〈国立ハンセン病資料館不当解雇〉組合員を監視カメラで日常的に監視、組織ぐるみの明白なハラスメント | すくらむ

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国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。

 

 国公一般・国立ハンセン病資料分会の組合員2名が不当解雇された問題にかかわり、資料館の事業部長や現職の学芸員らが組織ぐるみで組合員を日常的に監視していたことが明らかになりました。

 資料館の部長らによる監視行動は、なんと資料館に設置されていた防犯用のカメラを用いて行われていました。カメラを用いて監視した事実は細かくエクセルシートに記載され、資料館内の共有フォルダに保存されていました。国公一般はこれを「財団の不当労働行為意思を示す明白な証拠」として、都労委に提出。財団側の明確な説明が求められます。

 この件について、組合は都労委に「準備書面2」を提出しました。その内容を下記に一部引用します(個人名など一部修正)。

 

【都労委に提出した「準備書面2」より】

 

 2020年3月9日(月)、組合は第1回目の記者会見を行った。すると日本財団は、2020年3月11日(水)より、組合員3人について、「カメラチェックシート」「監視カメラチェックシート」「三人の動きについて」と題するエクセル表を事業部の共有フォルダに共有し監視カメラによる行動記録をつけ始めた。実際に監視と記録を行っていたのは●●部長、●●課長、●●課長、●●学芸員らであることは、各エクセル表のプロパティの作成者に●●部長や●●課長の名前がでていること、カメラチェックシートの「担当」欄に「●● 済」「●● 済」「●● 済」「●● 済」といった記載内容があることから分かる。しかも、「カメラチェックシート」には稲葉組合員について「地蔵」、女性組合員について「酌婦」という侮辱的なあだ名をつけて記載をしている。「カメラチェックシート」及び「監視カメラチェックシート」ファイルの最終更新日は2020年4月14日、「三人の動きについて」ファイルの最終更新日は2020年6月であることからすれば、笹川保健財団はこの組合員の行動記録の作成を日本財団から引き継いだことが分かる。
 このような、管理職ら及び彼らに迎合する学芸員による組合員3名に対する異常な監視行為は、被申立人らの組合嫌悪の不当労働行為意思を裏付けるこれ以上ない明白な証拠である。



 これらのチェックシートには、たとえば女性組合員が何時何分にトイレに行き、何時何分にシャワー室へ入ったなど細かい記載が生々しく記載されています。このような組織ぐるみの「組合員いじめ」は明白なハラスメントであり、国立ハンセン病資料館としての体質としてふさわしくないことも明白です。

 国公一般は、この問題は労使関係にとどまらない重大な問題と考え、厚労省および両財団に対する適切な対応を要求するとともに、不当に職場から排除された2人を資料館に戻すために、多くの仲間と手を取り合って奮闘します。

 

▼ネット署名にご協力ください。

国立ハンセン病資料館で発生した不当解雇の撤回をもとめています。 不当解雇を撤回し、2人の学芸員を資料館に戻してください!