セットアップ(調整)の大切さ、難しさ | ~Made by G'Seven~

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G'Seven Guitarsを、よりディープに体感したい方へ。

また久し振りの投稿となりましたね汗

 

書く度に「次回は間を空けずに書くぞ」と意気込んでは実現出来ず、、、の状態を繰り返しています。こんなペースでも良ければ、どうぞお付き合い下さい。

 

 

さて今回はタイトルにもあるようにセットアップに関する雑談です。テクニカルな話はあまりするつもりもありませんので、具体的なノウハウやテクニックを知りたい方はあまり楽しめないかも、、、です。

 

 

日頃より弊社ブランドのg'7 Specaiの製品は勿論ですが、他メーカーさんの楽器のお持ち込みも大変多く頂いております。

 

リペアやモディファイ、カスタムといった内容も多いですが、基本的な調整程度のご依頼も大変多く頂戴しております。

そしてお渡し時などに「調整だけでこんなにも変わるのか」と感嘆のお言葉、お褒めのお言葉を毎回のように頂戴します。

 

 

まず、調整やセットアップ程度でどの程度の差異を感じれるかはその楽器の状態、元々の精度、そしてご本人の感覚によって大きく左右されますので一概には申し上げられませんが、それでも断言出来ます。

 

 

めちゃめちゃ変わります。

 

 

 

多くの方は具体的にどこをどうして欲しい、といったご要望を正確に伝える事が出来ません。出来たとしても本当に気になる一点二点程度です。

 

ただそういった場合でも私に直接ご相談頂ければ、大体どういったセッティングがその方にとってベストか、お話の中で予想立ては可能です。

 

詳しくは何一つ分からないけど、とりあえずいい感じで!といったご依頼も多いです笑

 

 

むしろ中途半端に知識を齧ってここは何ミリでないとダメ!といった様に何かを決めつけてしまっている方よりは、何も知らないけどこんな雰囲気になったら嬉しい、ぐらいの方が話もまとまり易く、ご説明もし易くはなります。

 

もし細かいご要望がある方も数値での指定希望をするのではなく、トーンやプレイアビリティに対して「こんな感じが良い」と仰って頂く事でよりスムーズなご相談を頂けるかと思います。

 

「数字より感覚」を大事にして頂きたい、というのが私の根底にあるのです。

 

 

 

楽器はとてもセンシティブなナマモノです。「弦高は何フレット上で何ミリが相応しい」などと決めつけられるものではなく、同じモデルであっても一本一本異なった正解がある。というのが私の持論です。

 

その一本一本の正解に、お一人お一人の正解に近付けるよう私なりのセンスで追い込ませて頂いています。

 

 

 

ここで少しお話を捕捉してみます。

 

過去にご依頼を頂いた方の中には著名なミュージシャン、アーティストの方も多く存在しますが、実はギター自体の知識、調整の知識には殆ど詳しくないという方が大半です。

 

とてもアバウトな方が多く、細かく指定頂く方は少ない印象です。

 

ですがプロミュージシャンの多くがご本人の中に譲れない感覚、大事にしている感覚、指標となっている感覚が確かに存在しており、そこが満たされないとOKは絶対に出ません。それをお話や試奏時のプレイなどから汲み取り反映していく事が求められます。

 

 

B'zの松本さんやポルノグラフィティの新藤さん、THE MACKSHOWの岩川さん、sumikaの黒田さんなどは長くお付き合いさせて頂いている関係上お好みも大体把握出来ていますが、感覚やお好みは変化をしていくものです。

お付き合いが長くなっても、先述の「譲れない感触」を読み取る為意識しながらお話もさせて頂く事が大事です。

 

 

これらは新しくお付き合いさせて頂く方であればなおさらです。

 

最近ですとUNISON SQUARE GARDENの斎藤さんからのご依頼などは、少し頭を悩ませたお仕事でした。(機会があれば詳しく発信しますね)

 

ATELIER Zのストラトシェイプ、そしてマスタービルダーのストラトと続きましたが、どちらもそれぞれ異なった難しさがありました。

非常に感覚が鋭い方、という印象。そして同時に独特の感性をお持ちであるという印象を持ちました。

 

一連の少ない絡みの中で斎藤さんの「譲れない感触」を汲み取ろうとしましたが、まだ少ししか掴めていないですね。もし今後も頼って頂けるのであればもっともっと掴めるよう頑張ります。

 

 

秋山黄色さんからはMosriteのフレット交換も込みでご依頼頂きましたが、こういったギターの場合はどこまでB級感を残し、どこまで「しっかりとしたギター」として仕上げるか、このバランス感覚が重要と考えています。

価値観や考え方は人それぞれですので、秋山さんのギターテックを担当する庄司さんからの情報も入れながら秋山さんのお好みを想像しつつバランスを整えていきました。

 

秋山さんは歌い手さんでありながらギターとの距離感がとても近く、同時にディープな印象を持ちました。

ギターのお渡し時のチェックを聴きながらギターが「歌の伴奏」以上の存在であるように感じ、次回以降があれば更に理解度を高めた状態で仕上げさせて頂けるなと感じています。

 

 

 

今回は著名なミュージシャンのお話を少し挟みましたが、ご自宅でプレイを楽しまれるお客様も東京ドームのステージに立ってプレイされるお客様も、基本的にやる事は変わりません。

少しでもギターとの触れ合いが楽しくなるように、刺激的になるようにお手伝いをさせて頂きます。

 

 

もしご興味を持って頂けたなら、是非ご相談くださいね。