ギャラガ大百科 004 『ギャラガ (ファミコン版)』編 | 月面基地開拓史

ギャラガ大百科 004 『ギャラガ (ファミコン版)』編

 

ファミコン用の『ギャラガ』はナムコットシリーズの05番のナンバリングとして1985年2月に発売された。MSX版からは約8か月遅れたが、MSX版よりもROMカセットの容量は1.5倍になり、ゲーム用に特化されたファミコン本体の性能と相まってよりアーケード版に近い雰囲気にまとめあげられている。

 

 

ナムコットブランドのファミコンソフトは途中(N0.18スカイキッドまで)でナンバリングを止め、外箱も紙製のものからプラスチック製のハードケースに仕様を変更した。その後にナンバリング時代のタイトルのいくつかを再販した際もROMカセットのラベル等も新規に作り直した。ギャラガもその内の一つ。

パッケージングだけが替わっており、中身のソフト部分に変更は見られない。

 

ファミコンディスクシステムとしても1990年6月に販売された。こちらはユーザーが持参したゲームディスクに玩具店等の店頭に設置されたディスクライターで500円で上書きするという仕組みの"書き換え専用ソフト"。(当然、元々収録されていたソフトは消去される。)

 

 ←ROMカセット版

 ←ディスクシステム版

タイトルロゴは単色のグラフィックではあるが、アーケード版の筐体ロゴに近いものが表示される。

コピーライト表記は、アーケード版オリジナルの1981年と並んで、それぞれの発売年であるROMカセット版が1985年、ディスクシステム版が1990年と併記されている。

 

MSX版までは単色であった各キャラクターもアーケード版とほぼ同じ配色となっている。やはり、ファミコンは当時のゲームハードウェアとして一歩抜きんでた性能だったんだなと思い知る。

 

とは言えアーケード程の発色数はなく、カラーパレットの都合でオガワムシ(サソリ)がザコと同じ配色だったり、面数表示用のフラッグが黄色っぽい等の違和感が・・・。

設定項目は全て固定で、変更するオプションメニュー等は無い。

3機スタートで、エクステンドはなぜか初回3万、2回目7万、以降7万毎というアーケード版には存在しない組み合わせだ。

 

難易度も変更不可。ギャラガの出現パターンから判断すると基本的には【RANK A】を踏襲しているっぽい。

ただ、ステージ18の編隊構成時にも弾を撃ってくることを確認した。

  アーケード版のステージ2→ 

ステージ2の第一波も他ステージと同じ、"左ザコ右ゴエイ"に直っている。

 

 

背景の星は赤青黄緑のドットが点滅しながら流れる。アーケード版はランダムに配置されているのだが、ファミコン版ではバックグランドに描かれた星がスクロールする仕組み。なお赤色の星はオリオン座と北斗七星っぽい並びになっている。この2つの星座が、この形のまま見えているということは、この戦場は地球のすぐ近くなのか?

 

チャレンジングステージもアーケード版と同じパターン攻略が通じるので安心。

リザルト画面も出るが、ネームエントリー機能は無くこの時点でアーケード版で2位~5位の時のネームエントリー曲が鳴っている。たとえハイスコアであっても1位の曲は流れないのが残念!

もう1つMSX版より勝れた点としては、2プレイヤーに対応していること。ファミコン本体が標準で2コントローラーを装備していたのでこの形になったのだろう。アーケード版と同様に1機やられる毎にプレイヤーチェンジする仕様だ。アーケード版のテーブル筐体では座ったままで画面の方が反転したので当時も友人と2Pでのハイスコア対戦をしたものだったが、アップライト筐体では席の交代が煩わしくて2Pモードはあまりプレイしなかった記憶がある。

 

同じ年に『ギャラガ』は国産パソコンのPC-9801、FM-7、MZ-1500、X1といった機種に移植されていくのだが、どれもカクカク感は否めない出来で、一番安いファミコン版が一番アーケード版に近い挙動をするという下剋上状態が長く続くのだった・・・。

アーケード版を遜色のない家庭用ゲーム移植版の登場は、1995年のプレイステーション用『ナムコミュージアムVol.1』の登場を待たねばならず、なんと10年後までオアズケとなるのだった!