昨日結果が出た衆議院の3つの補欠選挙の分析が行われている。3選挙区とも20時の投票締切と同時に立憲民主党候補の当選確実が報じられた。「ゼロ打ち」とか「ゼロ当」とか言われるものだが、選挙序盤戦から当日に至るまでその支持の傾向が変わらなかったので、そうなったのだと思う。

 

 

 

 今回の選挙結果は自民党安倍派を中心とした政治資金の「裏金」問題での自民党の一人転けであり、そう難しくない結果なので、分析は様々なメディア等に任せる。

 
当日記では、日本政治、自民党政治の有名な分析者であるコロンビア大学名誉教授のジェラルド・カーチス先生による選挙前の分析を紹介しておきたい。
 

 

本当に慧眼である。今回の結果が出る前から日本政治の劣化の状況がよくわかっておられる。上川外務大臣を次の総理総裁にして選挙に臨みたいという予想までしておられる。
 
最近の報道をみてもわかるように国会議員という重要な公職の候補者になることを優秀な人間がためらう社会を作ってしまっている。
 
自民党内にも次の自分の当選のことだけを考えるような小粒な人物しかいなくなっているから本来党や政治改革の狼煙をあげるべき若手からも改革の動きがない。こんな中でも先に青年局の破廉恥な話も報じられた。私の知る限りでこんなことは過去にはなかった。
 
為政者の成り手を狭めることが、国力を落とすことに直結することに疑問を持たない政治家養成機関としての政党。実際は疑問を持っているだろうが何の手も打てていない。
 
候補者の擁立は世襲か見た目とか経歴だけの公募で中長期的な養成などの手法が取り得なくなっている。
 
■ある同世代の政治家がコロナ禍に私に送ってきたメールを紹介したい。
 
「①全体的に地域や特定組織による選挙が機能しなくなったため、ふわっとした民意で通る議員が多くなった。
②そのため、地域や組織による候補者の目利きが効かなくなった。
③特定団体に利害関係がない中で、根回し、利害調整、熟考  は評価されない。一点突破、即断、妥協しないことが、ふわっとした民意に受けるためには必要。結果、浅いその場限りの評論家的議論が強くなる。
④今までは、ふわっとした民意に支えられた議員は役職につけなかったのが、この20年でそれなりの年齢、地位につき始めたので、本物偽物が目立ち始めた。
 
組織力が別格の公明党が一定の候補者の目利きができている。それとて常勤扱いではなくサラリーマン同様の厚生年金にも入れない中、候補者擁立は難しくなっていると聞く。議員年金などとっくに廃止されている。今後は容易ではないと思う。
 
政治家の劣化は国力の劣化。とはいえ、昨日の状況はこれに歯止めがかかるとは到底思えない。
 
 
 夜、テレビを見ていると、NHKでファミリーヒストリーが再放送されていた。近年、ニュース以外に同じテレビ番組をみることはそほとんどないが、この番組が放送されていると見てしまう。

NHKには受信料を払っている一人の人間として、言いたいことが山程あるが、この番組は素晴らしい。

 

 

 

お母さんの最後の日記「驕っては駄目だ」
大変素晴らしい番組だ。
 
昼食は京口幸町の元祖長浜ラーメン金豚で餃子やラーメンなど。