「殴れるもんなら彼を殴ってやりたいよ ...」
これは、ベン・ジョンソンがかつてのライバルカール・ルイスに今でも抱き続けている感情です。
'88年のソウル五輪、陸上男子100m決勝...
ベン・ジョンソンはカール・ルイスを大きく引き離し、右手の人差し指を突き立てながらゴールしました!
9秒79!
(このタイムに世界中は驚愕)
しかもベンは勝利を確信し、最後は全力疾走をやめたにも関わらず...
しかし、、、
ベンの栄光は一瞬でした。競技後のドーピング検査で陽性反応が出てしまい、金メダルと世界新記録はすぐに剥奪されたのです...
「私は狙われたんだ。私を陸上界から追放すれば、カール・ルイスが優勝する。それによって彼のスポンサーはボロ儲けができる。あの事件には、莫大なカネが絡んでいたんだ!」
実はカール・ルイスも、このオリンピックで3回薬物検査に引っかかっていました。ルイス側は『うっかり摂取した』と釈明し、米オリンピック委員会はその釈明を受け入れたとも報道されています。
「あの頃、ドーピングなんて誰もがやっていたんだ。大物選手の薬物検査は不意打ちではやらない。彼らの練習スケジュールを妨げることは許されないからだ。何日にテストに行くとあらかじめ言っておき、選手は身体をクリーンにする。検査が終わるとまたジュース(薬物)を飲む。その繰り返し、ゲームと同じさ。」
では一体なぜ、ソウル五輪でルイスはOK、ベンはアウトだったのか...?
それは...
ベンのスポンサーはイタリアのシューズ会社ディアドラで、ナイキでもアディダスでもなかったから...
ソウルの前年('87年)の世界選手権で、ベンはルイスを破って世界新(9秒83)を記録しました!これによりディアドラ社のセールスは飛躍的に伸びたのですが、これが問題でした。
ディアドラを引きずり落とすため、ベンはドーピング検査の犠牲となってしまったのです!現在においても、プロスポーツの世界ではドーピングが当たり前なのでしょうか?そして、バックの弱い者、妬まれ恨まれた者は陥れられる事情があるのでしょうか?
カールがドーピング検査に引っかかっていたのは事実であり、なぜ失格にならなかったのか?そこにはまさに、巨額マネーが絡む闇の力が働いていたのでしょう。残念でなりません。
《オリンピック4連覇を成し遂げたカール・ルイス》
”彼もドーピングをやっていた”
このことを知った上で功績を見ていくのも何なのですが、カール・ルイスは
・1984年ロサンゼルス
・1988年ソウル
・1992年バルセロナ
・1996年アトランタ(この時35歳)
と、4大会連続で”走り幅跳び金メダル”という偉業を達成しています❗️