国場(こくば)の土帝君(とぅーてぃーくー) | 沖縄の裏探検

国場(こくば)の土帝君(とぅーてぃーくー)

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那覇市の国場集落の中に土帝君というものが祀られています。
県内の各地にありますが数はそれほどありません。
設置されている集落は古くからの場所で、土帝君が伝えられて以降も存在しています。

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中央の覗き窓みたいな場所の奥に土帝君が座っています。
他の地域の土帝君も大体は翁が座した姿で設置されています。
土帝君は3世紀頃の起源を持つ古い神様の類ですが、元々から琉球にあったものではなくて、中国から入ってきた信仰です。
主に農業と五穀豊穣の神とされていますが、その他にも大漁祈願や魔除けの意味も持ち、旧暦の2月2日に拝する行事があります。

琉球へ初めて土帝君が入ってきたのは1698年とされています。
大嶺親方鄭弘良(うふんみうぇーかたていこうりょう)という人物が、中国から持ち帰った神像を自領の大嶺(現、那覇市大嶺)へ祀ったのが始まりとされています。
そこから土帝君が広がりましたが、それほど数多く広がった訳ではなく、県内の数ヶ所にとどまりました。

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国場の土帝君がいつ頃のものか分かりませんが、国場の集落の発生が13世紀頃に玉城(たまぐすく、現在の南城市)からの流れとの話もあります。
土帝君のある広場の近くに地頭火の神が設置されています。

地頭とはその地を統治した人物で、その人物がいる時に国場にもたらされたかも知れません。

国場の集落の南側には国場川が流れており、川に面した場所は肥沃な土壌であったといいます。
更に国場川は現在よりも川幅が広く、漁業も行われていたとも言います。
農業と漁業の為に国場に土帝君が設置された可能性もあります。

県内の各地に土帝君がありますが祀ら方も様々で、国場の様に石積みで祠を作られているのも少し変わっています。


おまけ。

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この前、甥っ子姪っ子と遊びました♪。
二人ともお喋りになった上に、意味もなく走り回るので疲れます(笑)。
でも叔父さんはそんな二人が大好きです(*´∇`*)。