インド大使館は干泥ヶ淵の桜並木。

桜のころはいろいろな露店を出してくれたり、大使館を解放して盛り上げてくれる。

今日の散歩は千鳥ヶ淵、桜がない季節は来たことがない。

資料室の方と父の本を送るうちあわせでもある。










千鳥ヶ淵に人はいなかった。

セミの鳴き声ばかり響いた。

どこか遠い高原に来た気分。

今日は田安門に出て江戸城の勝手口をよく見ようと思う。

あまりにも身近で家康の退却口という感覚もなく暮らしていた。

真っ直ぐ続く道は飯田堀、橋を落とせば守れる。

神楽坂は二千石ほどの旗本八万騎のお屋敷が左右に続き。

馬揃えの広い場所が高田の馬場。

追ってくる敵は迷路から柳生の一団が襲いかかるという。

まさに撤退は完璧に、

そして遥か白河の関までところどころに兵站を確保しておくという用心。

それもただ逃げるのではなく、会津の地で再び力をつけて江戸を取り返すというシナリオなのだ。

江戸城の勝手口はそのために小さいが頑丈で機能的に作られたという。

城が完璧な守りだと攻められないという家康の教えという。