この記事は、台東区上野のピンク映画館 上野オークラ劇場に併設してる、上野特選劇場について書いた記事です。
(右側の階段をのぼった先に上野特選劇場はある)
 
階段をのぼると、見えるのが券売機。500円ワンコインでピンク映画をみれるのが売りなので選択肢は料金500円一択。発券機隣のカウンターでもぎりのおっちゃん(昼間はおばちゃんのことが多い)に券を渡す。
 
入場→発券→もぎりという段階で既に感じる視線。物色されている、こいつはありかなしか。一緒に遊びたいか否か。ロビーを歩いていても感じる視線。そして既に後ろをつけられていたり。
 
トイレに入ったなら、隣にやってきてこちらを覗きみる。股間の方に視線がいってる気がしなくもない。
「お兄ちゃんかわいいね…」
なんていうのは序の口で、
「個室で僕のオ◯ニーみてくれない?」
「僕のち◯こしゃぶってくれない?」
という誘いも。
「どっかで美味しいもの食べて、その後ホテルに行って楽しいことしよう」
なんて連れ出しの誘いを受けたこともあった。
 
 
一応言っておくが、ここはいわゆるハッテンバ(男性同性愛者の出会いの場所)。
 
 
自分が初めて特選劇場に行ったのは、大学卒業を控えた大学4年生の1月。大学卒業で関東を離れてしまう前に色んなストリップ劇場を巡っておこうという時で、その日はシアター上野に行った後だったとの記録がある。
 
オークラ劇場の3本1300円(学生料金)も一般の映画館で映画をみるよりはるかに安い。が、はじめから時間的に3本観れないとわかっているのなら、新作の上映がなくても1本500円はかなりお得なのではという考えから。
 
オークラ劇場内でも、女装やおじさんに声かけられたりすることもあったが、対処には慣れていたので、特に警戒することなくすんなり入場した覚えがある。
 
 
場内の様子はこちらの記事を。
 
 
何度も足を運んで映画鑑賞をするとともに場内を観察した中で気づいたことをぞろぞろと書いていく。
 
ロビーの様子。この人みたことあるなという人が何人もいる、というかオールナイト上映の土曜夜はおんなじ人ばかりな気がする。ロビーの椅子はその人専用かというくらい同じ人が座ってる気がする。
 
 
トイレ脇のスペースは女装する人の着替えるスペースのような使われ方をされている。しきりがあってやや暗くなっている感じがそのために用意した場所といった印象を与える。
 
トイレは男性用のみ。当たり前か。個室は2つあり、ドアにはご利用の方はスタッフまでお声がけくださいと書いた貼紙。オークラ劇場の方だと、女性用トイレはスタッフさんがもっている鍵で開けてもらうスタイル。開けてもらってる女装をみたことあるが、ここもそんな感じなのか。奥の個室はいつも鍵がかけられている気がする。スタッフさんが解錠しなければ使えない。
 
オークラ劇場も独特な雰囲気だが、特選劇場は更に凄い。まずはにおい。椅子の下にティッシュが散らかっていることからもう何のにおいなのかはわかりますね?
 
上映と上映の間にスタッフさんの清掃が入るが、回を重ねるごとにその量も増え、しまいにはスタッフさんも全てをきれいに片付けるのも諦めるといった感じ。特にオールナイト時は昼間からの分がたまりにたまってという印象。
 
自分が特選劇場で映画鑑賞をする時の定位置がある。何かものを置くためのスペースとして作ったのか、それともハッテン行為のために作った何かしらのスペースなのかはわからない。場内入り口の反対側の壁沿いにあるちょうど座れる位の高さの段が定位置。
 
場内には下着のままふらふら動き回る人間、アダルトショップで売っているようなジョーク品の下着を身につけた人間。冬場には下着一枚上裸にロングコートという出で立ちの人間も。
 
座席は上野オークラ劇場と同じ。首の辺りから革のカバーがかけてある感じだが、そのボロボロ具合がひどい。それをオークラ劇場の座席と比較したり、開館して10年も経ってないことを考えたりすると、ここでいかにハードなことが行われているかがわかる。
 
さらに。年数が経った建物のドアで、人が長年押していた所の塗装が剥げたり捲れてたりしてるのをみたことがあるでしょう。特選劇場では壁がその状態。人の腰の高さくらいの所だけ綺麗に塗装が落ちてて、それが場内の壁ぐるっとといった感じ。その理由はおそらくこれ↓
 
ハッテンする人達は座席に座ってするばかりじゃない。場内の席が決して満席でなくても、立ち見の人が多い。フ◯ラなり、手◯キなり、それ以外にも壁に寄りかかって行為をする。それで擦れるものだから、腰の高さあたりの壁の塗装だけきれいに剥げてるのかと考えられる。
 
後方には手すりがある。そこで行われているのは痴漢プレイ。女装が立ってて、その回りに人が集まり、太ももをさわったり、スカートの中に手を入れたりと。必ずしも女装だけが触られる対象ではないが。
 
先日こんな人間もいた。手すりの場所で、ズボン下着を脱ぎ、下半身に何も纏わない状態で自慰。時々周りをちらちらみては自慰を続ける。みられることに快感を覚える人間なのだろうか。
 
フ◯ラや手◯キというのは、オークラ劇場でもあることだが、先日の出来事を。
 
最前列に移動した女装とじいさん。女装がスカートをめくり下着を脱ぎ始めたと思ったら、隣でじいさんが自慰を始めた。やがてじいさんは立ち上がり、始まったのはア◯ルセ◯クスだった。女装が座った状態でM字開脚し、じいさんが中腰でぶつを入れようとする。さすがにそれは、と思ったが場内は特に騒がしくなるわけでもなく、スタッフさんが注意しにくるわけでもなく。
 
 
映画を観にくる人間の方が変わった人間である、というのはオークラ劇場でも時々感じるが、ここでは変わった人間ではなく完全に場違い。
 
オークラ劇場では時々いきすぎた行為で、場内の一部に人だからができ、騒がしくなるとスタッフさんが注意しにくることがある。でもここではそれを1度もみたことがない。
上映前に、スリに注意してください、貴重品はしっかりと身につけて、と呼び掛ける。ロビーの喫煙エリア以外でタバコを吸っている人がいると、タバコは決められた場所で、と注意してるとこもみたことがある。
でも、それは1度もみたことがない。
 
ここはそれが容認されている場所なんだなと。
 
 
映画館でありながら映画館ではない場所。
成人映画館の体をとった別の場所。
それが、上野特選劇場。
 
右端大きく500円の文字が見える。