何でか知らないんですけれども、近頃でもないですが、
ルーブル美術館に作品が展示されるという快挙を成し遂げてしまった漫画家、
荒木先生、パクリ糾弾晒し上げをされているのはよく見ますし、
るろうに剣心の和月先生、BOYの梅沢先生やら、最近ではむしろ男を上げ、
勇者扱いが主流となった矢吹先生等、ジャンプに名だたる作家さんでも、
実際に黒かどうかは別として(特に荒木先生、訴えられたら"夢は時間を裏切らない"
の比ではない、荒木先生にとって不利な奴がチラホラ見られるけど)、結構、
様々な知的文化財(っていうんだっけ?)との類似点の検証をされている作家さんを見かけます。
でも、キン肉マンのゆでたまご氏が~ってのは何故か見ないですな。
twitterレベルの一言で触れているのは時折見かけるけれど、画像付き等で、
本格的に検証しているのは本当に、全然見かけないですね。
そもそも、ネットで作品の検証をすると言う行為が始まった頃、キン肉マンは連載終了していた作品。
2世の連載は始まっていましたが、現在ほど話題は呼んでいなかった状態で、
目につかなかったのも幸運だったのでしょう。
というか、ゆで先生自身が、思い切り影響受けてますって自ら告白しちゃっている潔さのせいかもしれない。
王位争奪編キン肉マンゼブラの元ネタは、ご存じ名作レスリング漫画・タイガーマスク作中の、
ザ・グレート・ゼブラというレスラー(正体はジャイアント馬場)がモデルだと、ご自分で告白しております
何でゼブラ? って思った方、たくさんいたでしょうけれど、こういう訳だったんですね。
ちなみに、ザ・グレート・ゼブラはこんな奴ですよ↓
ゲゲェー! そのまんまじゃねえか!
でもまあ、メフィストパンチとかやったりマッスルインフェルノしたりはしないので一安心。
でも、ゆで先生ったらモデルだよと告白していない引用もたくさんあるんですよ。
それも全て、タイガーマスクという作品から。
ここからが本題なのですが、ちょっとその、
ゆで先生が影響を受けたらしい箇所の数々を、今回ここで明らかにしてみましょう。
1.キン肉ドライバー!
そうですよ、悪魔将軍を葬ったあの新必殺技ですよ。
といっても、この技自体が引用されている訳ではありません。
まあ、画像を見て貰えば分かるかと……。
虎の画像↑
一枚目は言うまでもなく、新技開眼の瞬間ですね。
二枚目は、新技に行こうとするも、足を閉じられて破られる瞬間。
三枚目は、どうにかして足を開かせようとするスグルとタイガーマスク。
ゲゲェー! 丸パク……もとい、なんて的確で冷静な引用力なんだ!
2.ロンドン名物……
タワーブリッジ! ……ゲゲェー! なんか違う!!!
バックにフジヤマが浮かび上がってるよ!
それよりもロビン! ロビン! いくら変装が好きだからって虎のマスクはまずいよ!
ザ・タイガーとか言い張るつもりかお宅は! そんなんだからケビンが!
そんなことより鎧ぬいじゃロビン・スペシャルができないじゃないか!
ロビィィィィンンンン!
あ、これはタイガーマスクの画像でしたね。失敬失敬。
ちなみにこの技、フジヤマ・タイガー・ブリーカーと言いますです。
3.クソ試合と名高い!
今もキン肉マンファンの間では、1・2を争うクソ試合とされている魔法陣デスマッチ。
なんとこれの元ネタもタイガーマスクにあったんですよ、それも同じく、クライマックスに。
流石にファミコンがバグるとか、マジックシザースがどうのとか言い出したりはしませんが、
ゆで先生しか到底考え付けないと読者の誰もが思っていたこのデスマッチを、
(一応)超人でも何でもないレスラーにやらせようと考えた梶原一騎先生に脱帽するべきでしょう。
ゆで先生といい勝負なのではなく、ゆで先生より上だということです。
褒めてますけど、何か。
グローバル・プレン・スピーン! ゲゲェ(ry
カメハメ師匠はどうやら、虎の穴の講師だったことが発覚した模様。
そういや、超人はファイターとディフェンダーに分けられるとか突然講釈しだしたが、
アレは全て虎の穴での血みどろのコーチングからの経験譚だった訳か……。
となると、虎の穴出身のレスラーは皆、48の殺人技か52の関節技、
あるいは100手全てを使えるってことじゃねえですか!?
……ウギャア! キン肉マーン!!!
5.阿修羅マン! 阿修羅マンじゃないか!
ウェザー・デスマッチってありましたよね、阿修羅マンが水使ってクモの巣張って。
それもやたら高い所にリングなんか作っちゃってさ、突然クモの化身とか言いだしてさ。
実は、クモの化身っていう設定は後付けだったらしいんですよ。
対阿修羅マン用のデスマッチを考えながらタイガーマスクをぺらぺら捲っていたら、
たまたまザ・デビルスパイダー戦が目についたんで、そこにひらめきを感じたゆで先生が、
阿修羅マンにクモの化身と言う設定を付加した……というのは全く俺の妄想なんですが、
今ちょっと信じかけた人いなかった?
ちなみに、画像のタイガーマスク同様、キン肉マンもクモの巣に足を取られて動けなくなったりしています。
6.阿修羅……
火玉弾ー! ゲゲ(ry
ココナッツ・ヘッドバッド、略してココバッドを得意とした実在のレスラー:ボボ・ブラジルの弟子と言う
設定の黒人レスラーが使う必殺技、ミサイル・ヘッドバッドの画像ですね、これは。
流石に、サンシャインの胸からはじき出されるなんて言う無茶苦茶はやっておりませんが、
ロープの反動を利用して飛び出している辺り、むしろ、マッスル火玉弾の元ネタでしょう。
しかし、マッスル火玉弾はテリーが阿修羅火玉弾を真似た技、
そのマッスル火玉弾の元ネタがミサイル・ヘッドバッドだとすると、
阿修羅火玉弾は全くオリジナルの技ということになり、テリーがミサイル・ヘッドバッドと、
阿修羅火玉弾の両方をパクったという悪質な盗作が発覚する訳で……ああっ、もう訳わからん!
間を取ってエドモンド・本田でも容疑者にしとけよ! もう!
まあこのように、当時はおおらかだったんだなあというのがよく分かりますね。
このネット全盛時代にゆで先生が連載をしていたら、それはもう袋叩きだったんじゃないですか。
今更思い出したことですが、確かにキン肉マンリアルタイム時代、
タイガーマスクは確かに非常に高い知名度を誇っていましたが、
それはあくまでも、実在のレスラー・佐山悟が中の人としてのことで、
原作のタイガーマスク自体の内容を知る人が、キン肉マンの読者層に少なかった、
というのも幸いしたのでしょう。
何しろタイガーマスクの原作者の梶原先生と言うのは、タイガーマスクの著作権使用料が
払い込まれなかったことを理由に、アントニオ猪木を監禁した疑いがもたれている程の豪傑。
冷静に考えると、ゆで先生が二本の足で立っていられること、キン肉マンという漫画が
ここまでの発展を果たしたのは、恐ろしいほどのハードラックに支えられていたから、
という見方もできるのです。
一応最後に断っておきますと、俺はキン肉マンマジで大好きっす。
つうか、全巻持ってますし今も2世を愛読しておりますよ。
今回このエントリは、悪意ではなく、むしろ、好きだからこそ元ネタを探してみましたという感じですかねえ。
文章から悪意しか見えてこなかったらまあ、それは、アレだ、
だってオラはツンデレだから。
最初の方でJOJOうんぬん言ってますが、JOJOも大好きっす。