これまで中道を装って親中国、親韓国のアンフェア解説を続けてきた池上さんですが
今回は大々的かつ露骨な反米特集を組んできました。
番組内容はアメリカでの同時多発テロ以降の情勢変化や、危機管理の変化、そしてテロ側へのインタビューという内容でしたが、一貫してテロリスト寄り
「あれ?偽装中道はやめたのかな?」と驚いた人も多いと思います。
綿密に時間をかけてアルジャジーラを中立メディアと位置づける編集をしたうえで
アルカイダやビンラディンは実は良い人なんだよ、というアルジャジーラ記者の説明
そりゃアルカイダもアルジャジーラが自分たちに都合よく報道してくれるから、アルジャジーラに主張や犯行声明を送ってるんですよ。
この記者がアルカイダに強いシンパシーを持っていると判断したから、ビンラディンから直接接見を持ちかけられたんでしょう。
携帯電話や無線を使用しなかった警戒心の強いビンラディンのことですから、アラブ人といえども、少しでもアメリカ側の立場で物申す人物と会うわけがありません。
捕虜収容所や、捕虜尋問の際には拷問の汚名を避けるために、エジプトの機関に捕虜を引き渡してから情報を引き出すというアメリカの非人道的さをアピール。
そのわりに、その方法でビンラディンの潜伏場所を特定できたという「有効性」を示しているあたり、なんともお間抜けな構成
日本人の香田さんは兵士どころが一般人にも関わらず、アルカイダに捕まり、生きたまま首を切断され、その動画を世界中に公開されたことなどは一切説明しない池上さん。
アルカイダが10年前から何度も日本をテロの標的にすると宣言してることも、説明しない池上さん。
アルカイダを語る上で、日本人にとっては切っても切り離せないことのはずなんですけどね・・・。
最後には傍受システムのエシュロンによって、日本の携帯電話などが全て傍受されてプライバシーが侵害されているという流れにまで反米は広がります。
でもよく考えてみると、何度もテロ宣言させているにも関わらず、日本にはスパイやテロを効果的に防ぐ機関やシステムは作りませんでした。
アメリカでは数ヵ月後に計画されているテロ計画をこのシステムで事前に察知したことを、番組でも説明していますが、池上さんの日本におけるエシュロンの解説は、「アメリカが日本人のプライバシーを侵害してる」とアピールするのみ
繁華街の監視カメラでもそうなんですが、犯罪も犯さずに普通に暮らしている日本人にとっては防犯にもなり、またチンピラなどの傍若無人な仕業も証拠に残し市民を守れるメリットのほうが明らかに大きいはずです。
それに、言動が怪しくもなく、何の罪もない人を無駄に監視し続けるなんてことする警察にとっても何のメリットもありません。
電話の傍受に関しても、世界中、日本中の全ての人の会話を監視するなんてできるはずもありません。
体制上、単語の組み合わせが検索に引っかかったものをデータに貯めておき、怪しいものや危険らしきものだけをデータから抽出して調査して人物をマークという形が関の山です。
そんなにアメリカに会話を聞かれたくないのなら、日本が自前でシステムを作ってテロ対策すればいいだけの話なのです。
かつてオウム真理教という、地下鉄にサリンをまいたり殺人事件を繰り返した宗教団体が非常に問題になり、
暴力主義的破壊活動を行う団体を規制する「破壊活動防止法」によってオウム真理教の解体が世論から求められました。
しかし創価学会や、暴力テロで政府転覆を狙った経緯を持つ共産主義者からの猛烈な反対にあい、頓挫したことがあります。
反対派が自らを守るために、人権を名目に国民の安全や平穏を犠牲にしたのと、エシュロン批判は根本が同じにか見えません。
何度も言いますが
そもそも犯罪を犯していない人には影響がなく、一般人にとって何ら不安に感じる要素はないのです。
これは軍隊に関してもいえることで、反米を唱え、アメリカ軍を追い出したいのなら、日本自身が日本を守りうる軍隊を自前で確保する必要があります。
しかし、反米を唱えて米軍排除を謳う人ほど、アメリカ以上に滅茶苦茶な中国や北朝鮮には全くの無批判で
「憲法9条があれば中国も北朝鮮も日本に攻めてこない」
「国連が守ってくれる」
という、無想像力かつ、全くもって無責任な認識しか持っていないのです。
つまり国の安全など何も考えていないのです。
最後はアメリカの原発がテロの標的にされていたことをあげて、日本の原発の安全性を取り上げておりました。
海外の原発は軍隊が守るのが常識です。
しかし日本の原発を守るのは、警察、海上保安庁、民間警備会社(丸腰)
原発を守る銃器対策部隊、SAT、原子力関連施設警戒隊などの装備は、防弾チョッキにMP5というサブマシンガンだけという軽装備ですが、池上さんは「ひじょうに強力な装備」と満足げな様子。
9月8日には14時間にわたりロシアの爆撃機2機が日本一周し、中国もそれに呼応して東シナ海の日中間境界線を侵犯しました。ロシアの爆撃機にいたっては北海道沖で空中給油までする始末。
これに対して民主党政府は「自制を求めていただけ」とのこと
これをうけて9月10日には
北海道の宗谷海峡をロシアの軍艦計24隻(ミサイル巡洋艦や戦車揚陸艦、潜水艦救難艦)が通過しましたが、これまた
何も対策できない民主党政権
原発を爆撃機や戦車で奇襲されても自制を求めつづけて進入を許し、
そしてサブマシンガンや警棒だけで撃退するつもりでしょうか?
日本の平和ボケここに極まれり。
池上さんは最後に「テロが起こらない体制を作るべき」というような内容のことを仰っておられましたが、
現時点で相手がテロを宣言しており、日本に対テロの能力がない以上、エシュロンやアメリカでさえ日本にとっては有効なテロ対策なのであり、池上さんのいう「テロを起こさせない」ための有効な存在なのです。
ヤクザ国家に囲まれ、これからますます緊迫していく日本周辺
いかに早急に日本人が平和ボケから脱却し、「国民全てがプライバシー監視される」などという見当外れの不安煽りに惑わされず、
「国民の安全>>>犯罪者の自由やプライバシー」
という当たり前の世界の常識に到達できるかどうかが、日本の命運の分かれ目でしょう。