4~6歳くらいの子どもで

 

最近、急に尿の回数が多くなったと相談に来られる方は多いです。

 

「5分前に行ったばかりなのに、すぐトイレに行って、でもちょっとしか出ない」

 

「外出先で30分の間に4回もトイレに行った」

 

例えばこんな声がきかれます。

 

尿の回数が多いものとして、

膀胱炎や糖尿病や尿崩症(うすい尿がたくさんでる)といった病気のこともありますが、

 

比較的よく見かけるものとして心因的の頻尿があります。

 

これはストレスや緊張、もらしてしまうかもという不安感などから何度もトイレに行くというものです。

 

不安感からトイレに行くので、実際には尿が出ないか少量だったりするのですが、

 

あまりに回数が多いと心配になりますよね。

 

幼稚園の劇の練習中におしっこをガマンしたり、

 

学校の授業中にトイレに行きたくてしょうがなくなったなど

 

不安の引き金になるようなエピソードのある子どももしばしばいます。

 

 

自分も幼稚園の劇の練習中にもらしたことがあるので、ちょっと気持ちわかります・・泣

 

ただこれは心因的な症状なので、ぐっすり寝ている間は尿意を感じませんし、

何かに夢中になって遊んでいる時も忘れていたりします。

 

必ずではないですが、寝ている間に頻尿があるかどうかはポイントの一つと思います。

 

心因性の頻尿の場合ですと、多くは一時的な症状となり

自然に改善を待ちます

 

改善には何か月も要する子もいるので、いつ頃治るかはっきりとは言えないのですが・・

 

少なくとも「さっきいったところでしょ!」と責めるのは逆効果でしょう。

 

まずは子どもが行きたいと言えば、気のすむまで行かせてあげるほうが、

不安の解消につながると思います。

 

心因性の頻尿は小児科でしばしばみかけるものですが、

他の体の病気がないことが前提になりますから、

 

まずは受診して尿検査など相談してみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

生後まもない、まだ離乳食を食べていない赤ちゃんに

 

便秘はしばしばあります

 

昨日まで1日数回でていたかと思えば、ぴたっと数日止まっているなんてこともあります。

 

数日便が出てないと、お腹がぽっこりしてきて、なんだか苦しそう・・という様子になります

 

まずは綿棒にオリーブオイルをつけて肛門を刺激する綿棒浣腸を試してみます

 

これだけで排便がうながされたり、ガスが出ることで少しお腹がラクになることが期待できます。

 

綿棒浣腸については下記リンクが詳しいので参考にしてください。

 

 

綿棒浣腸は連日してOKですが、それでもなお便が出ない時は病院に行って浣腸液を使ってもらいましょう

 

ドラッグストアでイチジク浣腸を購入することもできるので、病院が休みのタイミングであれば、自宅で浣腸してみるという方法もあります。

 

離乳食前の赤ちゃんはミルクか、母乳しか摂取していないので

 

便が硬くなることはあまりありません。

 

でも離乳食がはじまってからは、だんだん便は固形になり硬くなってくるので

 

便が出しにくい、便をするのを嫌がる、痛がるといったことが起きます。

 

この場合は綿棒刺激だけではなかなか出ないので、病院を受診して便を柔らかくする薬を相談してください。

 

 

今回は赤ちゃんの便秘について説明しました。

 

他にも取り上げて欲しいテーマ、補足してほしい内容等ありましたらコメント欄で教えてください。

 

 

 

 

 

おそらく小児科で一番よく処方される薬である

 

解熱剤(げねつざい)

 

最も質問が多いものでもあるので、ポイントを説明しますね。

 

小児科で処方される解熱剤はアセトアミノフェンという成分が最もよく使われていて

 

商品名はカロナールⓇとかアンヒバⓇとかアルピニーⓇなどです。

 

錠剤、粉薬、シロップ、坐薬など様々な種類があり

 

 

 

 

 

小学生高学年くらいだと錠剤、粉薬を飲むのを嫌がる赤ちゃんであれば坐薬というふうに

 

年齢や体の大きさによって選択されます。

 

(ちなみに坐薬=解熱剤というイメージを持つ人もいますが、あくまでおしりから入れる薬という意味で、他にも吐き気止めの坐薬、けいれん止めの坐薬などもあります。)

 

解熱剤は投与することによって一定時間、少し熱を下げて症状をやわらげるために使用されます。

 

一般に解熱剤の坐薬は38・5℃以上の発熱があり、次の投与は6時間後とされます。

 

ただあくまで症状をやわらげるものですので、40℃に上がっている熱が一気に36℃に下がることはあまりありません。

 

あくまでイメージですが40℃の発熱が39℃くらいになって少し楽になったね、という程度です。

 

また投与してから6時間もすれば効果が切れてくるので、また熱が上がってくることもあるでしょう。

 

「なんだ!その程度なら単なる気休めじゃないか!」と思われるかもしれませんが、

 

子どもにとって少し楽になるというのは重要でその間に水分をとったり、

 

ぐずぐず眠れなかったのが眠れるようになり、タイミングよく使えば一定の効果は得られるわけです。

 

また解熱剤は解熱鎮痛剤ともいい、痛みをやわらげる効果もあります。

 

熱がでて機嫌が悪い赤ちゃんは実は頭も痛いのかもしれませんが、「頭が痛い!」とは言ってくれないので、

 

解熱鎮痛剤を使うことで、頭痛をやわらげる効果も期待できるかもしれません。

 

逆に、39℃の発熱があるんだけどご飯も食べて元気に遊んでるんですけど・・という時は特に使う必要はないでしょう。

 

解熱鎮痛剤には病気を根本的に治す力はないのですが、

 

タイミングよく使えば、病気のしんどい時期を乗り切るための良いサポーターになってくれるのですね。

 

ちなみに処方箋にはよく〇〇坐薬 1回 2/3個使用と書かれていることがあり、自分で切って使わなければなりません。

切り方についてこちらのリンクの図を参考にしてください。

 

 

 

 

以上、今回は解熱剤について説明しました。

 

他にも取り上げて欲しいテーマがありましたら、コメント欄で教えてください。