・カミングスにも目撃されていたのだ。

追走グループの中でニバリだけが突如飛んでいくように進んでいく様子は、放送解説の中で「魔法の絨毯」を使ったと揶揄されていました。

ニバリ本人は、さまざまな不運が重なったと主張し、自らの過ちを認め「罰金はもちろん、ペナルティタイムとして10分が総合タイムに加算されたとしても、それは受けるつもりだった」としたが考えが甘かった。

結局、ステージ終了後に失格の裁定が大会主催者によってくだされてしまった。
 
大会委員長のハビエル・ギーエンが「主役の1人が大会を去ることは多大な喪失であることは理解している。ただ、ルールは順守されなければならない」と裁定の理由を明かした。

なお、UCIルール第12章には「懲戒および手続き」内の「競技者が所属チームの車両につかまった場合=競技者はレース除外」とあります。


 私としては今年のニーバリの一連の行動から応援する気持ちは消え失せましたが、あとは彼が永久的にレースからの失格にならないことを祈ります。