ジャン=ピエールの霧の中の原風景

ジャン=ピエールの霧の中の原風景

こだわりの食とお酒を味わった思い出や情報を綴ります。

私にとって味覚とは思い出です。

周りの雰囲気。

一緒にいる人。

シェフやギャルソン・ソムリエの眼差しや笑顔。

そして作り手のこだわりと情熱。

ブリュッセルやブーローニュの森の中にひっそりと佇むシックなレストラン。
ドーヴィルの路地裏にあるバーや漁師町マルセイユの本物のブイヤ・ベース。
トリノのバールやヴェネツィアの立ち呑み居酒屋。
ブルターニュのプレサレやオマールの鬼殻焼きをだしてくれる一見寂れたレストラン。


日本でもそういう雰囲気を感じさせるお店を紹介していきたいです。
私の味の思い出がお伝えできたら嬉しいです。

札幌狸小路に厚岸の牡蠣専門店など色々な料理店が集まっている場所がある。
寿司が食べたくなったので、その中にある嘉まさという寿司店に行ってみた。


店内には愛想の良い若い店主がいた。

メニューを見て、特上のおまかせ握りをお願いした。

まずは、八角が出てくる。

煮切りがしっかりと塗られているので醤油につける必要はない。

いつの間にか北海道にも江戸前寿司の技術を身につける職人が増えて来たようだ。

八角は旨みと香りがあって実に美味しかった。



真鯛も見るからに美しい。



今が旬の高級品桜鱒はかなりの上物だった。



真イカは歯応えが、ヤリイカやスルメイカとは全く違う。

スミイカと比べてもパッキパキで美味しい。



ホタテはオホーツク海、別海町のものだった。

オホーツクのホタテは筋肉質で美味しい。



北寄貝は力強くでワイルドな味わいだった。

生臭さに敏感な方はダメだろう。

逆にその癖が好きな方にとってはたまらない味だ。



ズワイガニは水っぽさが全くない。

噛み締めると蟹の旨みが溢れ出してくる。

最初は甲羅内の身を握ってくれた。



鰊にはびっくりした。

見た目も美しいが、こんなのは本州では滅多に食べれまい。



続いて、先程のズワイガニの足の部分の握りだ。

美味しくないわけがない。



本鮪中トロは旨みがあってとろける。



本鮪中トロの同じ部分の炙りは香ばしく、旨みが閉じ込められるような味わいが楽しめる。



雲丹はやはり北海道の塩水雲丹に限る。



最後は、ほんのり甘い玉子焼きだった。



お椀の中は、岩海苔の味噌汁だった。

しみじみとうまい。



いやあ。

3850円と言う価格でここまでのものが出てきたのには驚いた。

札幌も最近は高級店はかなり高いと聞く。

そんな中このカルテプリは素晴らしいと感じた。

すすきのを歩いていたら、おはぎ専門店を見つけた。



ソフトクリームも売っているようだが、その日の札幌の夜はすこぶる寒かったので触手は動かない。



おはぎはケーキのような装飾のものも含め何種類もあったが、スタンダードな粒餡のものと練りの漉餡のものを一つずつ購入した。


おはぎはクラシックな昔風の北海道のおはぎの味がしてなかなか美味しかった。


北海道で幼少期を過ごされた方は、ここのおはぎを食べるときっとノスタルジックな気持ちになることだろう。


所沢アフタヌーンティーで一息ついた。
まずは、季節限定のプレバリーティー、アイスピーチアールグレイが届く。


自分の好きな季節のケーキ類を3つ選ぶと籠のついたプレートの上に載せられ運ばれてきた。



私が選んだのは、桜のミニパフェ、抹茶と苺のショートケーキ、アールグレイとレモンのチーズケーキだ。



どれも春らしくて魅力的だが、一番良かったのはアールグレイとレモンのチーズケーキだった。



昔渋谷パルコにアフタヌーンティーができてから40年程経つだろうが、今だに店が健在なのは嬉しい限りである。

すすきの近くのホテルに向かう途中、通り道にあった炉端焼き店がちょうど17時に開店したところを見かけた。
老舗炉端焼き店ウタリである。
この店はいつも予約で一杯でなかなか入れない店と聞いた。
オープンしたてなので席は大丈夫と言ってくれた。



まずは、カウンター席に座り、日本酒冷やをお願いした。



お酒はお店オリジナルのものだった。



お通しが鹿肉を揚げに入れて軽く煮込んだものだったので、度肝を抜かれた。



焼き台が目の前に見える。



なんと言っても、北海道でしかなかなか食べられない羅臼産の大きな真ほっけを炭火で焼いてもらう。



ジャガイモも男爵と2年熟成物のメークィーンとの2種類をバターを入れて焼いてもらった。





男爵も、



メークィーンも飛び切り美味しい。



「それにうちの美味しい塩辛を載せて食べたら、なまらたまらないよ」なんて店のお姉さんに言われたら試す敷かないではないか。



確かにお姉さんの言う通り、



塩辛そのものも美味しいが、その組み合わせは最高だったのである。



そして、ついに真ホッケが焼きあがった。



立派な大きさだし、焼きもとてもいい。

予想通り飛び切り美味しい真ホッケを私は食べることができたのだ。




北海道に来た目的が早くも一つ叶い、



ホテルに向かうのだった。

次は、スープカレーやラーメンや蟹や寿司が食べたいのだ。

休みが取れたのでふらっと北海道に行くことにした。
札幌駅に着いた。



電車から降りて改札口に行く途中、構内にビアスタンドがあった。

それも幻のホップソラチ1984の生ビールが飲めるようである。



お腹は空いていたが、これは通り過ぎるわけにはいくまい。



ソラチ生ビールを一杯いただく。



オホーツクの塩を使ったおかきもお願いした。



ソラチ生ビールはすっきりしているが爽やかな旨みがいい。



飲み終えたアルミ製のタンブラーは持ち帰れるようだ。



若いお姉さんが1人で切り盛りしていた。



夏までの限定オープンのようなので次に来た時はなくなってしまうのが何か名残惜しい。