15歳未満の若年層と65歳以上の高齢者の割合をみると、日本も韓国も若年層の急減と高齢者の急増という道を突進している。グラフにしてみると、綺麗なX字になる。


高齢化の速度という点では日本より韓国の方が急激である。1970年代まで韓国は若年層の割合が40%もあったが、2010年では16.2%まで急激に低下した。同期間、日本は24%から15%となり、9%減少したが、韓国は約24%も減少している。韓国における若年層の減少ぶりはすさまじいものがある。


また高齢者の割合は、韓国は1970年3.3%、2010年11.0%で、日本はそれぞれ7.1%、23.1%であり、日本の方が急激に高齢化社会になっていることが分かる。高齢者の割合が30%を越える時期は、日本が2030年代、韓国が2040年代であり、韓国は10年ほど遅れて、これから高齢化のスピードを速めていくことになる。


高齢者の割合が若年層を上回る時期、即ちX字の交差点は、日本が1990年代後半、韓国が2010年代後半で、韓国が約20年遅れるようである。その後、韓国は時間差を縮めながら高齢者の割合を高めていく。


2050年時点では、日本は若年層の割合8.6%、高齢者の割合39.6%、韓国はそれぞれ11.4%、34.2%となると推計されている。今後も高齢化に向かって行くことは同じであるが、韓国に比べて日本は遙かに深刻な超高齢化社会になると予想される。


健康で長生き、豊かな老後、長寿とは本来喜ばしいことである。それを問題視することはできない。したがって、問題の根源は、若年層が極端に減少していくところにあるということになる。何がどう問題なのか、どのような方法で若年層を増やしていくのか、今みんなが考えなければならない。


地球市民ー平和・環境・教育ー  (PDF)