地球温暖化の今と21世紀(23)巨大台風の襲撃に備えて | よしだ教室 授業ダイアリー                                                   

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授業で出会った子供達の言葉、表情、そして児童文学の紹介など、
小学生をお持ちのご家庭に情報を提供していきます。
また、子供達の社会環境や自然環境についても発信し、皆さんとご一緒に、子供達の生きていく時代を考えていきたいと思います。

台風10号の画像を見るたび、その爪痕の大きさに胸が痛みます。

犠牲になった方のご冥福を心よりお祈りします。

 

ところで、台風10号は、その進路の異常さと、発生から勢力を増しながら上陸したことに、その特徴があるように思えます。

 

          波 台風の「目的」を見失った?台風10号 波

 

台風の「目的」は、過剰に熱が貯まっている南方海上から、熱の少ない北の地域に熱を運ぶことだと言われています。ですから台風10号は、一見その「目的」を見失ったかに見えます。

 

では、なぜ日本近海で発生し、勢いを増しながら上陸したのでしょうか?

 

その主要因は、日本近海の海水温の高さにあります。

8月末の日本付近の海水温は27℃~30℃。

台風は一般に海水温が「26℃」を超える海洋で発生すると言われますから、この夏の日本近海には、その条件が備わっていたことになります。

 

さらに、台風10号は、東と西にあった二つの高気圧のため進路を南西にとり、沖縄方面に向かいました。海水温が、30℃の海域です。そのため、ますます勢力を強め、その後北上したことになります。

 

  波21世紀後半の日本近海は、今のフィリピン並みの海水温にビックリマーク波

 

日本近海の海水温は、今後、どのようになっていくのでしょうか?

 

多くの研究者(例えば、名古屋大学・坪井和久教授)によれば、今世紀後半、西日本沿岸部は、今のフィリピン並みの海水温になると言われています。

ちなみに、今のフィリピンの9月の海水温は29℃。

2013年にフィリピンを襲撃したような、巨大台風が、日本にも間違いなくやってくると言われています。

 

2013年にフィリピンを襲った「スーパー台風」(ハイエン)は、死者・行方不明者数約8000人、被災者数1600万人超、そして、家屋倒壊は114万個超という被害をもたらしました。

「スーパー台風」とは、1分間の平均風速が秒速で67mを超えるものを言います。

ハイエンは、最低気圧895ヘクトパスカル、最大風速は秒速90mを超えました。

 

私達は、巨大台風のシステムを知り、その被害に備えておく必要があるでしょう。

 

     波 温暖化が、スーパー台風を発生させるわけ 波

 

その理由は、通常2つ指摘されています。

 

一つは大気中の飽和水蒸気量が増え、また、海から大量の水蒸気が提供されるからです。

 

温暖化による大気と海水温の上昇によって、飽和水蒸気量が増え、台風に絶えず水蒸気が

大量に提供され、巨大化を可能にします。

通常、北上するにつれて台風の勢いが衰えるのは、海水温が下がるだけでなく、海水から水蒸気が発生する際の気化熱で海水が冷やされるからでもあります。

ところが、海水温「29℃」となると、台風の発達を抑制する力が極端に弱まるのです。

 

もう一つは、温度の高い海水の層が厚くなるため、低温の海水との混ざり合いによる海水面温度の低下が起きなくなっているからです。

         

上の図は、気象庁のHPから転載したものです。

通常は、台風の渦により、海面近くの海水は外向きに移動し、そのため、中心部分では、下から冷たい海水が沸き上がるのです。

そして、海水が混ざることで海面の水温が下がり、台風の発達は抑制されます。

 

ところが、温暖化によって、海の深いところまで海水温が高くなったため、この低温と高温の海水の混ざり合いが、海の深い所で起きるようになりました。

そのため、海面温度は下がらず、台風の発達が進むと言われています。

             

                          波 洪水と高潮に備えて 波

 

台風10号でも、洪水と高潮が被害を大きくしました。

今、国土交通省のHPでは、地域ごとのハザードマップも掲載されていますので、事前に、想定される災害を知って、備えておく必要があるでしょう。

私は埼玉に住み、働いていますので、早速荒川水系の洪水の状況を調べてみました。

     http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000647101.pdf

こんなふうに、地域ごとに最大浸水値も示されています。

 

温暖化は、もう後戻りできないところにきてしまいました。

私達は、その現実をしっかり認識し、予想される被害とも向き合いながら生活していくことが求められています。

 

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