ニュータウン北環状線と、そのう回路として交通量が増える白井市道との「危険な」変形交差点。見通しが悪く、接触事故が発生している実態を指摘し、安全対策を求める岩井に対し、県は12月県議会にて改良事業に着手することを明らかにしました。

 

 

県道189号、ニュータウン北環状線は、国道464号との交点となる印西市草深と白井市根を結ぶ一般県道。国道464号のう回路になるとともに、地域住民の生活道路として期待されるところですが、白井市清戸の一部区間については未だ開通の目途が立っていません。

 

そもそもは平成3年に死去した元地主が、県企業庁に道路用地として土地を売却しながら、昭和50年代に同地に産廃物を不法投棄したことがきっかけです。平成3年に、産廃物の上に別事業者が事務所兼資材置き場を設置し占有を始めたため、道路事業を進めようにも、「産廃物を撤去しなければならない」「現地主は投棄に無関係」「産廃物上に不法占有者がいる」ということになり、問題が複雑化。平成24年5月、NT北環状線の工事開始時においても資材等の残置物があったことから、都市再生機構(UR)は事業者に2億2千万円の道路地および残地物件移転補償を実施。しかし、道路工事が始まれば騒音、振動等が発生するとして、同事業者からさらなる補償を求められ泥沼化しているのです。

 

現地でさらに問題となっているのが、地元住民や交差点利用者から「危険」との声が上がる、北環状線のう回路として利用される白井市道との変形交差点です。

 

同交差点では、中心的な流れとなっているNT北環状線と白井市道との接続が複雑であることに加え、下り坂となっている市道から車両がスピードに乗って進入しがち。特に白井市方面からの右左折に危険を伴う状況にあり、実際、車両同士の接触事故が多く発生しているといいます。北環状線の全線開通までの仮の状態であるとはいえ、その開通時期が見通せない以上、県は道路管理者として必要な安全対策を講じるべきなのです。

 

9月県議会に続き、12月県議会・常任委員会にてこの問題を取り上げ、早急な対策を求める岩井に対し、県は交差点改良に着手すると回答。具体的には、印西方面への白井市道と白井方面へのNT北環状線の接続を優先する形状(上右図)に変更し、印西から白井への主たる車両の流れの円滑化を図るというものです。

 

予算計上は来年度から。必要な土地取得を行いながら、早ければ来年3月までに供用を開始させる見通しです。同交差点改良の早期完成はもちろん、NT北環状線の早期全線開通についても、引き続き求めてまいります。