マリオサンシャイン番外記事 ドルピック島の名景10選 | 司法書士のゲームブログ

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マリオサンシャインの大きな特徴の1つに、「ステージそのものが観光名所」というものがある。

これまでのマリオシリーズにおいて「ステージ」というのは、あくまでクリアするための「アスレチック」に過ぎなかった。敵もギミックも、全てはマリオの行く手を阻むものとして存在していたのである。

しかし、マリオ64においてハードの性能が上がったことで転機が訪れる。現実と変わらない箱庭状の世界、つまり3D空間が目の前に現れ、どこから探索するかはプレイヤー次第となった。いわばステージの意味そのものが変化したのである。

よりハードの性能が上がったマリオサンシャインでは、その点がいっそう追及されている。マリオが冒険するのは、もはや行く手を阻むだけのアスレチックではない。「ドルピック島」という、丸ごと全部が観光地なのである。


そんなわけで、本作の舞台である「ドルピック島」には、現実のリゾート地さながらの美しい景色が至るところに広がっている。

本記事では、そんなドルピック島の魅力を伝えるべく、自分が独断と偏見で選んだ「ドルピック島の名景たち」を、実際のスクリーンショットと併せて10選紹介する。

なお、攻略的には何の役にも立たない記事であることに注意されたい。




■名景No.1 砂浜の夕景(シレナビーチ)



【寸評】
ドルピック島の名景と言えば、まずシレナビーチは外せない。
目の前いっぱいに広がる砂浜、打ち寄せるさざ波、そして黄金色に輝く夕日が、極上の雰囲気を醸し出す。
砂浜の一角では、同じ観光客と思しき人々がフラダンスに興じている。
デッキチェアに寝そべり、遠くから聞こえてくる波の音とウクレレをバックミュージックに。
新鮮な果実をふんだんに使ったフルーツジュースを飲みながら、沈みゆく夕日を眺めるのはまさに至高の贅沢。日頃の疲れなど吹っ飛んでしまうに違いない。
なお、肝心のホテルであるが、たまに沈んでいたりお化けが沸いたりする。




■名景No.2 イカサーフィン場(リコハーバー)



【寸評】
普段は入ることすら叶わないイカサーフィン場だが、その内部には想像を絶する広大な空間が広がっている。そんな空間に、人の気配はほとんどない。
中でも目につくのは、天井が見通せないほどの暗闇と、その中を走る巨大パイプ群。物音1つしないせいか、ずっと見上げていると、暗闇の中に吸い込まれそうな錯覚に陥る。
一体この設備のためにどれほどの巨額が投資されたのか、想像もつかない。見れば見るほど、ドルピック島の住民たちの高い技術力をひしひしと感じさせる。
ドルピック島にはいわゆる「名所」とされる場所以外にも、こんな穴場が隠されていたりするから侮れない。工場やダムなどの巨大人工物を愛する者にとってはたまらない、隠れた名スポットだと言えよう。




■名景No.3 大滝(マーレのいりえ)



【寸評】
マーレ族の故郷として古代からその様相を保ち続けているマーレのいりえは、まさに名景の宝箱。
中でも一際目を引くのは何と言っても雄大な大滝の姿である。これほどの大瀑布は、そうそうお目にかかれる物ではない。
その威容は遠くからでもはっきりと確認でき、滝つぼに1歩近付くごとに、水の打ち付ける音は大きくなっていく。
これほどの大滝、普通の人間なら近付くだけで命取りだが、超人マリオならば何の問題もない。存分に接近してみたい。
間近で見る大滝は迫力満点。水と水がぶつかり合い、飛沫が激しく舞い上がり、地面の揺れが腹の底から響き渡る。
あるいは一歩離れて見れば、水に反射した美しい虹の姿を見ることができる。近くの山道を歩いていけば、滝の音を楽しみながら登山することもでき、これもいい。
近くから、遠くから、その角度によって様々な姿を見せてくれる、それがマーレのいりえである。
なお、本画像は泥舟の上にて撮影したものである。泥舟は無料でレンタルしてもらえるので、海の上を漂いながら、自分だけのお気に入りスポットを見つけたい。




■名景No.4 フルーツショップ(ドルピックタウン)



【寸評】
警視庁を抜けた先に広がるフルーツショップは、ドルピックタウンの1番通りである。
エアポートから船に乗って街に上陸すれば、目の前いっぱいに広がるのは青い空と白い雲。この場所にやって来れば「ああ、自分もドルピック島にやってきた!」という実感が一気に沸いてくることだろう。
どこへ向かうかは自由である。遊園地に遊びに行ってもいいし、遺跡を見に行ってもいい。ドルピック島はどこも名景だらけだ。
それはこのドルピックタウンも例外ではない。パラソルの下で涼みながら目の前に広がる海を眺めるのは、それだけでも飽きがこない。
そしてフルーツショップには、ドリアン、マンゴー、トウガラシといった南国の幸がずらりと並んでいる。暑さと冒険の厳しさに参りそうになったら、ここで一休みするのがいいだろう。




■名景No.5 遊園地(ピンナパーク)



【寸評】
1つの島を「丸ごと」遊園地として造り上げたピンナパークは、観光客に大人気の名所である。
ここには観覧車、バイキング、メリーゴーランド、閉まったままで中に入れないシェルカップなど様々なアトラクションが揃っており、一日中遊び回ることができる。
さらにジェットコースターでは、リニューアル記念として「フーセンわり」を開催中。
これは、ジェットコースターで3周する間に空中の風船を割っていくという、まさに世界初のアトラクション。
「ちょっともう遊園地ではしゃぐ年齢じゃないからなあ…?」と思っている大人の面々も、このピンナパークで遊べばその認識は180度変わることだろう。
観覧車は電気トラブルで猛スピード、バイキングは勢い余って1回転、ジェットコースターは風船を割り損ねれば即死亡。どれも命がけのアトラクションばかりであり、油断すれば死、あるのみ。




■名景No.6 裏見の滝(マーレのいりえ)



【寸評】
滝の裏側は、人の心を惹きつけてやまない神秘の領域である。
マーレのいりえの大滝は誰もが知る名所だが、その裏側には、古代マーレ族が作ったと思しき墳墓が発見されている。
直接入ることはできず、上方50メートルにある通路から降りてこなければ、この部屋に辿り着くことはできない。
その通路へ向かうにも、遺跡に隠された仕掛けを作動させ、長く険しい道のりを越えなければ到達できず、容易には部外者の侵入を許さない造りになっている。
通路は完全な直線構造であり、部屋の中も、滝によって浸食された箇所以外は綺麗な箱型。大自然が造り出したマーレのいりえの風景の中で、これらの部分だけが不自然に人の手の加わった場所となっている。
一体誰が、何の目的でこれほどの空間を造り上げたのか。古代のロマンに思いを馳せる瞬間である。




■名景No.7 ひまわり畑(ピンナパーク)



【寸評】
大型テーマパークとして人気のこの場所だが、アトラクションに疲れた人々が憩いの場として訪れるひまわり畑も、隠れた人気スポットとなっている。
この向日葵を見守るのは4人の子ひまわりと、ひときわ大きな母ひまわり。
ドルピック島の南端に位置するこのピンナパークでは、今日も子ひまわりの明るい笑い声と、時々ミサイルが飛び交っている。
太陽の光を存分に浴びてすくすくと育った向日葵は、人の背丈ほどにも大きい。
我が子にも、この向日葵と同じく健やかに育ってほしいという願いを込め、生まれたばかりの赤ん坊を母ひまわりに見てもらおうと足を運ぶ者も多い。




■名景No.8 深海の上(マーレのいりえ)



【寸評】
海が美しいことで有名なドルピック島だが、中でもマーレのいりえの水質は随一である。これほど美しい海は、未だかつて見たことがない。
海底遺跡によって形成されたブルーホールは、吸い込まれそうなほどに透き通っている。
他に海の中を泳ぐ者はなく、この広大な空間を、自分だけが独り占め。
広い海をぷかぷかと漂っていると、それだけで時間が過ぎてゆく。日頃のちっぽけな悩みなどどうでも良くなってくる。
マーレのいりえで魚たちと一緒に泳いでいれば、世の中の喧騒など忘れてしまうだろう。マーレのいりえは本当にいい所だ。




■名景No.9 大風車(ビアンコヒルズ)



【寸評】
年中猛暑が続く南国ドルピック島の中でも、高所に位置するビアンコヒルズは比較的涼しく、避暑地として人気がある。緑と湖に囲まれた、のどかな村だ。
村の中を散策し終えたら、水車を越え、道なりになだらかな散歩道を登ってみたい。
その先にそびえ立つ大風車は、風の力で1日中回り続け、今日も人々を涼やかな気持ちにさせてくれる。
散歩道は風車のすぐ近くまで続いており、らせん状の緩やかな坂道は、ハイキングコースとしても最適。
風車の先端には小さな足場も取り付けられており、上に乗ることができる。高所恐怖症としては一瞬足のすくむ場面だが、せっかくなので乗ってみよう。巨大な何かがいるかもしれない。




■名景No.10 わたげまつり(モンテのむら)



【寸評】
村そのものが巨大な木の上にあるモンテのむらは、それ自体が1つの観光名所である。
ここモンテのむらで年に1度行われる「わたげまつり」は、その名の通り、大きな綿毛が飛び交う村の伝統的な行事である。
伝統行事といっても堅苦しいものではなく、1日中皆で踊り明かすという陽気なモンテ族の性格が表れたもの。誰でも気兼ねなく参加できる。
大人も子供もこの日ばかりは大いに羽目を外し、中には前日の夜から踊り続ける者たちもいる。
ふわふわと漂う綿毛には人が掴まることもでき、うまく風を捕まえれば、そのまま飛んでいくこともできる。
綿毛に乗れてこそ一人前のモンテ族と言われており、中には、綿毛に乗って雲の上まで飛んで行った者もいるという。




ちなみに本記事は6年前、2014年の7月に書いたものである。今回、ニンテンドースイッチで「マリオ3Dコレクション」が発売されたことで、新たに画像を撮り直した。

ちなみに、6年前の自分は以下のようなことを書いていたようである。


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10の名景を紹介しましたが、マリオサンシャインにはまだまだ魅力的な風景が多くあります。個人的なお気に入りは「マーレのいりえ」で、あの美しさはステージ全ての場所が名所であるといっても過言ではないと思います。

マリオサンシャインは個人的に最高の「夏ゲー」です。ピーチ姫がさらわれたのではなく単純にバカンスを楽しみにきたというストーリー、ポンプを使ったアクションなど何かとマリオシリーズの中でも異彩を放つ作品ですが、ポンプを使った自由度の高さと南国の雰囲気溢れるステージは何物にも代えがたい、本作の目玉です。マリオといえばゲーム好きにとってはもはや説明不要の名作シリーズですが、マリオシリーズの中でもベストを1つ選べ、と言われたら私は「マリオサンシャイン」を選びます。それぐらい楽しさに溢れた作品です。

マリオサンシャインは「気が付いたら朝になっていた」ゲームの1つです。あまりの面白さに時間を忘れ、徹夜するつもりはなかったのだけれどいつの間にか朝が来ていた…という高い熱中度を誇るゲームがいくつかあります。マリオサンシャインはその1つです。それはやはり、ポンプを使った様々なアクションによる自由度の高さに、南国チックなステージの美しさが加わり「動いているだけで楽しい」ゲームとして完成しているからだと思います。

今回紹介した景色の中でいいなと思ったものがあれば、ぜひマリオサンシャインで遊んでみてください。

…といっても今からゲームキューブのソフトであるマリオサンシャインで遊ぶのは中々に大変なので、ここはやはりHD版としてリマスターして出してほしいところ。そもそも、マリオサンシャインの見ているだけで楽しい南国の風景は絶対にHD向きだと思うんですよね。ゼルダでは風のタクトのHDリマスターが決定しましたが、この流れでマリオサンシャインのリマスターもぜひ実現してほしいところです。

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自分も、この文章を書いた者と完全に同意見である(当たり前だが)。

本音を言えばリメイクして欲しかったという思いがなくはないが、それでもHD画質に対応してくれたというだけでも十分に嬉しい。ただでさえ名景ぞろいだったドルピック島がHD画質でさらに美しくなり、非常にスクリーンショットの残しがいのあるゲームになった。


せっかくなので、6年前の記事にて掲載していたスクリーンショット(ゲームキューブ版のもの)も残しておこうと思う。画質の問題もあるが、今回のスイッチ版によってどれほど画面が美しくなったか一目瞭然である。


砂浜の夕景
イカサーフィンのコース場上
大滝
フルーツショップ
ピンナパーク
滝の裏側
ひまわり畑
マーレのいりえ
大風車
わたげまつり



スイッチ版の利点はそれだけではない。ソフトではなくハード的な機能だが、ボタン1つで簡単にスクリーンショットを残せるというのが素晴らしい。ドルピック島を歩き回り、「これは!」と思った景色があれば、その場でパシャリといける。まさに気分はカメラを持った観光客である(効果音もそれっぽいし)。

マリオサンシャインは青コイン全回収、シャイン全回収するだけでも大変なボリュームのある作品だが、たまには攻略のことを忘れ、思うままにステージを探索してみるというのも1つの楽しみ方ではないかと思う。

そして是非、ドルピック島を隅々まで歩き回り、自分だけの「名景」を見つけてみてほしい。