舞の海の再来を思わせる小兵ながら技を繰り出す石浦。幕内力士になって急に目立ち始めたが、見ていてイラつく嫌な癖があることがわかった。

 女房は早めにテレビの大相撲中継を見ているから前からこの石浦の見苦しい癖をみて、咎めていたが、私は知らなかった。連勝して遅めの取り組みになったので、昨日初めて正代との対戦を見たが、本当に女房の言うとおりひどかった。これを見るまでは応援しようと思っていたが、止めた。無礼だ。マナー違反だ。

 

 何が変な癖かというと、時間いっぱいになって最後の仕切に出てくるまで、足から腿から腰からいつまでもパンパン叩いて準備運動をしている。余りにも時間を掛け過ぎている。

 もう正代は塩を握って石浦の出てくるのをずっと待っている。横綱でもなんでもない、やっと幕内になったばかりの若造が先輩関取をそんなに待たせていいのか。これはこの取り組みだけでなく、女房に言わせれば毎度のことだという。行事もボーっと待っている。

 やっと出てきたと思ったら、次の悪い癖が始まった。仕切の為に腰を下ろす前に、両の足で土俵をこするというか掘るというか蹴るというか何度も何度も行う。あたかもイノシシが走り出す前に前足で土を蹴るようなしぐさを思わせる。これにも正代は唖然として待つだけだ。要するに、石浦は相手に合わせようとせず、好き勝手な儀式を土俵の上で行っているのだ。

 

バカじゃないのか石浦は。マナーを重視する相撲でこんな勝手なことが許されていいのか。琴勇輝が仕切の時大きな声で「フォー」と唸って人気になったが、相撲協会はすぐに下品だということで、この「フォー」を禁止させた。そしたら琴勇輝の元気もなくなったようで可哀そうだったが。

 

 しかし、石浦の悪癖は度を越している。二つの悪癖も限度を越さなければドゥってことはない。マナー違反とは度を越すことだ。

例えば塩をまく。少し多めに塩を蒔いて人気を博す力士がいた。しかし、これが度を越して、塩のかごを持ってきて全部蒔いたとしたらどうだろう。即怒られるだろう。即禁止だろう。石浦のやっていることはそういうことなんだ。協会は問題になる前に早く是正勧告をしたほうがよい。

 

 石浦はこれから人気も出るし、成績が更に良くなれば上位ともあたる。パンパンパンパンやり、何度も何度も土俵を掘り続けるあいだ、横綱、大関を待たせてよいのか。

 今はまだ誰も気付いていないようだが、来場所から即問題になりクレームがくることだろう。相撲協会の善処に期待する。

 

追伸

と言っているうちに石浦は引退してしまった(2023)