おそらく小児科で一番よく処方される薬である

 

解熱剤(げねつざい)

 

最も質問が多いものでもあるので、ポイントを説明しますね。

 

小児科で処方される解熱剤はアセトアミノフェンという成分が最もよく使われていて

 

商品名はカロナールⓇとかアンヒバⓇとかアルピニーⓇなどです。

 

錠剤、粉薬、シロップ、坐薬など様々な種類があり

 

 

 

 

 

小学生高学年くらいだと錠剤、粉薬を飲むのを嫌がる赤ちゃんであれば坐薬というふうに

 

年齢や体の大きさによって選択されます。

 

(ちなみに坐薬=解熱剤というイメージを持つ人もいますが、あくまでおしりから入れる薬という意味で、他にも吐き気止めの坐薬、けいれん止めの坐薬などもあります。)

 

解熱剤は投与することによって一定時間、少し熱を下げて症状をやわらげるために使用されます。

 

一般に解熱剤の坐薬は38・5℃以上の発熱があり、次の投与は6時間後とされます。

 

ただあくまで症状をやわらげるものですので、40℃に上がっている熱が一気に36℃に下がることはあまりありません。

 

あくまでイメージですが40℃の発熱が39℃くらいになって少し楽になったね、という程度です。

 

また投与してから6時間もすれば効果が切れてくるので、また熱が上がってくることもあるでしょう。

 

「なんだ!その程度なら単なる気休めじゃないか!」と思われるかもしれませんが、

 

子どもにとって少し楽になるというのは重要でその間に水分をとったり、

 

ぐずぐず眠れなかったのが眠れるようになり、タイミングよく使えば一定の効果は得られるわけです。

 

また解熱剤は解熱鎮痛剤ともいい、痛みをやわらげる効果もあります。

 

熱がでて機嫌が悪い赤ちゃんは実は頭も痛いのかもしれませんが、「頭が痛い!」とは言ってくれないので、

 

解熱鎮痛剤を使うことで、頭痛をやわらげる効果も期待できるかもしれません。

 

逆に、39℃の発熱があるんだけどご飯も食べて元気に遊んでるんですけど・・という時は特に使う必要はないでしょう。

 

解熱鎮痛剤には病気を根本的に治す力はないのですが、

 

タイミングよく使えば、病気のしんどい時期を乗り切るための良いサポーターになってくれるのですね。

 

ちなみに処方箋にはよく〇〇坐薬 1回 2/3個使用と書かれていることがあり、自分で切って使わなければなりません。

切り方についてこちらのリンクの図を参考にしてください。

 

 

 

 

以上、今回は解熱剤について説明しました。

 

他にも取り上げて欲しいテーマがありましたら、コメント欄で教えてください。